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赤坂整形外科

院長のオリジナルの考えをのせています。今までの考えを残してゆくつもりで筆を執りました。読み物だと思ってください。
筋緊張性障害という病名がありました!!が・・・・・・

 

またまたお持たせしました。

前回は

筋肉が固くなって、関節や、背骨の動きが悪くなってしまう 原因不明の状態=病気?があるというお話しでした。

今回はそのまとめと+αのお話しです。

パーキンソン病では、顔の表情が乏しくなる、手が震えるなどの他の症状が加わります。

副腎皮質機能不全という病気もあります。副腎皮質からコルチゾール(ステロイド)の出が悪くなると筋肉の炎症が治まりにくく、筋肉痛が残って動きにくくなることがあります。が、だるい、気持ち悪いなどの他の症状が加わります。

あくまでも、これらのような加わった症状はなく、痛い、動きづらい、以外は、いたって他は元気な状態で、進行して動けなくなることはない状態の時の話です。

 

五十肩は、肩関節に腱板の損傷や炎症があっても、明らかな原因がなくても、痛いので動かさないのでいたら、肩があまり動かなくなってしまう病気です。

首では、首が曲がって固定してしまう痙性斜頸という病気があります。

腰では、腰が左か右に傾いてしまう方がいます。側弯症がなくてもです。

股関節では股関節の動きが悪くなり、腰や股関節に痛みが出ます。

腰部脊柱管狭窄症では、歩くと痛みが出て歩けなくなってきますが、下肢の筋肉全体が固くなって、さらに動きが悪くなる方がいます。明らかな脊柱管狭窄症がなくても、下肢全体が固くなって歩けなくなる方もいます。腰椎椎間板ヘルニアの方も痛い側の下肢の筋肉が固くなる方がいます。

交通事故では、動かすと痛いので動かさないでいると首が動かなくなる、次第に肩関節も動かなくなる(=五十肩と同じになる)方がいます。

線維筋痛症という病名があります。こちらも原因不明で、全身の筋肉痛と圧痛が診断基準ですが、この中にも動かすと筋肉痛が出て、動きが悪くなる方がいてもおかしくありません。

 

これらの状態=病気?は、原因があっても、原因がなくても(=原因が不明でも)筋肉が緊張して動きが悪くなる状態です。しかも、動かなくなってしまう原因も不明です。 

この状態を 筋緊張異常症 といわせていただきました。この病名はどこにも記載がありません。ですが、健康保険の請求をするときに使用できる病名のリストの中に、筋緊張性障害という病名がありました。この病名は先天的に筋肉が固くなる、筋肉が固くなってどんどん進行する“まれ”な病気を言うのですが、障害という言葉はあいまいなので、少しでも筋肉が固くなる傾向があれば、使っても良いしこの状態に入るのではないか と考えられますので、最初に紹介させていただきました。

 

 

この状態がある事を念頭に治療を行っていくうち、さらにわかかってきたことがありますので、述べてみます。

決してまれなことではなく、誰にでも起こりうる状態です。

まず初期の症状です。

最初は、

動かしたときに痛みが出る です。

当たり前の症状ですね。

そして次第に痛みが強くなってきます。痛みが楽になってくる時は大丈夫です。

痛みが強くなってきている方で、

動かして痛みが出るので、痛みが来ないように動かさないでじっとしている と、数日から、1,2週で動かなくなる状態に陥ります。

ただし、動かなくなる まで進む方はごくわずかです。

動かなくなってしまうのではなく、動く範囲(=可動域)が制限される

方が多く診られます。

また、たいていの方は、動かないといけない状況ですので、

動かして痛みが出る ことが 2〜4週経っても、さらには、3,4カ月たっても、ちっともよくならない という症状です。

 

これでは

すべての痛みがそうではないかと思われてしまうので、

症状をもう少し詳しく述べます。

首腰肩肘などは、あらゆる方向に動かしたときに痛みが出る です。

首、背中、腰は、前後屈、側屈、捻ると、痛みが出る状態です。

首で上を向いたとき、斜め上を向いたときだけ痛みが出る、上肢に痛みが走る は頚椎の椎間板ヘルニアの可能性があります。

腰で、前屈した時だけ、後ろにそらした時だけ痛みが出る、下肢に痛みが走る は腰椎椎間板ヘルニアの可能性があります。

座っていると痛い、起きるとき痛い、歩くと痛い、前かがみの作業で痛い、物を持つと痛い 疲れがたまると痛くなる ではありません。

肘、肩などの上肢も、物を持つと痛い、使うと痛い、ではありません。 

股関節、膝などの下肢は、上向きで寝ている状態で、動かしたときに痛みが出ます。

歩いて痛い、階段歩行で痛い しゃがむと痛い ではありません。

 

動かして痛いので、動かそうとすると、筋肉が緊張して動こうとすることに抵抗する状態 になっています。

日数がたってやや動きが悪くなって 固くなっている と自覚する方もいます。

そして動かして痛いのは、関節や背骨そのもの ではなく、周囲を支える筋肉 と考えます。

五十肩は、動かして痛いので、上肢全体に力が入って、動かすときに肘まで固くなる。前回述べましたね。

→動かして痛い関節がある +周囲の筋肉に痛みが出ている=痛みが上下に広がってきている ときは要注意です。

 

★動かして痛いのですが、関節の炎症でもなく、筋肉の炎症でもありません。

→いわゆる炎症を抑えて痛みを取る=消炎鎮痛剤の痛み止め の効果があまりありません。

痛みはある程度治まりますが、痛みがなくなって楽に動くようになるところまで改善しません。

 

★筋肉は、脳からの指令で神経を伝わって動きます。筋肉が緊張するのも脳からの指令 と考えてください。

したがって、脳に悪く影響するもの、いらいら、緊張、ストレス、嫌なことが続く、交通事故でこうなったという被害者意識 治らないのではないかという恐れ 注射が怖いなどの痛みの対する恐怖感 など、すべて悪い方向に働きます。

まさに、痛みは気から です。

 

★原因がはっきりしている頚椎や腰椎の椎間板ヘルニアでも、腰部脊柱管狭窄症の方でも、筋肉が固くなって動きづらくなっている方が、なかなか改善しない と考えます。

 

痛みを恐れずに動かしてよい のです。

動かすな! は、炎症が強い病気、腫れて熱を持つ関節炎、化膿や、骨折などの外傷の、ほんの初期の2,3日です。

後から出てきた痛みのときは、動かしてはいけない は間違い と思ってください。

 

もちろん、動かし方は、あります。

無理にぐいぐい動かす は悪化します。

 

次の3つの動かし方が必要です。

 

1、痛みが強くならないように、ゆっくり動かす。

痛くても、ゆっくり大きく動かす。

痛い方向にも少し位痛くても動かします。つらい時は痛くない方向=反対方向に動かしてから、痛い方向に動かします。動かすと痛いが、動きがあまり悪くなっていない方は、しょっちゅうストレッチや体操をする感じになります。

この運動により、痛みに慣らす ことで、痛の感じ方を減らします。

アレルギーの方が、アレルギーの原因物質に少しずつ慣らして改善するのと同じです。

 

2、物事に集中してじっとしていること、同じ姿勢を保つことは、筋肉が緊張します。固くならないように、じっとしていないことです。しょっちゅうあるいは常に、ゆすったり、ほぐしたり、伸びをしたり、もじもじしたり、とにかく小さく動いていることです。

もじもじ動けない時は、身体を傾ける、首、上肢下肢の位置を変える など、負荷のかけ方を少しずつでも変えてゆくことです。とにかくゆっくりでもポジションを変えてください。

 スポーツ選手が、激しく筋肉を使った後、ゆっくり休む方がよいと思って、じっとしている これもだめです。同じ姿勢でスマホでゲームをしていたりすると、脳が緊張して、筋肉が緊張し、筋肉の疲労が取れません。

 

3、筋肉を力を入れずに動かす ことです。

軽くストレッチをする。軽く運動をする。とにかく力を入れないような運動は筋肉の血流量が増え、筋肉が柔らかくなりますし、関節液の流れも良くなり、動きはよくなります。

ヨガはうまく行うとよい効果がある方が多いです。

交通事故で後から痛みが出た方で、走ったら楽になった方がいます。動かして痛みがでていた首や肩が、動かしても痛くなくなってきました。しかし、自転車を漕いだらつらくなりました。ハンドルを持つと、上半身が緊張するためです。しかし、どんどん運動するうちに、自転車に乗ってもつらくなくなり、治りました。

 

筋肉の血流量を上げると、筋肉が柔らかくなる

のですから、お風呂で温めることはよいことになります。

そのあとシップを貼っても良いです。冷やすのではないかと思う方が多いのですが、湿布は冷やす作用はさほど強くありません。温めた後、冷やす を繰り返すことは血流がよくなって回復を早めます。温冷浴という治療があるくらいです。温めるのは全身 冷やすのは局部 と考えてください。

 

これらが、筋肉固くならないようにするための、自分で行う治療です。

すでに固くなっている方は、ほとんど動かなくても 1 を来る日も来る日も真剣に行ってください。

長引いている方は、とにかく自分でしつこく行わないと、よくなりません。

ただし、いっぺんにやると、多くやり過ぎると、筋肉の痛みが出ます。

少しずつ、毎日毎日、根気よくやることが重要です。

 

((すでに固くなっている状態が長く続いていると、動くようになると逆につらくなることもあります。

膝の悪い方は、動くようになると、動きがよくなって、歩きがよくなって逆に膝に負担がかかって痛みが増すことがあります。動きがよくなっても、大事に使うことが重要です。

上肢も下肢も固い方が、柔らかくなると、動きがよすぎて、痛みが出てくることもあります。

固くなることで痛みが出ないようにバランスを取っている方もいる と考えています。))

 

いよいよ医院で受ける治療の話

 

当院で、筋肉を温めて血流を良くする器械は

マイクロウェーブ(極超短波)の治療器械 です。大きい範囲に当てる、体から放して当てるので、刺激が一番少ない治療です。

 

今までの当院での治療器械で、筋肉を動かす作用のあるものは、

牽引治療 

筋肉をストレッチします。首と腰に行います。

水圧式マッサージベット 

筋肉を叩いて動かして、血流を上げます。全身行うことができます。

プロテック治療

腰を牽引しながら、股関節、骨盤周囲の筋肉を動かしてほぐします。肩も一緒の動かすようにしましたので、上半身にもある程度効果があります。

 

動かす治療 にさらに力を入れてみました。

この目的で導入した新しい器械です。

じっとしていても、筋肉を動かす治療器械です。

GTES =BSES(Belt electrode Skeletal muscle Electrical Stimulation

 腹部、大腿、下腿あるいは足部 にベルト電極をまいて、脚全体に電流を流します。

 EMS(Electrical  Muscle Stimulation)のようにギュっと筋肉を動かして休んで、また動かす 電流の流し方と 常に低周波数でゆするように筋肉を動かす2種類があります。

もともと前者は歩けなくなった方の歩行改善目的で、後者は、むくみや糖尿病などの運動治療目的です。が、ともに筋肉を動かす、ゆすることで、筋肉の緊張を改善する効果があります。また、筋肉疲労や筋肉痛などのクールダウン効果もあります。

下半身用ですが、胸部と上腕、前腕あるいは手にベルトをまくと、上肢にも使用が可能です。

五十肩で動きが悪く、他の治療でなかなか改善が悪い時は、この治療器械が一番効果があるようです。上肢、下肢の骨格筋を動かす治療器械なので、首、背中、腰を動かす作用は弱いのですが、交通事故後の首肩背中腰が痛い方にもよく効く方がいます。

ポラリスカイネ 

こちらは大きめの吸盤を二つ付けて、その間に電流を流して、筋肉を動かします。低周波で動かして休む これを繰り返して、ちょうどEMSと同じように使うことができます。動きの悪い箇所を部分的に治療できますし、GTESは首がほとんど動かないので首にも使うことができます。

一台で、数人同時に治療することが可能です。

 

EMSとは、

シックスパッドやバタフライアブスなど、貼っておけば、電流で腹筋を動かして鍛えて脂肪を燃焼させる コマーシャルでよく見る アレです。筋肉トレーニング以外にも

低周波で筋肉を動かせば、ゆする運動と同じに、筋肉の緊張が取れるのです。

当院に以前からあるトリオ治療器でもできるのですが、通電が安定せず、セッティングに時間がかかったため、ポラリスカイネ というセッティングが楽でEMSと同じ電流を流すことのできる器械を購入しました。 

                                                                                                           

ベットサイドの膝から下を垂らして足首におもりを付けて、

そのまま引っ張ったままにする大腰筋ストレッチ治療も開始しました。

                                                                                            

どんな場合、どの治療がよいのか

大まかな目安を述べます。

体中全身が 固くなる、緊張する、痛い 方は、水圧式マッサージベットです。

少しでも動かすと極端に痛みが出る方は、マイクロウェーブです。          

股関節が固く、どんどん動かした方が楽になる腰痛の方は、プロテック治療です。肩関節も同時に治療可能です。

牽引は引っ張ると楽な方に行います。

首は診察で座ったまま引っ張って気持ちよい方に行っています。

腰は診察でベットサイドに膝から下を垂らして引っ張って楽な方が、牽引治療の目安です。

腰を引っ張る骨盤牽引は、股関節を曲げて引っ張ります。

股関節を伸ばして引っ張った方が楽な方は 先程述べたベットサイドで膝から下を垂らす治療を行っています。

下肢全体が固い方、歩くことが困難になっている方は、GTES治療です。

首、肩、肘、膝、股関節、腰痛の部分的な痛みの方は、ポラリスカイネ治療です。

膝、肘、股関節の動きが悪い方は、この二つのどちらも効果がありますが、五十肩の方と同じように、ベルトを巻いて筋肉全周を動かすことのできるGTESの方が効果があるようです。

ただし、GTES治療は、肌に直接ベルトを巻くので、着替えとセッティングに時間がかかる上、一台で一人ずつしか行えない ため、予約制にさせていただいていますので、全員に行えない現状です。

 

| 痛み | 12:04 | - | - | - | - |
筋肉が緊張しないようにする治療の話

筋肉が緊張しないように自分で防ごう!治そう!とすることが大事だ 

 

 

前回は1、痛みで筋肉が固くなって関節が動かなくなることがある。2、筋肉を緊張させて(=力んで)使っているうちに関節を悪くする =筋肉が異常に緊張して、1、関節、脊椎が動かなくなる 2、関節にはより負荷がかかって変形性関節症などが進行する という話しでした。今回はこのようにならないようにするには?どうするのか というお話しです。

診察で、患者様の悪い箇所を動かして、力が抜けて動かすことができるかどうかいつも診ています。動かした時、痛いと力が入ってしまいますが、痛みが出ないにもかかわらず、動きが固い方もいます。自分でも悪い箇所が固くなっていることがわかっている方もいます。このような方には、是非、力を抜く というこれからするお話し を参考にしてみてください。

 

二つともに防ぐ、治す、考え方は一緒です。

そのためには

自分で治そうとする という心構え が大事!です。

治療でよくしてもらおう、治してもらおう、治療すればよくなるはずだ、治療してよくならないのは医療が悪いからだ、では、よくならないことも多いのです。

 

まず、自分で治そうする考えの基本にもなると思いますので、最近わかってきた事実を述べます。今まで述べてきたことが実際に証明された感じです。

 

痛みを脳で感じると、痛みの信号が脳内の神経を伝わって駆け巡る?のですが、この信号を抑える=痛みを抑えるように指令を出す部分が脳の中にあることがMRI検査でわかってきました。紹介されたのは慢性腰痛の場合でしたが、この部分の機能が悪くなると、痛みを生じている部分、例えば、膝、首、肩、どこでも構いません。それらの部位がよくなっているにもかかわらず、痛みを脳で感じ続けてしまうと考えます。=原因部位が治っているにもかかわらず、痛みが取れない ということです。

さらに、痛みを抑えるように働く脳の部分の機能が悪くなっているのですから

→痛みの信号が伝わり続けて=脳で感じすぎて、実際の悪くなっている部分の状態よりも強い痛みを感じる。=原因部位があまり悪くないのに、痛みだけが強く感じる。

→痛みを抑える下行性抑制機能などの神経も充分働かない。=痛みを強く感じすぎて痛みを抑える神経の機能も間に合わず、辛い痛みを感じ続けてしまう。

この様になるとも、考えられます。

その原因として、次のことも紹介されていました。

★痛み対する恐怖や不安が強いと、痛みを抑える脳の部分の機能が悪くなります。

→鋭い針先の注射がとても怖い、痛みが強くて、とても動かせない、痛みが治らなかったらどうしよう などの感情です。

したがって、痛みを心配しすぎて動かさないで、じっとしていることは、痛みを抑える脳の部分の機能をも悪くする ことになります。

 

これらの感情を抑える?振り払う?自分自身のコントロール、自分で治そうと思うことが基本となります。

 

自分で治そうとするには、

 

脳にストレスを与えないこと 

 

気を遣う、緊張する、いらいらする、くよくよする、思い悩む、ことなどです。

難しいかもしれませんが、

痛みを気にし過ぎないこと、痛みから気をそらすこと。

緊張して同じ体勢でじっとしている事、気を使って物事を行う事、ストレスを避ける。

です。

 

物事を よい方に 考えること。

 

交通事故に遭った時、当てられた など、被害者意識が強いと、怒りを覚えたり、できるだけ相手から(=実際は生命保険会社から)治療、保障のお金など を取ろう と思ったり すると、症状が改善しないどころか、悪化することもあります。

ピンピン しているようなら、こんなもんで済んでよかった と思って、交通事故の事は忘れてしまう事 がよいのです。 →交通事故から気をそらすのです。

 

痛いからと言って、じっと動かさないで、使わないように、安静にし過ぎないこと。

 

じっとしていると、逆に筋肉が緊張します。

骨折は少し位、患部が動いても付く というお話を前回しました。

痛みに恐怖感を持たないことです。少しでも動かすと、筋肉の緊張が取れます。少し位、動いて、使ってもいいんだ と思ってください。

 

同じ姿勢でじっとしていないこと

 

同じ姿勢、立ちっぱなし、座りっぱなし など

車の運転、パソコン、料理などの作業は、気持ちが集中して緊張が伴いますので、動いているようで、筋肉もかなり緊張している のです。

運動をしている若い方が、スマホでゲームをする習慣があると、運動して負荷をかけすぎる+じっと同じ体勢で固まっていて、筋肉が緊張する で、ダブルパンチです。

 

使いすぎは避ける。

使わざる得ない は工夫する。

 

安静の反対に、無理はもっと禁物です。が、

出来るだけ、力を抜いて使う。力を入れずに使う。

力を抜く体操?をする。

ゆする運動をする。

ゆっくりゆする。

ゆする とは、筋肉を使って筋肉トレーニングすることではありません。

筋肉を緩めるようにして、力を抜いてリラックスさせること と思って行ってください。

 

動かすと痛みが強い時は、無理は禁物です。

神経が麻痺していて、絶対安静でも、動かせるところは、動かします。それにより、絶対安静の部分も、少しは動いているのです。

痛みに合わせて、ゆっくり動かすことや使う事を心掛ける。できることは行う事。

痛いのが我慢して、使いすぎないこと、早く動かさないこと。

痛みが強くならないように動かすことです。

じっとしてなくてはいけない状況の時でも、少しでも、ゆする、震わす、動かす など、固まらないようにすること、です。ギプスで固定していても中では少しは動いています。また言いますが、骨折しているところが少し位動いても骨は付きます。ましてや、固定していない部位は動かしてよいのです。

そして、

動かすと痛みが強い時は、動かせるようになるまで、かなり月日がかかってしまうかもしれません が、焦らないこと、あきらめないことです。

 

★運動は、痛みを抑える脳の部分の機能を回復させることもわかってきました。ただし、とても運動する機会がない方、痛くてできない方は、軽く動かす事でも構いません。

 

具体的な方法を一部述べてゆきます。今回は、運動する というよりも、どなたにでもできる、いつでもできる簡単なゆすり運動の方法です。

筋肉の緊張を取って、リラックスさせることが目標です。血流も良くなります。筋肉に力を入れて動かす筋トレではありません。ただ、どうしても力は入ってしまいますが、少し位は力が入ってもOKです。ストレッチは筋肉に力が入ってしまいますが、力をできるだけ抜いて行うことが、重要です。

力を抜いて、無意識にやることがベストです。思い出したら、しょっちゅう行ってください。回数は少しで構いません。やりすぎは禁物です。→まとめていっぺんにやることは避けましょう。こまめに回数を分けてちょっとずつ行う様に癖をつけましょう。仕事や作業の効率が悪くなりますが、改善、予防するには大事です。

 

★実は、力が抜けた状態で、他の方にやってもらうことができれば、一番良いのです。自分で行う事より、さらに力が抜けた状態で行うことができるからです。これが、気持ちよいと感じる状態です。

診察で動かしたとき、力が入っていて固くなっているどうか診ている というお話を冒頭にしました。これは一方では、力が抜けて動く状態の方なら、診察していると同時に、動かして痛みを取る治療にもなっているのです。

ただ、力が入ってしまっていては、逆効果になることもあります。すでに固くなってしまっていて動きが悪くなっていている方、少しでも動かすとひどい痛みが出る方などです。動かされると痛みが出てしまう時は、力が入っています。やり続けると、ますます動かなくなることもあります。そこで、自分で痛くない程度を探りながら行うように と、お勧めする次第です。

くれぐれもまとめてやるのではなく、こまめにちょっとずつ頻繁に、リラックス運動です。

 

固まらないようにしょっちゅう、左右に傾けてください。一番動きが楽で緩みます。あるいは左右を向く、軽く振り向く運動です。うなずいて、首を前後に振る。などです。とにかく痛くない方向から行うことがよいです。ゆっくり少しずつ行うことと、力を入れずに、筋肉を緩めてリラックスする、軽くストレッチする感じで行うこと です。力を入れての筋トレ運動ではありません。

 

肩 

いろいろな肩こり体操などありますが、どれでも構いませんから、力を入れずに、ゆっくり、リラックスして、筋肉を緩める気持ちで行ってください。大きく動かさないなら、肩を前後に小さくゆっくり動かす(回すより力を入れずにできます。)上下に小さくゆっくり動かす、だけでもリラックスする効果がでます。

 

肩関節

なかなか力を抜いて動かすのが難しい関節です。

前記の方法も肩関節を緩める方法です。

大きく動かすためには、前かがみになって。腕を垂直に垂らしてからゆったり前後に振る運動です。この恰好でアイロンを持って振る体操があります。アイロンをしっかり持とうとすると、常に振ろうとすると、筋トレになって力が入ってしまいます。一度アイロンを振ったらそのアイロンの重みで行ったり来たり惰性で肩関節を動かすのがベストです。アイロンがない場合は、水の入ったペットボトルでもって行ってもかまいません。これでも力が入ってしまうので、

まずは何も持たないで行ってみてください。前後に振ると力が入ってしまう時は、垂らした腕全体をゆする感じでも構いません。いずれも力を抜いて、リラックスする感じで行うことが大事です。

そして、前後方向ができるなら、左右、回す と行ってみてください。

肩のアイロン体操

なれてくると、立ったまま、歩いたままでも、腕全体を力を抜いてゆすることで、肩関節、肘関節、手関節すべての関節をゆすれて、リラックスさせることができます。

 

手首を力を抜いて振ることは、手や指のリラックスになります。

 

肘まで力を抜いて、振ることは、肘関節のリラックスになります。

力がなかなか抜けない時は、肘を壁や机に軽くつけて、力を抜いて手のひらを前後にくるくる回してみてください。これは、前腕の回外、回内運動の繰り返しになっていて、肘の力を抜く運動になります。

 

座っていてじっとしていると、力が一点にかかり、椎間板の圧力が上がる、筋肉が緊張して固まる、などで、痛みが増加します。背中を左右にゆする、左右に回す感じで、力が一点にかからないようにしてみてください。

 

股関節

骨盤、腰の痛みにも共通です。

椅子に座っているとき、脚の貧乏ゆすりで、股関節の軟骨が再び出来てきた という発表が数年前にありました。貧乏ゆすりは、膝を上下に小刻みに動かします。これは無意識に力を抜いて行う運動です。股関節に加えて膝関節も、足関節も無意識に動きます。つまり、脚の各関節を力を抜いて動かしていることになります。関節液の流れを良くする、筋肉の緊張を取る、血流を良くする、これらのことで、関節の状態がよくなる、関節の軟骨も修復してくる と考えます。骨盤、腰の負荷のかかり方も一点に集中するのではなく、分散して、腰、骨盤痛にも効果的です。

貧乏ゆすり

ゆする方向は、膝を左右にゆするのでも構いません。こちらは、膝や足の関節よりも股関節の動きがより大きく、腰、骨盤の負荷の分散も大きくなり効果的です。しかし、貧乏ゆすりの様に早く動かすと力が入ってしまうので、比較的ゆっくり力を抜いて動かすのがよいです。動かす方向が違いますので、膝を上下する貧乏ゆすりと左右にゆする運動の両方行う方がより効果的です。

この力を抜いて膝を左右にゆする治療器械が、当院で採用しているプロテックです。

プロテックでの運動2プロテックでの運動1

この治療器械は、上半身で体を抑えて、腰、尻を宙に浮かして落として、自分の身体の重みで腰を下に引っ張ります。これは、腰回りの筋肉をストレッチする、椎間板の圧力を下げる効果があります。この状態で、脚を左右にゆすります。この時、緊張して、腰に筋肉に力が入ってしまうと、うまくできません。左右に動かすときも、筋トレではありませんから、ゆったり力を抜いて、リラックスして行う必要があります。これができないと、この治療器械はその方には合いません。

同じように座っている時も、脚を左右にゆするように勧めています。前述しましたが、腰や骨盤一点に力が集中することを避け、筋肉の緊張をほぐす効果があります。

 

椅子に座っているときは、貧乏ゆすりでも構いません。

脚を踏ん張って固まらないようにとにかく動かしてみてください。

特に座って立つ時に、歩き出すときに膝が痛い方は試してみてください。

脚を投げ出して床や畳に座っているときは、踵を床に着けたまま膝を曲げたり伸ばしたりしてください。踵が浮いてしまう方は脚全体に力が入っています。力を抜いてできるように練習してみましょう。膝の後ろを両手でもって、膝に力を抜いて手で膝の曲げ伸ばしを行うことも有効です。こちらも踵を床に着けたまま行います。脚に力が入っていないなら、脚の重みで踵は地面についたままのはずです。踵が浮いてしまう方は、手で動かしているのではなく、脚に力が入っています。手で少しずつ膝の曲げ伸ばしを行ってみてください。小刻みに行ってみてください。最初から大きく動かそうとすると力が入ってしまいます。力が抜けるようになってから少しずつ大きく動かすようにしてみてください。

膝のam体操

椅子に座っているときは、貧乏ゆすりでも構いません。

床に脚を投げ出して座っているとき、寝ているとき、いずれでも構いません。とにかく体重を足底に載せない状態で、足背、足底方向=すねの長軸方向 つまり上下に動かしてください。回したり、内側外側にひねると痛い時でも、可能です。すこしぐらい力が入って動かしても効果があります。体重が載って負荷をかけなければOKです。

 

貧乏ゆすり みっともない、よくないこと と言われてきました。

しかし、腰から下に関しては、痛みを出にくくしている 可能性が出てきました。

みんなでゆすれば怖くない です。

 

| 痛み | 13:20 | - | - | - | - |
痛いからじっとしていると筋肉が固くなって動かなくなる // 緊張して筋肉が固くなることが痛みを悪化する、病気を悪くする という話

 痛みが出た時、動かすと痛いので、そっとしておきたい、じっとして痛みが治まるのを待つ という方も多いのではないかと思います。確かに痛みは身体に対して 痛いことをするな という警告です。しかし、あまりに大事にしすぎると?筋肉を固くして、関節の動きを悪くして、痛みの改善を逆に遅らせる原因になる。→固くなる病気や状態がある。今回は、この話をします。

身近な例では、骨折でギプスで固定しているとき、動かすと悪くなる痛くなる、動かしてはいけない という思いがあまりに強いと、4週後ぐらいにギプスを外した時に、骨折した周囲の関節が動かなくなり、骨がついた後も、何カ月もリハビリテーションが必要になる場合があります。少し位動かしても骨折は付きます。例えば、鎖骨骨折は、胸の部分を抑えるバンド固定だけで付きます。この固定ですと着脱できますし、肩関節も動きますが、それでも骨折は付くのです。

 痛みをこらえて使う事、無理に動かすことはもちろんよくありませんが、あまりに安静にしすぎると、回復を遅らせる のです。

しかし、動かし方にも問題があります。筋肉に力を入れて、痛みを我慢して動かし続けることも良くありません。 

最近の診療では、使ったり、動いたり、逆にじっと動かずにいる時など、何をしていても、どの場合でも、緊張して筋肉がつっぱる=力が入ってしまうこと が、痛みを悪化させる、関節を悪くする原因になっている と感じておりますので、このことについてもお話しします。

 

最初に、筋肉を動かすと痛みが出る、固くなる病気をいくつか挙げておきます。

 

多発性筋炎

 

筋肉に炎症がある病気で、筋肉が痛くなり、動かすと痛みが出ますが、固くなるとは違います。自分の筋肉を自分で壊してしまう自己免疫疾患の一つで、血液検査で自己抗体や炎症所見が出ます。副腎皮質ホルモン=ステロイド剤 がよく効きます。

 

パーキンソン病パーキンソン症候群

 

手が震える。脚が大きく遅れず、小股のちょこちょこ歩きになる。顔の表情が乏しくなる。などの症状に加えて、関節が固くなって、動かすと抵抗がある。という症状が出ます。固縮、ジスキネジアと呼ばれます。

この病気は、原因が脳の中にあることがわかっています。脳のある一部の部分が、うまく機能していないのです。

これから述べる病気、状態もすべて脳の中の一部の機能障害が原因かもしれません。

脳の機能はまだまだ分かっていないことが多い現状です。

 

線維筋痛症

 

原因不明の全身の筋肉に痛みが出る病気です。

動かすと痛みが出ますが、固くなるとは限りません。疲労感やうつ病などの他の症状や、痛む場所が動くなど、いろいろな症状が出ることがありますし、決まった部位に圧痛点があることが、診断基準です。前回のべたリリカやサインバルタが治療薬の保険適応になっていますが、全例に効くとは限らないと考えます。

 

原因が不明で痛くて関節が固くなって動かなくなる病気は、筋肉が緊張して固くなるためか?と考えています。やはり、それは脳からの指令なのでしょうか。

 

原因不明で関節が動かなくなる病気

 

四十肩、五十肩

 

経験された方も多い病名です。

肩関節が痛いので、動かさないでいたら、動かなくなってしまう病気です。

四十、五十になって起こるのでこの名前です。

凍結肩と呼ばれ、以下の原因の解っている肩の病気の後に起こることもあります。

肩関節の腱板周囲の炎症

変形性肩関節症

肩腱板断裂や損傷

石灰沈着による腱板の炎症

しかし、レントゲンやMRIで異常がない、動かなくなるような痛みの原因が認められない→原因不明が本当のこの病気です。

特徴は診察で肩関節を動かすと筋肉が異常に緊張しているかのように固く動きに抵抗感があります。力を抜くように指示しても抜けない状態になります。特に肘まで固くしてしまって、力が抜けない方は典型例です。

診察で各方向に動かすと、痛み、抵抗感(固さ)、動く範囲の狭さ この3つが出ることが特徴です。

 

★肩には原因不明で動かなくなる五十肩という病気があるのですから、他の関節にあっても、首や腰など他の部位にあってもおかしくないはずです。しかし、どの教科書にも載っていません。ここ1、2年ぐらいは、あってもおかしくない と考えて診察に当たっていましたので、いろいろ気づいてきました。

以下に述べる病気や状態は原因不明、有効な治療方法もわかっていません。ただ、なる方はごくごく少数なので、過剰な心配は無用です。

 

筋肉を使っていると動かなくなる病気

 

筋肉が固くなって関節が動かなくなる ではないのですが、挙げておきます。

 

書痙(しょけい)

字を書いているうちに、指が動かなくなる病気です。

使っている筋肉に力が入らなくなる?のです。使っていない時は症状がないので、診察では全く異常がでません。

別に字を書くだけなく、パソコンでも、楽器でも、料理でも使っているうちに動かなくなってしまう時は、この病気と同じ状態が起こっている可能性があります。

 

これらは上肢に起こっていますが、下肢のもあったとしたらどうなるでしょうか?

歩いているうち、立ち続けているうちなど、動いているうちに脚に力が入らなくなっていしまって、脚が前に出にくくなり、つまづいて転ぶ、歩けなくなる、立ち止まってしまう、しゃがみこんでしまう という症状になるはずです。動いていない時のベット上での診察では全く異常が出ません。これは、腰部脊柱管狭窄症と同じような症状です。が、腰部脊柱管狭窄症はMRI検査で診断できます。脚が動かなくなるだけではなく、痛みやしびれが出ます。これらの症状や検査で異常がないと、下肢に起こる書痙と同じ という事になります。

 

筋肉が固くなって動かなくなる病気

 

痙性斜頸(けいせいしゃけい)

原因不明の首周囲の筋肉が固くなって、首が曲がったまま固定してしまう病気です。

書痙とこの動かなくなる病気は、ジストニアと呼ばれています。

 

痛みを伴って動かなくなる その他の病気や状態

 

CRPS(複合性局所疼痛症候群)=RSD(反射性交感神経性萎縮症)

 

怪我の後に起こってくる原因不明で動かなくなる病気です。

ついこの間まで、RSDと呼ばれていましたが、原因が交感神経だけでは説明付かない部分も多く、今は、CRPSと言います。

最初の症状が、痛くて動かなくなる です。進んでくると、腫れる、皮膚がてかてかになる、骨がスカスカ=萎縮 になるなどの症状が加わります。

どの関節でも動かなくなった時、この病名を付ければよい とも考えますが、上記症状がそろっているのが、本当のこの病気です。

 

以下は、どの本にも載っていない状態を挙げてゆきます。

 

首が痛いので動かさないでいたら、動かなくなる

 

こちらは、痙性斜頸と違って、首が曲がって傾くではなく、まっすぐ向いたままになり、上下、左右向くことが困難になります。動かそうとすると、痛みを伴って、筋肉が固くつっぱって動きません。進んでくると、両肩関節も動きが悪くなって、五十肩と同じ症状になります。腰まで痛くなってきて、腰椎や、股関節の動きまで悪くなる方もいます。病気として認識されていないので、病名がありません。

はじめは痛みがあまりないのですが、日を追うごとに痛みが増して、動きが悪くなります。交通事故に遭われた方に診られることがほとんどですが、怪我を起こさないでも起こり得ます。最初人身事故でない と申請したのに、後から症状が出現してひどくなってしまうこともある状態です。事故の衝撃に関係なく起こる という事です。

次に述べる病気と違って

急に動かなくなるのではなく、数日かけて固くなってゆきます。

小さいお子さんでは診たことがありません。

安静にしても動くようになりませんし、通常の痛み止め 前回お話ししたリリカ、トラムセット、サインバルタなどの飲み薬はあまり改善効果がなく、消炎鎮痛処置、神経ブロックなどをやってもあまり改善しません。

 

環軸回旋位固定

 

第一頚椎の環椎と、第二頚椎の軸椎が、少しずれた位置で急に固定してしまう病気です。

お子さんではこの状態になると、首が左右どちらかに傾斜して、顔もバランスを取ろうとして傾く斜頸と呼ばれる形になります。風邪、扁桃炎、中耳炎などの炎症が及んで起こすので、炎症性斜頸と呼ばれます。が、動かしてグキンとなったり、怪我の時も起こりますし、原因が不明でも起こります。

成人になっても、傾く=斜頸になる方もいますが、年を取ってくると、首が固定して動かないことは共通ですが、まっすぐのままのことが多くなり、この病気と診断されないことも多いようです。

こちらは安静にしていて、痛み止めを飲むと痛みが改善して動くようになります。ご安心ください。

 

股関節(骨盤) にもあります。

 

股関節を動かすと痛みが出る、診察で各方向に動かしたときに筋肉がつっぱって固い、動かく範囲も狭くなる という症状です。股関節を屈曲する方向=脚を前に送る方向が最後まで動きます。

股関節、骨盤周囲の筋肉に痛みが出ます。臀部、大腿部などです。

腰と股関節が痛い と訴えられる方が多いです。そのため、ただの原因がわからない腰痛とされてしまうことも多いはずです。

 

身体が固くて股関節があまり動かない ではありません。

この場合は、動く範囲が狭いだけで、スムースに動きますし、痛みは出ません。

股関節の関節唇障害という病気がMRI検査で解ってきましたが、こちらは、診察で動かすときに痛みは出ますが、固さ=抵抗をあまり伴いません。

変形性股関節症も、動く範囲も狭くなり、痛みも伴いますが、動かしたときの固さはありません。屈曲方向も動かなくなり、レントゲンで診断できます。

 

下肢全体が固くなる方もいる

 

股関節が固くなる方で、膝から足まで固くなる方がいます。

診察で、ベットに仰向けに寝てもらって、診察で脚を動かすと 固い、重いのです。

骨盤や腰の筋肉も一緒につっぱりますから腰痛もあります。

MRI検査で腰部脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアがある方に起こるようです。すべての方にこの検査を行っていませんので、この表現です。

下肢が固いのですから、歩くと痛くなって、重くなって立ち止まってしまう この症状は、腰部脊柱管狭窄症と同じです。ただ、前に述べたように腰部脊柱管狭窄症はベット上の診察では下肢は動かしても柔らかく、筋力も正常で、所見がないことが多い ということが違います。

また、腰下肢が固く緊張していますので、寝ている間に動かさないでいるとさらに固くなってしまい、朝痛くて、つらくてなかなか起き上がれない方もいます。これは、腰部脊柱管狭窄症の症状にはないことです。

 

膝関節だけにも起こります。

 

膝の痛みに伴って、動く範囲が悪くなります。動かすと痛みと、抵抗感を伴います。割と程度の軽い変形性関節症や怪我の方に起こる印象です。血腫ができて癒着(組織がくっついて)して動かない ことではありません。

 

足関節だけにも起こります。

 

捻挫の後に固くなってしまう方がいます。(=動く範囲が狭い、動かすときの抵抗感が強い、痛みを伴う)こちらも血腫があって癒着する のではないと考えています。

 

指や足趾も動かなくなる方がいる

 

指、足趾の小さな関節は周囲に筋肉がありませんが、前腕、下腿に指や足趾を動かす筋肉があり、そちらが固くなると、指や足趾は動きが悪くなります。が、指自体の炎症や、変形性関節症、怪我でも起こります。

五十肩になった方で、同じ側に腱鞘炎を起こすと指の動きがどんどん悪くなる方がいます。

指が固くなって動かなくなっている方が、同じ側の五十肩になることもあります。指も固くて動かないのですが、肩関節も動かすと固く、動く範囲が狭くなります。

 

原因不明で痛みを伴って、筋肉が異常に緊張して固くなり、関節が動かなくなる この状態になる病気がある 

診察で動かしたときに固い、抵抗が大きい。痛みを伴う、動く範囲が狭い。まるで筋肉が異常に緊張して固くなって、動きに抵抗しているかのようだ。

→ 筋緊張異常症 と呼びましょうか。一度このような病名で紹介状を頂いたことがあります。

 

今まで述べてきた病気や状態になる方は、ごく少数です。

五十肩になる方が比較的多いのは、肩が痛くなって動きが悪くなるとすべて五十肩と診断されるため 目立つ と考えています。

 

次に、筋肉が緊張して力が入ると、ほとんどの方は、動かなくならなくても、痛みを悪くしている→関節や軟骨を悪くしている。という話をみじかくまとめてします。

 

ほとんどの痛みが改善しない方、痛みが悪くなってしまう方、変形性関節症などが進行してしまっている方は、次の状態に陥っていると考えています。

 

使っているときに、じっとしているときに、緊張して筋肉が固くなっている、つっぱっている。余計な力が入っている。

 

首、肩〜肘、手指

パソコンを打つ、字を書く、箸を使う、台所仕事をする、何をするにも、緊張して力が入っていると、痛みが悪化します。

レントゲン撮影の時、例えば、OKサインの形を作って小指側をフィルムに着けて置いて動かないでください と指示しても、指定した指の位置に停めて置くことができない方がいます。緊張して力が入る方は、指を思う様に動かすことができなくなっている、その形を維持することができなくなっているのです。このような方が、指の痛みや、指の変形性関節症が進んでしまう方です。

 

立っていても、座っていても、じっとして緊張していると、筋肉がつっぱってきて腰痛が悪化します。(椎間板は力が入り続けると、より圧力が上がるので、ヘルニアなどは症状が悪化します。)座っていると痛くなる、立ち上がるとき痛い などの症状が出ます。特に車の運転中は緊張が強いので、腰の周囲の筋肉が緊張して痛みが強まる方が多いです。沈み込むシートの形だけではないと考えています。

 

歩くとき、早く歩くと悪化します。脚に力が入るためです。

座っている時、じっとしていて脚に力が入っていると、立ち上がる時に膝に痛みが出ます。

床に(診察の時は診察ベットに)脚を伸ばして座ってもらって、診察で膝の後ろを手でもって膝を動かそうとすると、膝が固くて動かない方がいます。力を抜くように言っても固いままです。検者の手で動かすのですから、膝周囲の筋肉に力が入っていなければ、簡単に動くはずです。

このような方が、変形性膝関節症が進んでしまっています。

 

踵を内側に返すことができない方がいます。手で動かしても固くなってほとんど動かない方もいます。このような方が踵周囲の痛みが出ています。

 

前足痛

足趾を曲げたり、伸ばしたり、開いたりなど、うまく動かすことができない方が、進行しています。特に、母趾の第一番目の関節が曲げる方向に動かない方は要注意です。外反母趾も進行します。

 

どの部位でも、緊張して筋肉を固くしていると、関節が悪くなる、痛みが悪化する という話を加えました。

 

治療の話は次回以降お話しします。

 

| 痛み | 06:57 | - | - | - | - |
新しい痛みを抑える薬はどこまで効くのか

長い間、お待たせしました。

更年期の症状でしょうか。ブログの更新する気力がなくなったことと、病気も重なり、ブログから遠ざかっていました。その間、さらに経験を重ねて?新たに分かってきたこともあります。少しずつ書いていこう と思っています。

 

今回は、薬のお話しです。よく使われる3つの薬です。以前もお話ししています。よく使われるようになってきて、効果も一般に認められてきました。

 

プレガバリン=リリカ という薬

 

痛みを伝える神経の信号の伝達をブロックします。神経ブロックは痛みを伝える神経を麻酔薬でブロックしますが、これを薬でブロック(遮断)するのです。遮断する力は弱いですが、麻酔薬と違って飲み続ければ持続的に効きます。ブロック注射が苦手な方にも朗報です。

神経に直接作用しますから、眠くなる、ふらふらする、気持ち悪い など副作用が出ることがありますので、少量(25,75,150ミリグラムのうち、25ミリ)から、夜寝る前に開始しています。それでも、朝起きた時に副作用がでる方は飲めません。

 

私の、はじめの出し方は

用量は

25ミリの少量の1錠を夜寝る前からです。一般的な痛み止めは食後に飲みますから、夕食後が最後で、夜から朝にかけて効果が弱くなります。夜痛くて目が覚める、朝起きるときに痛い という症状の方にはこの飲み方がぴったりです。一般的な痛み止めに加えて処方できます。副作用がなく、効果が弱い時は、徐々に増やしてゆきます。一日2回投与が原則なのですが、3,4回に分けて飲む方が効く方もいます。

増やし方は、1錠を2錠へ、あるいは2錠を一日2回、あるいは2錠を一日3回 ぐらいにしています。いきなり、次は、75ミリ一日3回など、急に増やすことはしません。途中で副作用が出ることもあるからです。減らすときも、徐々に減量がよいのですが、75ミリ3,4錠など、比較的大量に飲んでいる方以外すぐに止めても問題ないようです。

 

どのような方に開始するのか

痛みが出たので来院(初診)されてから、消炎鎮痛剤と呼ばれる いわゆる痛み止めで効果がない時、効果が弱い時には、開始します。初診から1,2週間で開始です。

最初から激痛の方

最初からブロックをした方がよいと考えられる方(+注射が苦手な方)=初診時の急性期に最初から投与です。

痛み止めに加えて、処方します。痛み止めは食後なので、寝る前に飲むことに抵抗は少ないです。また、坐薬の代わりに処方できますので、痛み止めの副作用は軽減できます。

痛みが強い方は副作用が出ることは少ない印象です。

そこで痛みに応じて、昼にもう一つ飲んでもらったり、つまり一日25ミリ2錠 から開始したり、2錠ずつを一日2回(寝る前、昼後)で投与開始したりします。少しずつ増やすのがよいので、週に2回ぐらい来院してもらって、次に増やすかどうか 決めるのがベストですが、来院できない方もいますので、最初から用量を多く出す方もいます。

この薬のおかげで、坐薬の使用が少なくなりました。坐薬は肛門から入れてしばらく我慢しますので苦手な方も多いのです。神経ブロックが苦手な方にも福音です。

 

一般的には慢性期の痛み(3か月以上治まらない痛み)に使う薬ですが、

急性期に使っても充分効果ありです

しびれ は痛みが弱くなってきたときに現れる症状の一つです。痛みを伝える神経を伝わって感じています。つらいしびれ 気になるしびれ にも痛みを伝える神経をブロックするこの薬は効果あり(全例には効きません) です。

 

 

トラマドール=トラマール トラムセット ワントラム という薬

 

リリカが飲めない方、リリカで効果が弱い方に使っています。

 

リリカが痛みを伝える神経をブロックする作用に対して、こちらは、痛みを頭で感じにくくして、痛みを抑える神経の作用を高めます。トラムセットにはアセトアミノフェン=カロナールが入っています。アセトアミノフェンは炎症を抑える作用は強くありませんが、頭で痛みを感じにくくする作用もあります。一般の消炎鎮痛剤=痛み止めに比べ、胃にやさしく、喘息も起こしにくく、腎臓の機能にもあまり影響しません。

 

この薬も一般の消炎鎮痛剤=痛み止めと一緒に使えます。

作用点が違いますから、リリカに加えて処方もできます。

 

通常神経ブロックを行わない関節の痛みなどには、痛み止めの効きが悪い時には、リリカでなく、この薬をまず使うこともあります。

 

副作用は、神経に作用しますので、リリカと同じく、眠くなる、ふらふらする、気持ち悪い などですが、特に気持ち悪くなることが多いので、吐き気止めと一緒に処方しています。しばらく飲んでいると便秘することもあり、便秘気味の方には、下剤も一緒に処方がよいです。

 

この薬は、麻薬を元に作られていますので、飲む量を増やすと、癖になって止められない のではないか と最初は思われましたが、効果が弱い薬ですので、この可能性はほとんどなく、よく使われるようになってきました。効く薬は、飲み続けて効きが弱くなると、どんどん増やして飲みたくなる これが、癖になる止められないパターンですが、こうなるほど効かない という事です。

 

用量は

一日2回、1錠づつから開始しています。

一日8錠まで増量できるのですが、増やしたからと言って、どんどん効いてくる印象は

あまりありません。4~6錠ぐらいまで増やしても効果がない方は、それ以上増やしてもより効果は期待できない印象です。

 

デュロキセチン=サインバルタ という薬

 

精神科=神経科の先生 が うつ病 でしばしば使う薬です。

うつ病は、神経の信号を伝える セロトニン、ノルアドレナリンという物質がうまく作用しないで起こると言われていて、この2つの物質の機能を高める薬です。この2つの物質は痛みを抑える神経の信号を伝える物質でもあるのです。

一般に、うつ病の薬はこの作用があるので、痛みを抑える神経の作用を高めます。

ノリトレン という薬を使っていました。この薬は、うつ病の薬としては、トリプタノールという薬の作用を弱くした位置にある薬で、精神科の先生は、効きが弱いので、ほとんど使いません。弱い分副作用も出にくく、痛みを抑える作用が前面に出てきますので、整形外科医としては使いやすかったのですが、使ってみると、サインバルタのほうが、より作用が強いようです。

この薬、 慢性腰痛症 に保険が適応になりました。効果が正式に認められた という事です。うつ病薬として、よく使われていますので、うつ病の治療をしない整形外科医としては、処方しにくいのですが、うつ病の症状が全くなくても、効果があります。

トラムセット より効果ありです。

腰痛でなくても、首や背中の痛みにも効果ありです。

リリカ、トラムセットで効果がない方にも効果があります。

リリカ、トラムセットを使っても効かない方に処方しますので、急性期にはまだ使っていません。ただ、初診でもすでに慢性痛の方には初めから処方しています。

副作用は、他と同じですが、飲めない方は最初からひどく出て、全くダメ です。

 

用量は

一日1回 朝食後 ですが、夕食後でも構いません。

1錠から初めて、1錠ずつ増やし、3錠まで可能です。3錠を1回で飲む という事です。 

少しでも副作用が出ないように、吐き気止めと一緒に処方しています。

 

これらの3つの薬、よく効く ような書き方をしてきました。

確かに救われている方も、大勢います。

しかし、効かない方、飲めない方も多々います。

交通事故後 に強い痛みを感じている方、強い痛み(しびれも含む)が出る方 には、残念ながら効果がほとんどありません。

 

次回、さらに お話しを進めてゆくつもりです。

| 痛み | 17:18 | - | - | - | - |
痛みの話3
前々回の痛みの話の続編2
 
 
痛みの伝える機構(再掲載、復讐)
 
1、悪い痛みの原因となっている部位  から
 例えば、足、膝、腰、腰など
2、痛みを伝える神経 で、痛みは脊髄を経由して脳に伝わります。
3、痛みを感じる脳の部分 で、痛みとして感じます。すると、
4、痛みを抑える神経 が働いて、痛みを伝える神経を抑えます。→強い痛みは治まってきます。
このように考えていましたね。
 
今回は、
1、痛みを発症させる原因部位が余計に痛み物質を出している?
についてです。
前回の話は、動かしても痛みが出ない、でも痛みをつらく感じる時
でした。
それに対して、今回の話は、少しでも動かすとつらい痛みが出る、進んでしまうとほとんど動かなくなってしまう。なおかつ、今までの治療が、ほとんど効かない時、のことです。
今回の話のようになる方は、ごくごく一部の方です。多くの方はこのような状態にはなりません。治療すればよくなって、動かなくなることはありませんので。・・・・・
 
痛み止め(消炎鎮痛剤)
神経ブロックや、関節注射、炎症を抑えるステロイド剤やヒアルロン酸 どれもよく効きません。
どんな器械による炎症を抑えるリハビリ治療を行ってもよく効きません。
 
さらに  
痛みを伝える神経を抑えるリリカや、
脳での痛みの感じ方を抑える。痛みを抑える神経の作用を高める
ノイロトロピンや、トラムセット、ノリトレンも、よく効きません。
逆に、これらの薬で、ある程度痛みが治まる時は、
今まで述べてきた
2、痛みを伝える神経が痛みを余計に伝えている。
3、脳で痛みを感じすぎている。
4、痛みを抑える神経がよく働いていない。
これらの状態が+関与していると考えます。そして、
+関与の部分だけ、痛みが楽になった と考えています。
 
つまり、この病気は
どの治療をしても良くならないこと
が問題です。
原因もはっきりしません。靭帯や軟骨、椎間板、腱板などは動かなくなるほど悪くありません。
→靭帯、軟骨、椎間板、腱板などがわるくて、引っかかって動かないのではありません。
つまり
なぜこのようになるのかよくわからないのです。
 がついているのは、果たして本当にそうなのか確定できないためです。
 
身近な例は、いわゆる 五十肩 の一部にある と考えています。
痛くて動かさなかったら、動かなくなってしまった。という肩(=凍結肩)です。
ただし、五十肩の場合は、まったく動かなくなる ということはまずありません。
 
そのうち、月単位をかけて徐々に動かなくなるのは
→痛みの出ている、炎症のある部位が次第にくっついてしまう(癒着(ゆちゃく)する)場合です。
この場合は、ステロイド剤や、ヒアルロン酸の関節注射で、改善方向に持ってゆくことができます。
 
一日で激痛がきて急に動かなくなるのは
→カルシウム(石灰)がたまったり、尿酸(痛風の原因物質)がたまっていて、
使いすぎた、捻ったなどの負荷をかけた などの次の日に急に炎症を起こす場合です。
この場合は、痛み止めの飲み薬、ステロイド剤の関節注射がよく効いて、比較的に速やかに治ります。
 
これらではなく、                             
1、2週間以内に、動かなくなる  という例です。
動かすと痛いので動かしたくなくなり、
動かすと激痛を感じて、あまり動かすことができなくなる が特徴です
 
肩関節は 痛みを感じる知覚神経だけをレーザーメスなどで焼き切る治療 が考えられますが、神経を焼くとき、痛みを確認しながら行わないとうまくいきません。麻酔をしっかりかけてしまうと、痛みを全く感じませんので、知覚神経にうまく当たっているかどうか判断できません。麻酔が浅いと、もともと痛みを強く感じている神経を焼くのですから、計り知れない激痛を伴います。したがって、辛くない程度の痛みに感じさせる麻酔が必要で、これが非常に難しく、普及していません。
 
 
膝でも、股関節でも起こり得ます。動かさないでいると、だんだん動かなくなってきます。実際の損傷や悪い具合の程度と一致せずに、痛みが非常に強く出ています。仰向けに寝ている状態で、動かすと痛みが強くて動かない、などが特徴です。寝ている状態=体重がかかっていないときに、動かすと異常に痛い時は要注意です。股関節も知覚神経だけを焼く治療が可能ですが、肩関節と同様な状況です。しかし、膝と股関節で変形性関節症の場合は関節自体を取り換えてしまう、人工関節置換手術が普及しています。これを行えば、大元の痛みの原因は取れて楽になります。
 
反射性交感神経性萎縮症(RSD)や、複合性局所疼痛症候群(CRPS)という病名があります。
これらの病気
怪我した後に診られることが多いようです。
同じく、動きが悪く硬くなってしまいます。
+さらに進行すると、筋肉が萎縮し(細くなってやせます)皮膚がテカテカになる とされていますが、このようにまでなった例は診たことがありません。
初期に、硬膜外ブロック、その他の神経ブロックが効き、ノイロトロピンなども効く例もふくまれます。その場合は、今回の話の例とは、厳密には違うと考えます。
 
次に、首の例を話してゆきます。
 
軽い外傷、例えば、交通事故などで、首を軽く振られた後、あるいはほとんど振られてなくても、起こることがあります。
進んでしまう例では、
最初は、大丈夫、ほとんど症状がなくても、
次の日、あるいはその次の日、場合によってはさらにその次の日から、痛みが出てきて、治るかと思って放っておいたら、だんだん痛みが強くなって、1週過ぎの時は、痛みで、頚がかなり動かせなくなってきます。1週ぐらい経ってから痛みが出てきて、2週目ぐらいに動かなくなることもあります。
星状神経ブロック、頚椎の硬膜外ブロックまで行って食い止めようとしましたが、動かなくなった例がありましたので、どの治療も効かない と考えています。
さらに進むと、両腕が上がりにくく(肩関節が上がりにくく)なってゆきます。これは首の付け根の左右にある、一番上の肋骨が脊椎につく関節部分で痛みが出ていることが多く、肩を上げようとすると、ここに負担がかかって痛みが出るため、肩を上げるという動きが制限されると考えています。さらに進行すると、頚は全く動かせない、五十肩と同じように、肩関節を上げる(腕を上げる)以外の方向(腰に手が回らないなど)も制限されてきます。
普通の後から痛みが出てくる=普通の怪我の後の痛み と違うところは、痛みが、翌日、翌々日につらくなる、あるいは1週間ぐらい経ってから症状が出てきて、+動かなくなる ことです。
すべてこのように進むわけではありません。肩の動き制限までは来ない方もいますし、逆に、もっと早い日数で進んでしまう方もいます。
頚椎の椎間板ヘルニアなどと違い、頚から腕、手に行く神経の圧迫はほとんどありません。が、しびれが、手の方に来ることもあります。一番上の肋骨が脊椎につく関節が痛みの原因になっている例で、そのそばを腕に行く神経が通るので、刺激される と考えます。
MRI検査で、椎間板ヘルニアはない、もちろん、脊髄の損傷もありません。(レントゲンだけでは椎間板ヘルニア、神経の損傷は確定できません。)
 
この様になる方はごくごく一部の方です。前述した通り原因はわかりません。
しかし、どの方がなるかはわからないのです。
病名としては、線維筋痛症とされている方の一部の方 でしょうか。
 
痛みに敏感な方、痛みに恐怖を抱いている方、痛みを気にする方 は多い傾向です。
痛みに恐怖を抱いていますので、注射も怖くて受けれない方が多いです。
+“事故にあうとあとから痛みが出る”という風評?意見が出回っている事。(担当する保険会社の方にもこれを言う人がいるので、お手上げです。)
事故にあったという被害者意識。
などは関与します が、そうでなくても起こります。
+前述した。痛みを脳で強く感じているなど、
精神的な側面も大いに関係していると考えます。
繰り返します。
普通の 後から出る痛み だけでなく、動かなくなる ことで区別します。
加えて、どの治療も効果がない ことです。
患者さん自身が、痛くても適度に動かしていて、(無理に動かして我慢して使うのはもちろんダメ)自然に痛みになれる状況ができていれば、どんな治療をしていても、器械によるリハビリを行っているだけでも、あるいは何もしなくても、改善してゆきます。
しかし、今まで述べた方は、このようにならない方です。
 
ついこの間までは、この病気の場合、治療手段なし と考えていました。
いろいろ治療しても、結果改善せず、交通事故などでは、そのまま後遺症 として診断していました。
しかし、今までお話ししてきたように、外傷(怪我)そのものによる直接の障害ではありません。
これは、外傷の後に発症する痛みの病気です。
事故による直接の後遺症ではないのです。
→現在は、後遺症として書かないようにしています。
→後遺症は、認定に時間がかかる、→なるかならないか もめる など、精神的な負担が長引くだけです。症状がこの間、長引くだけです。
 
改善する可能性がある と感じたのは、ごくごく最近の話です。交通事故の頚椎捻挫の患者さんを診ているときです。
その方は、首の動きが非常に悪くなっているわけではありませんが、動かすと痛みは出ます。リハビリ、注射、どの治療しても改善はしませんでした。
ある程度動くので、来院の度、診察で首を動かしてみていると、だんだん動かしても首が痛くなくなってきたのです。
動かしたときの痛みに慣れてきた?と考えるしかありません。
 
よくよく考えれば、今まで行ってきている五十肩(凍結肩)の治療も同じでした。
ついこの間気づきました。
動かなくなった肩を少しずつ動かしてほぐしてゆきます。
はじめは少しでも動かすと痛みが出ていた方も、次第に動かしても痛みが出なくなってきます。
そして、動く範囲では痛みが出なくなってゆきます。
さらに動かしてゆくと、動く範囲もだんだん広がってゆきます。
この間、1〜2年かかります。気長な話ですね。
動かなくなってしまっていたら、どの部位でもこのぐらいはかかる と覚悟しておいてください。
 
 
治療の具体的な話
 
痛みに少しずつ慣らしてゆく 動かなくなったら、少しずつ動かす練習をする
という治療です。
アレルギーのある方が、アレルギーが出る物質に少しずつ慣らして治してゆく方法と同じです。
痛みに恐怖を抱いている方が多いと思いますが、
動かして痛いのだから、動かすと余計に痛くなる という考えはやめましょう。
確かに、動かし方が悪いと痛みは強くなります。
要は、痛くならないように、少しずつ動かす です。
そのため、長期の日数がかかるのです。
動く方も、動かすと痛い場合は、動かなくならないようにするため、同じ練習をすすめます。
一般に、痛みが長引いている方にも効果がある と考えています。
 
動かし方は、痛い方向と逆の方向にまず動かす 充分に時間をかけて(1分ぐらい)最大動くところまで です。
次に痛い方向に動かす 痛ければ痛いほどゆっくり行います。1〜2分ぐらいかけてです。
痛いのをゆっくり行うことで、慣らしながら、我慢しながら、充分に行います。いそいで動かすと、強い痛みが走って無理です。
 
回数は、一日1,2度としています。
もともと痛いのですから、やり過ぎはだめです。
 
この方法で、痛みが強くなってしまうときは、やり方のスピードが早すぎる、強すぎる、回数が多すぎる →早く良くなろうと思っている などです。
 
首ですと、
 
顔を真上に向ける方向で痛みが出るのなら、まず、顔を下に向ける位置で1分ぐらい止めておきます。次に徐々に顔を上に向けていきます。痛くてもゆっくり向けて行って、1分ぐらい頑張ります。
痛みが出る方向の正反対方向に動かしてから、痛い方向に動かす ということです。
顔が上を向く方向は、真上、右上、左上、3方向です。1分右下に向けてから、左上を向いて1分 1分左下に向けてから、右上を向いて1分です。
次に左右に振りかえる運動です。
痛くない痛みの少ない方向(例えば左)から充分左を向いて1分、次に右を向いて1分頑張ります。
最後に、首を傾ける運動です。同じように、痛みの少ない方から1分ぐらい時間をかけて傾けたまま我慢します。次に痛い方向へ傾けて1分ぐらい我慢します。
 
1分はあくまでも目安です。早く動かすと痛い時は、充分時間をかけてゆっくり行います。
各方向2回ずつ行うことをお勧めします。
固まっていない方は、1回目より2回目の方が動く範囲が大きくなることに気づくはずです。
 

 
仰向けに寝て行います。膝に体重がかからない=負荷がかからない様にして行います。
曲げて痛くて曲げられない時は、充分伸ばしてから、次に曲げる練習をします。
伸ばして痛い時は、まず曲げてから次に伸ばします。
痛くても2,3分ぐらいずつ時間をかけてゆっくり行います。
 
股関節
 
図のごとくです。
前後方向は、横向きで行いますが、
自分ではできない方が多いので、診察でこのやり方を行っています。
布団で寝ていて行うときは、前後に大きめの荷物を置いておいて、足を引っ掛けてそれぞれの方向に保持するとよいでしょう。
 
腰は
まずは前後屈
痛くない方からゆっくり時間をかけて行います。
次に側屈運動
次は腰をひねる運動となります。
股関節を動かすと腰が痛い方、股関節の動きが悪い方は、股関節の運動も同じに行います。
動かして痛くない方も行ってみてください。
 
あくまでも徐々に 薄皮をはぐように治ってゆけばOKです。
 
最後に、動かなくならないようにするために
動かさなくても、じっとしていて痛くなる方も同じです。
 
動かすと痛いからといって、じっと止まったままで緊張していると動かなくなります。
じっとしていて痛くなる方も、緊張していて痛くなります。
座っているとき、立っているとき、機会があれば、体をゆすりましょう。
首なら、左右に傾斜させてのストレッチ、痛い時は、ゆっくり行ってください。
肩ならゆっくり回す。
股関節や腰なら、脚をゆすります。座っているときも立っているときも、左右でも上下でも膝をゆすれば、股関節も動きますし、腰にかかる力も分散します。
思い出したときにしょっちゅう行ってください。
車の運転で、腰が痛くなる方など、ゆすりながら運転していると痛みの出方が違うでしょう。
 
つまり、動かし方は2通りです。
痛いところまで充分ゆっくり動かす。こちらはやり過ぎないこと。
固くならないように、小刻みにしょっちゅう動かす。 です。
 
痛みが長引いている方の、少しでも痛みの改善になれば幸いです。
 
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痛みの治療に携わってわかってきたこと
9、痛みは気から 治療編2

次は、当院で行っている、経験上、有効な治療方法です。
痛みで悩んでおられる方には、ご自分がどの状態かわからないかもしれませんが、診察で、症状編2−,両態にあると考えられる方に有効な治療方法をまず列挙します。赤字の項目の簡単な内容は、ホームページを参考にしてください。詳しいことは、後日少しずつ話してゆきたいと考えています。
関節運動学的アプローチによる治療
大腰筋ストレッチ     これらは運動治療の一種です。
気の巡りを改善する作用のある漢方薬処方
気の巡りを改善するつぼを利用する治療
プラセンタ注射治療 
などです。
アレルギー状態の方は、強力ミノファーゲンCの注射が効くことがあります。

一人一人、状態が違いますので、その方に会う治療を選んで行います。すべての方にこの治療は効くということはありません。
神経ブロックは、痛みを抑える神経を活性化させるには、もっとも有効と考えているのですが、効果がない場合は、痛みを抑える神経が働くようになってきていないと診断し、むやみに行い続けることは避けています。中には、注射したあとの刺激で、痛みが辛くなってしまい、なかなか楽にならない方もいますので注意が必要です。残念ながら、この方はブロック注射したあと楽になる、逆に辛くなる可能性があると、施行前に判断することは難しい状況です。

症状編2−△両態になっている方に対しては
 ,箸亙未両態ではないかとお話しましたが、どれだけ、痛みを抑える神経が働いているか、診察や、検査だけでは、確定できません。実際は、区別が付きにくく、中間のような状態な方もいますし、同じ方でも、時期によっては状態が異なりますので、痛みを抑える神経がまったく働いていないと考える状態の方(2−◆砲任癲働くようになってゆくと考えています。
 関節運動学的アプローチや、大腰筋ストレッチによる治療手技で、どれだけ痛みに敏感になっているか、ある程度判断できますので、経過はこの方法で診ています。2−△両態になっている方は、この治療手技が痛くて全く行えません。しかし、日が経つにつれて、次第に少しずつ行えるようになります。最初は、痛くて全く行えなかったのが、日が経つにつれ、次第に行えるようになれば、この状態は改善してきていると判断できます。
  治療は何が良いかというと、痛くて関節運動学的アプローチや、大腰筋ストレッチの手技が全く行えないような方(2−△両態の方)は、器械によるリハビリテーションで、治療後に刺激痛が出ない極超短波のマイクロウェーヴ治療を行い、治療後に痛みが強くなることを避けるようしています。神経ブロックは、身体の浅いところに打つものは、経験上、効果が診られません。逆に痛みが辛くなる方もいます。硬膜外ブロックなどの身体の深い部分に打つものは、痛みを暴発させる箇所が存在する可能性があるため、要注意ですが、硬膜外ブロックは、硬膜外にチューブを留置して、持続的に痛みを抑える薬を入れたり、一日2,3回定期的に痛みを抑える薬を入れると、効果があったと考えています。薬を入れ続けている間に、痛みを抑える神経が働くようになれば良いのです。勤務医時代は、この方法で治療していましたので、痛みを抑えられない状態が続く方には、ほとんど遭遇しませんでした。しかし、この治療は入院して行わないと管理が出来ませんので、残念ながら外来治療では無理です。
 改善がみられたら、超音波、レーザー、SSPやトリオなどの治療を、施行後に辛くならなければ行っています。2−,僕効な、治療方法も行えるようになります。最初から、効果がないからと、いろいろ治療を行うと、痛みが段々辛くなってしまい、本当に痛みが抑えられない2−△慮把蠑態に陥ります。(=関節が動かなくなるような、拘縮状態もこの状態と考えます。)この状態では、硬膜外ブロックのチューブが入っていて、薬を入れている間は痛みが治まるのですが、いつまでも入れて置けないので、はずすとまた痛みがぶり返すという繰り返しになります。硬膜外に電極を永久に埋め込んで抑える方法が有効なのかもしれませんが、経験ありません。このような状態では、拮抗性鎮痛薬(麻薬に構造を似せて作った薬)や、麻薬は、使い続けると同じ量で効かなくなり、量が増える一方で、やめられる見込みが立ちませんので、使用できません。
 つまり、2−△慮把蠑態にならないように、無理に痛みをとる治療を次々に行わないず、施行後に痛みが強くならない、マイクロウェーブ治療だけで、後は、痛みを抑える力が回復してゆくのを待つ のが良いと考えています。 さらには、現代の医学ではこの治療が有効だといえませんし、治療を行うと逆に痛みが辛くなることが多いため、何も治療せずに、経過を追ってゆく だけもよいと考えています。
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痛みの治療に携わってわかってきたこと
8、痛みは気から 治療編1

 お待たせしました。いよいよ、治療に関してのお話です。
 いろいろ、痛みに敏感になっている状態などをお話しましたが、では、そのような状態では、どのような治療がよいのでしょうか?
 現代の医学では、痛みにどれだけ敏感になっているか具体的にわからないと同じように、痛みに敏感になっているときの治療は何がよいかということもわかっていません。経験上、こうすることが大事だと思うことを述べてみます。
 まず、ご自身で行えることからお話します。もちろん、痛くなるような日常生活動作を続けていると改善しません。医師から行わないように言われたことは守ってください。その上で、ご自身が、どれだけ痛みに敏感になっているかはご自分ではわからないと思われますので、ある程度の期間、治療を受けても痛みが良くならないようでしたら、次のことを心がけてみてください。
 痛みは”気“からですから、”気“を痛みからそらすことです。
 実際、痛みが長引いて、長期間、通われている方で、膝が痛くなると、腰が楽になる。膝が楽になると、今度また腰が痛くなると、痛い箇所に気が集まると、別のところが楽になっています。つまり、痛みそのものから別のことに気をそらすと痛みが楽になるいうことです。
 日常の生活を送っている上で、気にかかること、気が滅入ること、悩んでいることはありませんか?いつもいらいらして落ち着かないことはありませんか?疲れが溜まっていて、体調が悪いことはありませんか?ひどいアレルギーに悩まされていることはありませんか?これらすべて、気の流れを乱し、痛みを敏感にさせている要素と考えます。
 実際には、難しいかもしれませんが、これらを避けるように、改善するように、気を別のところに持ってゆくようにすることです。何でもよいから、別のものに、気をむけるということです。
 精神的にも肉体的にも苦痛と思うことは、(仕事上でも、対人関係でも、すべて含みます。)痛みを抑える神経の伝達物質を減少させます。痛いのに、無理に使っていて痛みがなかなか治らないのは当然ですが、痛みが長引いて、なかなか治らないとき、思い当たることがある方は、それらを避けることが重要になります。
 充実できること、楽しいこと、満足できること=生きがいとなるようなこと を見つけることが重要です。(=うつ病の治療と同じと思います)それは信仰でもかまわないです。逆に、満足している、充実している生活を送っている方は、痛みに敏感になりにくいと考えます。
 穏やかな生活を送ることがよいと考えます。無理があるかもしれませんが、緊張することは避ける。いらいらするようなことは避ける。気を使うことは避ける。気になったことを、くよくよ考えないようにする。など。

 ただし、同じ姿勢でずっと集中することは好ましくありません。パソコンは楽しいので、座って、パソコンをやり続けることか、本を読むのが好きなので、ずっと立ち読みをし続けるなどです。適度に動くこと、姿勢を変えること、運動することも、気の流れをよくします。
 運動は、気の流れを改善して、痛みも敏感になることを避ける作用があると考えています。ただし、痛みや精神的苦痛を伴う運動はだめです(つまらないと思うものはだめ)。行って楽しいと思うことが重要です。何でもかまいません。散歩でも、体操でも。
 一般に、運動=体を動かすことは、筋肉の血行をよくする、関節を保護する筋力を鍛えられる、関節液の流れを良くして潤滑をよくする、などの作用で、ある程度痛みが楽になったら、さらに改善する方向に持ってゆくと考えています。痛い=安静ではないということです。急に痛くなって、つらいとき(=急性期)には必ず安静が必要です。(この時期に動かしていると最悪な結果です)固定が必要なとき、包帯や、ギブスで固定することもこの意味です。しかし、急性期が過ぎても、(=亜急性期)さらに安静や、固定をし続けると逆に回復が遅くなります。骨が弱くなったり、関節が固くなったりします。この時期にも、可能な範囲で、動かすことを指導しています。この方法がうまく行くと、後で関節が動かなくて大いに困ることが少ないのです。(一度動かなくなった関節を元にもどすには、非常に時間がかかります。)ただし、動かし方や範囲があり、勝手にむやみに行うことは逆効果です。
 運動を行って改善する方法は、開始時期、程度(回数)、やり方が難しく、人それぞれ違う事。患者さんの状態も診ずにこの方法が良いです と決められないこと。したがって、ご自身が自分で行ってみて、このぐらいすると楽になると覚えることが必要です。その人にあった運動には、“気”を改善する作用があると理解してください。

 以上のことをまとめます。痛みが長引いている時は、ドパミンと脳内麻薬を増やすように、充実できること、楽しいこと、満足できることを行うようにして、気が滅入って塞ぎこむようなことはくよくよ考えないようにし、いらいらすること、気を使うこと、緊張することは避けるようにしましょう。適度に楽しいと感じる運動を行いましょう。
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痛みの治療に携わってわかってきたこと
7、痛みは気から 症例編
具体的に、遭遇した例を挙げてゆきます。手が動かない、膝が曲がらないなどの明らかな所見はなく、話した印象も、全く普通な方ばかりです。

交通事故後の頚椎捻挫後に見られる痛みの暴発例(症状編2の△両態)
 当院では、大した衝撃のない事故にもかかわらず、首が動かなく例をしばしば見かけます。しかも、受傷後しばらくして首が段々動かなくなります。関節運動学的アプローチ手技で、治療しようとすると、激痛で、全く行えません。低脊髄圧症候群が最近話題になっていますが、これは、少しずつ脊髄液が、くも膜外(脳や脊髄を包んでいる膜)に漏れ出して出る症状で、膜に穴が開くほどの、最初にそれに見合う衝撃を受けたはずですし、
これとは違うと考えています。(脊髄液がもれているのなら、それを補うように点滴を行えば改善が少しでも見られるはずですが、効果があまりありません。)何らかの理由で、痛みを抑える神経がほとんど働かなくなって、痛みがどんどん増してゆき、首が動かなくなると考えています。
線維筋痛症もこのような状態になっていると考えています。(実際に線維筋痛症と診断されてきた例を診たことがありませんので)

腰から下肢に痛みに敏感になっていると考えられる症例 
 腰から下肢のかなり強い痛みを訴えて来られる方の治療で、すぐにきいて、効果が高いのは仙骨硬膜外ブロック(ホームページ参照)です。この注射は施行時に非常に痛いことがあるので、注射の痛みを少しでも和らげる目的で、当院では、必ずトリオ治療(ホームページ参照)を行っていますが、このトリオ治療を受けるだけで、かなり痛みが楽になって注射を打たずにすむ方がいます。このような方は、痛みに敏感になっていると考えています。この治療では、尾骨から仙骨にかけて電流を流すのですが、仙骨の前方の骨盤内には、交感神経や、副交感神経がたくさん走っていて、自律神経の調節作用があるのではないかと推測しています。
この症状の方は、当院に来院された患者さんの中に、時々診られます。本当に、急に椎間板ヘルニアが飛び出しているのなら、その場で少し楽になっても、またすぐに痛くなると考えられ、この治療だけで、よくなる場合は、痛みに敏感になっていたのだ と診断にもなります。

下肢の痛みの暴発例(症状編2−)
腰椎硬膜外ブロックを行うとき、確実に目的の場所に針先が行くように、レントゲン透視を見ながら行っていますが、腰椎の神経に届く手前(硬膜外に届く前と考えています。)の黄靭帯と呼ばれる部分で、激痛が走り、ブロックを行えなかった例を2例経験しています。
 一人の方は、右下肢に痛みを強く訴えられていた方で、改善が悪い為、硬膜外ブロックを施行していましたが、何回目かの施行時に、硬膜外に到達する前に激痛が走ったため、そこで中止しました。
 もう一人の方は、うつ病で、セロトニンをだけを活性化する薬(=SSRI)を飲まれていました。テシプールというノルアドレナリンを活性化する薬を加えてしばらく落ち着いていたようなのですが、どうもその薬が切れてから再び来院された時に、右下肢に激しい痛みを訴えてこられました。あまりに痛みが強い為、硬膜外ブロックを施行したところ、レントゲン透視を見ながら、硬膜外に達する前まで、針を進めたところ、激しい痛みを訴えた為中止しましたが、その後も、痛みを訴え続け、ひどくなってゆくので、抗不安薬を点滴しましたが、改善しませんでした。そこで、向精神薬を点滴に加えたところ、されに痛みがひどくなり、震えまで来てしまったので、中止して、拮抗性鎮痛薬(=麻薬の構造をまねて人工的に作られた薬)を注射したところ、しばらくして、痛みが楽になったと訴えられ、帰る頃には、痛みがきたときよりもずっと楽になったと喜んで帰られました。  このことが、理論編で、痛みを抑えることが全く出来なくなっている状態は、ドパミン(=向精神薬では、作用を抑える方向に働く)と、脳内麻薬(拮抗性鎮痛薬は、これに構造が近い)が、うまく働いていないという推測に至ったのです。

 麻薬に構造の近い拮抗性鎮痛薬で楽になった症例
 
通常、拮抗性鎮痛薬は、手術後の痛みや、胆石、腎結石などによる痛み、がんの痛みなど、激しい疼痛のみに使用されます。アメリカでは、ERに見るように、怪我の後の痛みにもすぐに麻薬であるモルヒネを打つようですが、日本では、麻薬の構造を真似して造った拮抗性鎮痛薬でさえ、なかなか打たない場合が多いのです。ただ、次ような痛みの暴発例では、有効でしたので、例を挙げてみたいと思います。すべて、症状編2−△両態に近いと考えています。
怪我により、足の親指の爪の下に血が溜まったため、針を使って血を抜いたところ、激痛が走り、そのまま痛みが引かないため、抗不安剤を点滴しましたが、改善ないため、拮抗性鎮痛薬を投与したところ、改善しました。
 足の怪我により、激痛を訴えてこられた患者さんですが、レントゲンでは、大きな骨折もなく、痛みが抑えられなくなっている状態と診断し、拮抗性鎮痛薬を投与したところ、痛みが改善し、その後、驚くほど、早く改善してこられなくなりました。
 下肢の激しい痛みで来院された患者さんで、診察で、腰椎椎間板ヘルニアなどの症状ではなく、痛みが抑えられない状態になっていると診断し、拮抗性鎮痛薬を投与したところ、痛みは改善し、その後は楽になったようで、来院されませんでした。

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6、 痛みは気から 診断編
 前にも述べましたが、その方が痛みに敏感になっているかどうか、残念ながら、現代の医学では測定できません。数年前まで、痛みの感覚を測定する装置があったのですが、製作する会社がつぶれてしまい、手に入れることが出来ませんでした。自律神経の機能を表すサーモグラフィーなどもありますが、保険点数がなく、割に合わないと考えます。(使ったことがないので、どれほど時間がかかるか、煩雑かもわかりません。)
 次の項目は、経験上、時間も手間もあまりなく、簡単にわかる方法です。患者さん自身がわかるわけではなく、診察する側にとって、このようなものだと考えてください。
 診察の所見
 痛みを訴えるのに、悪い所見が出ない。悪い所がはっきりしない。
 明らかに一箇所だけが悪いのに、腕、あるいは脚全体に痛みをうったえる。例えば、手関節の腱鞘炎の症状なのに、肘肩、首まで痛く、肘や、首肩には診察で悪い所見が出ない。など。
 ただし、これらの場合すべてが痛みに敏感になっているわけではありません。
 レントゲンやMRIなどの画像検査で異常が無く、あまり悪い所見がないのに、非常に痛がって、動かすことが出来ない時(=なぜこれほど痛みを訴えるか説明がつかない時)は、痛みを抑える神経の機能がほとんど働いていない状態を考えます。(症状編2の△両態)

 関節運動学的アプローチ手技(ホームページ参照)は有用だ。
 首から上肢にかけての痛みに関しては、敏感になっているかわかりやすいが、腰から下肢にかけては診断が難しい。
 整形外科の教科書に乗っている診察方だけでは異常が出ないとき、この治療手技を使うと、痛みの原因となっている関節で、痛みが再現されることがあります。その痛がり方で、痛みに敏感になっているかどうか推測できますし、痛くてまったく行えないときは、痛みに最も敏感になっている(=痛みを抑える神経の機能がほとんど働いていない)と考えています。(症状編2の△両態)首から上肢にかけては、この治療手技で、かなり推測が可能なのですが、腰から下肢にかけては、急に飛び出た椎間板ヘルニアの激痛と区別が難しく、診断が難しくなります。(首で急に出たヘルニアによる激痛は、腰に比べると、頻度が非常に少ないです。)また、整形外科の診察法では、所見が出ない帯状疱疹の時の痛みも、腰周囲の頻度が多いため、区別が難しくなります。(皮膚に湿疹が出る前に、痛みを訴える場合)

 腰から下肢に対しては、脈波検査(ホームページ参照)が有用と考える。(10〜15分ぐらいで終わります。) 
脈波検査とは、両手首、両足首、4箇所に血圧計を巻いて、血圧の差を診たり、脈波の波形で、血管の硬さや、動脈の通り具合を測定します。心臓よりも距離が遠い下肢の血圧のほうが、通常は高くなり、血管が硬くなるとさらにその差は大きくなって、30〜40ぐらいの違いが出る方もいます。血管が硬いのにこの差が、ほとんどなかったり、血管の硬さは正常でも、下肢のほうが、逆に血圧が少し低かったりする方は、自律神経の影響で、下肢に行く血行が悪くなっていると推測され、痛みに敏感になりやすいと考えられます。(極端に下肢の血圧が低い方は、下肢へ行く動脈が詰まっている可能性があります。)また、簡単な心電図で、心臓に対する自律神経の機能を見ることができます。これで自律神経の機能が悪いという意味は、文献で、副交感神経の機能が低下して、交感神経が優位になっていることと確認しました(理論編=私の推論編で、交感神経の機能が副交感神経よりも優位になっている症状、状態を述べました)ので、やはり、痛みに敏感になりやすいと考えられます。
 
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痛みの治療に携わってわかってきたこと
5、 痛みは気から 症状編2

 痛みに敏感になっている状態は、大まかに二つに分けられると考えられますので、もう一度、まとめてみます。
痛みを抑える神経の機能が悪くなっている状態
 自分では痛みがつらいので、診察を受けたが、あまり悪いところがありませんと言われた。異常ありませんと言われた。(もちろん診落としは無しです。) この場合、痛みがあるが、動きはよく、何かをするとつらくなる。=動きがよいと言うことは、診察だとあまり悪い所見が出ないと言うことになります。非常に痛い時があるが、そうでもないときもある。=日によって、痛み方が違う。時間帯で痛み方が違う。痛み止めの薬はあまり効果がない。治療を受けたら、痛みがつらくなってしまった。など、前回の症状編の、1〜4に当てはまる状態の方です。
痛みを抑える神経の機能がまったく働いていないと考えられる状態
動かそうとすると非常に激痛が出て、動かすことができない。動かさなければ、あまり痛みを感じない場合もある。前回の症状編の追補に当たる内容の方です。治療を受けたら痛みがつらくなる場合が多く、診察で、動かしただけで痛みがつらくなることも考えられます。交通事故後の頚椎捻挫のときにしばしば?(当院に来る患者さんのなかにです。)みられますが、ほかの外傷後や、外傷のない腰痛下肢痛の患者さんにも、診られます。
 この二つは別の病態(病気の状態)かもしれません。
、理論編での、セロトニン、ノルアドレナリンの作用が悪い状態。 ドパミン、脳内麻薬がうまく働いていない状態と考えられます。

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