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赤坂整形外科

院長のオリジナルの考えをのせています。今までの考えを残してゆくつもりで筆を執りました。読み物だと思ってください。
ときどき聞かれること
シップの話をさらに加えます。これもときどき聞かれることです。

43冷シップがよいのか、温シップがよいのか。

 温シップは、消炎鎮痛剤の量は少なく、カプサイシンという、唐辛子の成分が入っているため、カァー と熱く感じます。冷シップより、刺激が強い分、かぶれやすい印象です。このカプサイシンという成分自身も痛みを抑える作用があります。この物質は、消炎鎮痛剤ではありませんので、炎症を抑える作用ではありません。痛みを抑える神経の効果を増すと考えてください。つまり、痛みは気からになっている(=痛みを抑える神経の機能が悪く、痛みに敏感になっている)方は、このカプサイシンのほうが、消炎鎮痛剤より効きます。 実際に、冷シップで冷えて困るという方は、実は、自律神経の機能が悪くなっていたり、=局部の血行が悪くなっていたり、痛みに敏感になっている方が多いのです。
 一般に、冷シップの方が、消炎鎮痛剤の量、種類が多くはいっています。炎症が強い方は、冷シップの方が効果的です。ただし、最近、冷シップと同じ量、成分の消炎鎮痛剤が入っていて、さらに、唐辛子の成分を加えて温かく感じるシップが出ました。両方の効果が期待できます。一方で、ハリホットというつぼに灸を据えるような感覚の小さなシップ剤は、製品回収となっています。足の底に貼ると、つぼ刺激が気持ちよくて、効果が高い印象でした。刺激が強いので、かぶれ易いという印象もありましたが、足底は、皮膚が厚くてかぶれにくいのです。

 温めて冷やすのが、効果があるという考え方を元にすると、痛い方は、一般に、冷たく感じる冷シップでよいと考えています。特に、痛みがひどくない方は、風呂上りに冷シップをはる で充分効果が期待できます。

 冷シップで、冷えて困る人は、温シップを薦めます。冷えて辛い方は、“痛みは気から”(=痛みに敏感になっている) になっている方が多いと考えています。前記したように、カプサイシンは、このような方にも効果があります。消炎鎮痛剤もよく効かせたい場合は、最近発売された新しい温シップがよいです。従来のものより、消炎鎮痛剤の充分に含まれていて、それにカプサイシンを加えているからです。特に冬場は、温かくて気持ちよいです。
| ときどき聞かれること | 08:31 | - | - | - | - |
ときどき聞かれること
ときどき聞かれることを、さらにもうひとつお話します。

39、温めた方がよいか 冷やした方がよいか

 冷やした方がよいと考えるのは、筋肉を使いすぎたり、運動の後、熱を持っているようなとき、外傷直後で、腫れて痛みが強いとき、火傷の直後 のみとお答えしておきます。外傷、熱傷以外は、運動の後、筋肉をアイシングする感覚です。腰痛ではそのようなことは余りないと思います。腰の冷却治療というものがありますが、経験がないため、どれほど効果があるかはわかりません。シップは、ひんやりしますが、水分と、消炎鎮痛剤で、ひんやりした感覚が得られるだけで、実際に冷やす効果は弱いとお考えください。
 一般に、腰痛は、急性期の腰痛でも、温め方が楽になる方が、圧倒的に多いです。(中には、温めると逆に痛みが増す方もいます)熱い湯ではなく、ぬるい湯に20分ぐらい長く使っていた方がよいようです。
 痛みは、神経の周りや、筋肉の血流が悪くなると悪化しますので、温めると血流がよくなり、痛みは楽になります。それに対して、シップは、冷やすのではないかと考えて、シップを貼るときは、温めてはいけないと思われる方もいますが、これは違います。実は、風呂に入って温めた後は、血管が広がって血流がよくなるので、そこにシップを貼ると、血流のよい分、薬の吸収がよくなって、効果が逆に上がるのです。朝、腰が痛い方には、風呂で温めた後、シップを貼ってください とお伝えしています。
 加えて次の効果も重要と考えています。
 風呂で、温まった後、血管が広がって、血流がよくなり、シップを貼ると、少しは冷却効果がありますので、血管は縮まります。そして、またはがすと、血管が広がって、やや温かく感じます。この血管を広げて、縮めて、また広げるという作用は、実は自分ではコントロールできない、自律神経の作用で、この繰り返しは、自律神経の訓練にもなり、痛みの感じ方を軽くするように作用するのです。

 腰痛は一般に、温めたほうが楽。
 温めた後、ひんやりするシップを貼ると、上記、青字の理由で、より効果的と考えます。
 温めて、冷やすという繰り返しが、痛みには効果的と考えていただいてよいです。
| ときどき聞かれること | 20:30 | - | - | - | - |
ときどき聞かれること
ついでに寝るときに関係して、ときどき聞かれることをもうひとつ

38、枕は、高い方がよいのか、低い方がよいのか

 これもどちらともいえないとお答えします。
 首の場合も、反らした方が、反身になった方が辛いのか、前かがみになった方が辛いのかで、枕の高さを調節すべきです。枕なしですと、首の反身が強くなって、一般に痛みが強くなります。横向きでねるためには、昔の高枕の方が楽なはずです。武士は、寝込みを襲われて利き手の右手を切られないように、左を上に横向きで寝ていたそうで、横向きに寝るためには、あのような高い枕の方がよいのですが、仰向けに寝るには、高すぎて、とても楽に寝れるとは思えません。(診察台の枕も、四角くて高いので、寝るには高すぎると考えますが、中には、この枕を気に入って購入する方もいます。)

 前々回お話したベットを工夫して重力牽引を利用するのならば、高等部の下の部分が引っかかるような感覚の頭の形に合う(後頭部が絶壁の方と、出ている方で違います)、首の角度が、身体の体幹部に対して30度ぐらい前に傾く感じになる枕がよい、横向きで寝るには、少し高さがあったほうがよい、とお答えしておきます。低いと、横向きになったとき、下になった方の肩が圧迫されて苦しくなることが多いのです。
| ときどき聞かれること | 08:36 | - | - | - | - |