RECOMMEND
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
MOBILE
qrcode
LINKS
PROFILE
OTHERS

05
--
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
--
>>
<<
--

赤坂整形外科

院長のオリジナルの考えをのせています。今までの考えを残してゆくつもりで筆を執りました。読み物だと思ってください。
私の薦める治療
82、簡易テーピングの実際

前回、このテーピングは自分でも、なんとなくまねして行えば、多少なりとも効果があるとお話しました。しかし、考え方は、テーピングの基本的な考え方に基づいています。これらを理解して行えば、多少、向きが違う、長さが違う、など変わってもかまいません。以前、看護婦さんによって、やり方が違うと、患者さんに怒られたこともありましたが、多少違ってもよいのです。

肘の関節で説明します。

 肘を曲げると痛い方は、屈曲を制限するようにテープで固定します。肘を曲げることを制限するためは、肘頭のほうにテープを張ります。肘より下の手のほうから、肩のほうに向けて引き上げるようにとめるのが、重力に逆らって、肘が軽くなります。テーピング理論では、×印にとめ、さらに真ん中に補強として一本止めて、*印にするようにとめます。このことは共通で、同じようにとめればよいのです。ただし、すべて肘頭サイドを腕の長軸方向=図で縦方向のみ何本か止めても、曲げようとすると、テープが引っ張られて、制限が加わりますので、構わないのです。

 肘を伸ばすと痛い方は、伸展を制限するようにテープで固定します。肘を伸ばすことを制限するためには、肘の手のひら側にテープを張ります。同じく、肘より下の手のほうから、肩のほうに引き上げるようにとめます。同じく、*印にとめます。
曲げるも、伸ばすも、動く方向の反対側を固定すると、運動制限になります。

次は、母指の関節で説明します。

手の甲側をクロスして、8の字に固定する(包帯を巻くと8の字になります。手の甲側には、丁度×印ができます。さらに、指の縦方向(長軸方向)に補強して、*印にしても構いません。)と、手のひら側への運動の制限になります。つまり、屈曲が制限されます。

手のひら側をクロスして、8の字に固定すると、手の甲側への運動の制限になります。つまり、伸展が制限されます。

ぐるぐる巻きつけて、固定すると、伸展、屈曲、両方の制限になります。
母指の関節が、曲がらないように制動するには、手の甲側にクロスに固定して、さらに、ぐるぐる巻きに固定すると、より強固になります。

手を使うと肘が痛いのは、手を動かす筋肉が、肘に付いているためです。その筋肉(赤い←方向に走る)を、図のように横方向に引っ張って、ブロックします。このとき、一周巻かないようにします。筋肉部分を一周巻いてしまうと、巻いた部分より、手先側=抹消側がむくむ可能性があるからです。
 前回、利点のところで述べそこないました。大きな関節では、むくみの原因などになり、従来のテーピングのように、一周巻きつけることは必ずしもよくありません。膝や、肘などの固定のときには、必ず、一周巻かないようにテーピングを行っています。(指などの抹消の小さい関節は、筋肉が周囲にありませんので、さほど問題ありません。)

 止め方をもっと単純に考えましょう。痛いほうにいかないように、固定すればよいのです。曲げて痛いときは、曲がらないように、伸ばしていたいときは、伸びないように、左に動かすと痛いときは、左に行かないように右に引っ張ります。ひねって痛いときは、その方向にひねらないように反対方向に巻きつけるようにらせん固定すればよいのです。引っ張る手加減は、慣れれば、気になりませんが、あまり強く引っ張ると、皮膚を傷めやすいので、少し引っ張り気味に止める感覚です。
 他、いろいろな固定を考えましたが、それぞれの部位のときに、お話しする予定です。
| 私の薦める治療 | 15:17 | - | - | - | - |
私の薦める治療
81、簡易テーピングを行い始めたきっかけ

 装具の代わりにこのテーピングを とお話してきましたが、きっかけは、装具の代わりに考えたわけではありません。結果として、装具の代わりになったのです。

 テーピングというと、テーピング法の知識を持った方が、きっちり行い、次に来院するときまでは、そのまま 固定し続けて、自身や家族では取替えられないものというイメージがあります。簡単述べますと、アンダーテープという下敷きを巻いて、アンカーテープを巻いて、テーピング理論にのっとって、テープ固定を行い、場合によってはさらに上にテープを巻くという、時間がかかる手技です。開業してから、もっと簡単に時間をかけずに、固定するだけでも違うのではないか という考えで行い始めたのが、簡易テーピングです。足の捻挫の場合が多いので、まず、足で行ってみました。
それまで、足の捻挫の固定には、軽いものには、弾力のあるやや厚めの弾性包帯で巻く、ひどいものは、既成の装具を着ける、靭帯が切れていると考えられるほどの重症の場合は、ギブスを巻く、でした。簡易テーピングで使うテープは、シップや、ガーゼを貼るときに使う、伸びるテープです。これですと、皮膚に直接止められますから、丁度、シップを止める感覚で行うことが出来る上、ただシップを貼るよりは、制動力、サポート力が出ました。次に、患者さん自身にまねをして1日2〜3回シップを替えるように取り替えてもらいました。これですと、風呂に入るときははずしては入れます。それでも、ただシップを貼るよりは、よい結果が出ました。
 そこで、どんどんいろいろな部位に行ってみたのが、この誰にでも取り替えられるテーピングです。神経質になってきちっとその通り行わなくてもよいです。なんとなく真似して取り替えるように指導しています。少しぐらい違ってもよいというつもりで行えば、誰にでも出来るのです。

このテーピングの他の利点
 自身や、家族で取り替えられますので、必要なときだけ固定できます。例えば、外出するときだけ、学校に行くときだけなどです。
 かさばらないので、靴下がそのまま履ける、靴が履けます。手に行えば、手袋がはめられますので、水を使うことも出来ます。
 伸びるテープを使いますので、引っ張り挙げることが出来、重力に対抗して、肩を吊り上げるようなことも出来ます。肩が痛いときなど、吊り上げるように腕を引っ張って固定するだけでも楽になります。筋肉を緩めることも出来ます。ふくらはぎの筋肉損傷でも、引っ張りあげたり、横方に引っ張って緩めるだけで、効果があります。キネシオテープを少し強くしたイメージのテープです。
 皮膚に密着させますので、装具やギブスのように固定しているものの中で、足が動く=遊びもありません。そこで、装具や、弾性包帯の下に行い、足などが動く遊びをなくして使うと、より効果的です。

欠点 
固定力は従来のテーピングよりは、はるかに落ちます。最初は1方向で行っていましたが、2方向、3方向と別な方向に固定を加えていくと固定力が増します。同じ方向でも、テープの本数を増やすと、固定力が増します。
足などの捻挫のひどいものには、このテーピングの上に、従来の弾性包帯を巻き、2重固定にしています。
 皮膚に直接つけると、どうしてもかぶれる方が出てきます。そのような方や、皮膚があまり強くなく、かぶれそうな方には、従来のテーピングのときに使う、アンダーテープを巻いてから行うようにしています。
 慣れるまでは、自身で行うのは、かなりやりにくいです。慣れているお子さんなどは、スポーツする前に自分で止めてから行っています。最初は、家族の方に手伝ってもらったり、すべて行ってもらうほうが、楽でしょう。
| 私の薦める治療 | 13:30 | - | - | - | - |
私の薦める治療
75、パルクスの不思議な力

 前回、硬膜外ブロックは、神経が麻痺して力が入らない症状には、あまり効果がない とお話しましたが、これに効果があるのは、実はパルクス(プロスタグランディンE1製剤)です。注射していくうちに、日に日に力が入ってきて患者さんに喜ばれます。麻痺の原因となっている神経の血管を広げて血流を改善し、神経を回復させ、麻痺を改善すると考えています。内服のプロスタグランディンや、血管を広げる作用のある、他の一部の薬にも同様に麻痺を改善させる作用があります。しかし、効果は、注射剤にかなわないと考えています。残念ながら、神経を回復すると認められているビタミンB12は、さほど効果がありません。 硬膜外ブロックは、交感神経をブロックして、血管を広げて、下肢や上肢の抹消(先の方)まで血流を改善する作用は強いのですが、麻痺の原因となっている神経そのものの血流を改善する効果はあまりないようです。

 パルクス(プロスタグランディンE1製剤)には、直接血管に作用して広げますが、薬理学的には、交感神経をブロックする作用もあります。交感神経は、血管を収縮しますので、これをブロックすれば、血管はさらに広がります。痛みに対しては、これをブロックすることで、感じにくくすると考えています。(自律神経のひとつである交感神経が副交感神経より優位な状態が、痛みに敏感になると考えているからです。痛みの項目の、痛みは気から3理論編に記載しています。)保険では、動脈の閉塞性疾患(閉塞性動脈硬化症、閉塞性血栓血管炎、それらによる難治性の潰瘍)しか投与が認められていないのですが、いろいろ治療効果がありますので、列挙します。

1、頚椎捻挫後 
 しばらくして治りが遅い方に打つと効果があります。直接の外傷による損傷は軽ければ、実はすぐよくなるはずです。しかし、痛みが引かずになかなか治らなくなる方が、通院治療しているのです。最初の一撃による損傷時には、必ず炎症が起きている状態(この時期にパルクスを打つと、逆に炎症を強める可能性あり)ですが、経過とともに、炎症は治まり、組織は回復しているはずなのに、まだ痛みが続いている状態になります。このようなときには、交感神経が緊張している状態になっていて、痛みに敏感になっており、血行も悪くなっていると考えられ、上述した理由で、効果があると考えています。
2、頚腕症候群 
 腕に行く神経は頚椎から出ていますが、頚椎そのものではなく頚椎から出た後での、神経や血管の圧迫による障害 に効果があります。
3、歩行障害 
 前回お話した内容です。
4、神経麻痺による脱力
 上述した内容です。補足すると、頚椎椎間板ヘルニアによる上肢の部分の麻痺にも効果が高いです。痛みもなく、麻痺、脱力のみとしてこられる方は、もともと少ないのですが、下肢よりも上肢の方が多い印象です。

ある程度効果が期待できる症状が、
5、脊髄そのものの麻痺
 頚椎、胸椎部分での圧迫によるものです。(脊髄は、腰椎上部で終わっていますので)これらに対しては、椎間板ヘルニアなどの神経麻痺(=通常、脊髄そのものではなく、脊髄から出たところの抹消へ行く神経が圧迫されます。)と比べると効果は悪くなります。
 症状は、頚椎部の圧迫ですと、手の痺れから始まり、手先が不器用になる、下肢の送りが悪くなって階段でつまづきやすくなる、便秘、残尿、尿漏れなどの順に進行するのが、典型です。どんどん進行する方(月単位で悪くなります。)と、徐々に進行する方(年単位で悪くなります。)と、ほとんど変わらない方 がいます。
 どんどん進行する方は、圧迫を取り除く手術しか防ぎようがない現状です。
 徐々に進行する方は、高齢で手術を希望されない場合は、この注射をお薦めしています。

最後に注意点
 この薬は高価なため、保険審査が厳しい現状です。
 保険適応は3週間です。月初めから打ち出すと、翌月には打つことが出来ません。月半ば過ぎから打つと、翌月まで打てますので、(打ち終わりの日付は記入しませんので、)20本ほど打つことが出来ます。
 血栓を溶かす作用も幾分ありますので、血栓を溶かす薬をすでに飲んでいる方は、出血に注意です。ワーファリンを使用している方には、行わないようにしています。他の抗血栓薬も2種類以上飲んでいる方は特に注意が必要です。
| 私の薦める治療 | 23:01 | - | - | - | - |
私の薦める治療
74、歩けなくなってきたときの腰部硬膜外ブロック治療

 腰椎に行う、硬膜外ブロック治療は、痛みを抑え、痛みによる手術を避けられる強力な治療方法です。図の赤い矢印1から針を刺します。腰痛(腰痛でわかってきたこと)26で述べましたが、このブロックは、下肢の血行も改善します。腰部脊柱管狭窄症、閉塞性動脈硬化症に効果があり、歩けなくなってきた方の強力な治療法のひとつです。ただ、チューブを入れておいて、持続的に麻酔薬を入れたり、(持続的に麻酔薬を入れ続けられる装置?器具があります。)一日2,3回、ある程度の量の麻酔薬を注入する方が、効果が高く、入院治療を行う必要があります。チューブを入れてからの、麻酔剤の投与の仕方(持続的に入れるか、一日2回ずつ注入するか、)での、効果の差は、あまり違いがない印象でした。

 ただ、この治療は万能ではありませんので、今回はこの話を追加します。
1、下肢の麻痺、脱力には、あまり効果がないこと。
 痛みはよく取りますが、痛みがない麻痺だけの方の治療効果が、あまり出ないということです。例えば、腰椎椎間板ヘルニアで、痛みもなく、足首をそらせる力が入らない方などです。ただ、痛みが強くて力が入らない方は、痛みを取れば力が入ってきますので、効果があります。

以下は非常にまれですが、遭遇していますので、お話します。
2、麻酔剤を注入するため、麻酔のショック?があること。
 硬膜外ブロックは、手術のときの硬膜外麻酔と全く同じ手技です。ただ、麻酔のときの方が、麻酔剤の量を多く注入します。そのため、硬膜外麻酔をかけたときに、このような例に2回遭遇しています。
 麻酔剤を入れてから、10分ぐらいで、心臓の拍動が遅くなり、次第に止まってしまうのです。麻酔剤は、細胞の電気信号の伝達を抑えますので、心臓の拍動の電気信号も抑えてしまうのではないかと推測します。ショックの治療をしても反応せず、麻酔剤が切れるまで、2時間ぐらい心臓を動かし続けることが出来るのなら、助かったのかもしれませんが、そのようなことも出来るはずもなく、結局、お二人とも お亡くなりになりました。
 ただ、このお二方は、大腿骨頚部骨折(股関節の部分)を起こしている、ご高齢の方です。心臓や、血管が、決して強くなく、若い方に比べたら、余力がない状態でした。
 一般に、薬には、ショックが起こることがまれにありますが、局部の浅いブロックでの、麻酔剤のショックには遭遇していません。

3、痛みが暴発する方がいる。

 硬膜外ブロックの針を刺すときに、痛みを感じるのは、皮膚、皮下がほとんどで、この部分は、局部麻酔をしてから行いますので、通常は、押された感じがするだけで、後は最後に硬膜外の部分に麻酔を注入するときに痛みを感じるぐらいです。この注入時の痛みは、個人差があり、かなり痛みがある方と、ほとんど痛くない方もいます。ただ、痛みに敏感になっている方で、非常にまれですが、硬膜外の針を刺すときに、それ以外でも異常に痛みが出る方がいます。開業して、レントゲン透視を見ながら、針を刺すようになってわかったのですが、硬膜外の手前の、黄靭帯のところで、異常に痛がるようです。(図のオレンジ色の部分が黄靭帯)その部分が、痛みに異常に過敏になっているとしか考えられないのです。その時点で麻酔薬を注入して、そのまま針を進めて、硬膜外に達した所で麻酔を注入して通常は治まりますが、中には、異常に痛がるので、そのまま針を刺すのは無理と判断して、中止した例もありました。その痛みが出た時点(黄靭帯のところ)で、麻酔薬を入れて、痛みを抑えようとしましたが、効果はなく、その方は、そのまま異常に痛みが続き、拮抗性鎮痛薬(麻薬の構造を元に造られた鎮痛薬)で、ようやく痛みが治まりました。

 このような例を、お話しすると、怖くて治療を受けられなくなってしまうかもしれませんが、いずれもまれですので、それを加味しても、硬膜外ブロック(硬膜外麻酔)の治療効果はすばらしいものと、今でも感じております。ただ、開業して、硬膜外にチューブを入れておく治療が出来ないことは、残念でなりません。チューブを硬膜外に入れておく治療は、チューブの刺入口から感染しやすいので、必ず、清潔な手術室で行うほうがよい事と、入れる麻酔剤の管理も、清潔で行わなければなりませんし、(患者さん自身が行うと、不潔になる可能性があります。)チューブが詰まった などのトラブルにも対応しなければなりませんし、開業時間内だけでは、とても無理と判断しております。
| 私の薦める治療 | 11:02 | - | - | - | - |
私の薦める治療
私の薦める治療

73、骨粗鬆症に関連して、歩けなくなってきたときの注射治療

 骨粗鬆症の行き着くところは、歩けなくなること と述べました。そのときの治療のお話です。
 歩けなくなる原因として、腰から下肢にかけての痛みや脱力によるためのときのお話です。腰部脊柱管狭窄症、 閉塞性動脈硬化症(本来この病気の専門は、血管外科です)、骨粗鬆症すべて共通です。脳の障害での歩行障害は、必ずしも効果があるとはいえません。

驚くほど効果がある(ときがある)エルパル治療

 西窪病院(現陽和会武蔵野病院)に勤務していたころ、看護婦さんがエルパルと読んでいました。エルとは、エルシトニン(=カルシトニン製剤)で、週一回皮下注射します。前回お話した、骨が壊れることを抑える、骨からカルシウムが抜けることを抑える、痛みを抑える神経を活性化する,血流を改善する注射です。パルとは、パルクス(=プロスタグランディンE1製剤)で、詰まってきている動脈を広げ、血流を改善する作用があります。連日、3週間≒20本ほど注射します。(健康保険の適応はこうですが、週一回の投与でも効果があり、しばらくの期間施行し続けても、この当時は大丈夫でした。今は、長期間投与していたら、健康保険組合のほうでにらまれて、それ以降、指示通りに行ってもこの注射がすべて健康保険で認められなくなってしまいます。)この治療を受ける方があまりにも多いので、週3回の私の外来日は、看護婦さん3人がかりで、注射しまくっていました。そこで、このオーダーに対して、いつの間にか、エルパルというようになったのです。

 この当時は、なぜこの治療がこんなに効くのか、わかりませんでした。プロスタグランディンは、動脈が詰まったときが、本来の適応ですが、腰部の脊柱管狭窄症にも効果があることはわかっています。(保険適応は、一部の内服薬のみが、認められていますが、効果は、はるかに注射のほうがあります。)腰椎の中で圧迫されている下肢へ行く神経の、血流を改善することで、症状を改善します。つまり、閉塞性動脈硬化症の方と、腰部脊柱管狭窄症の方には共に効果があります。しかし、歩けなくなってきている方、ほぼ全員に多少なりとも効果があり、どう考えても、すべての方がこのどちらかの病気とは考えられなかったのです。

 効果は、単独より、一緒に行うほうが高いです。勤務医次代はワンパターンで、一緒に行っていましたが、開業してパルクス(プロスタグランディンE1)単独で行うと効果が悪くなるので、気づきました。

なぜ、効果が高いのか、私は、以下ごとく推測しています。
 プロスタグランディンE1(パルクス、他リプル、後発品プリンク、アリプロストなどすべてこの薬です。)は、血流改善作用ですが、非常に化学式の構造が似ているプロスタグランディンE2は、実は炎症を引き起こす物質です。構造も一箇所ほんの少ししか違わないため、E1を注射しても、E2の作用も少し出てしまうと考えています。実際、この注射中に肩の炎症が強くなったり、一時的に下肢の痛みが強くなったりする方もいますし、リウマチの方は、痛みが強くなってほとんど行えません。ところが、このE2の他のよい作用として、骨を壊す細胞(=破骨細胞といいます。)の、幼若タイプを抑える作用があります。(このように書いてある文献を見つけました。)E1を注射することで、E2のこの作用もあるのではないかと考えられるのです。一方、カルシトニン製剤は、この破骨細胞の、成熟タイプを抑えることにより、骨が壊れることを抑える とも書いてありました。つまり、この二つを重ねると、骨を壊す細胞の未熟なものと、成熟なもの、ダブルで抑えることになり、強力に骨が壊れることを抑えることが考えられるのです。この二つの注射が、骨粗鬆症の痛みをも改善すると考えると、反対に、骨粗鬆症だけでも歩けなくなってくるのだ と考えるきっかけにもなりました。
 さらに、カルシトニン製剤も、歩くと下肢が痛くなって立ち止まる(=間欠性跛(ハ)行といいます)症状を改善する作用もあることを、MRの方が、最近データを示してくれました。
 これら二つの薬には、腰部脊柱管狭窄症 骨粗鬆症に効果があり、+プロスタグランディンE1製剤には、閉塞性動脈硬化症にも効果があるので、すべての歩けなくなってきている方に有効なのだ と考えられるのです。
| 私の薦める治療 | 08:46 | - | - | - | - |
私の薦める治療
トリオ治療器には、こんな効果があった!!4

開業してから、驚いた例です。

59、仙骨部硬膜外ブロック注射を避けられた!!

 この神経ブロック注射(ホームページも参照してください)は、うつ伏せになっていただいて、尾てい骨のすぐ上から打ちます。(赤矢印2)図のように通常はそこに穴が開いていて、腰椎の神経の通り道である脊柱管に通じています。直接、神経の周りの硬膜外に注射液を入れることが出来るため、効果が高い上、麻酔薬を薄めて注射するので、神経が麻痺して下肢が脱力することもほとんどなく、通常15分ほど休めば帰宅できます。ただし、この穴がふさがっていて、注射できない方がまれにいます。(通常、高齢の方) また、穴がわかりにくく、うまく硬膜外に入らない方もしばしばいます。また、高齢の方で、脊柱管狭窄症(=下肢に行く神経の通り道が狭くなっている)が強いと、薄めたとしても麻酔薬を入れますので、神経が麻痺して下肢が脱力し、1〜2時間休まないと帰れない方もいます。それでも痛みを取る効果が非常に高いため、しばしば、整形外科の外来で行われます。
 前回、注射の前にトリオ治療を行うと、皮膚に麻酔がかかって、注射のときの痛みが少しは楽になる とお話しました。ブロック治療の前にも施行してみました。特に、仙骨部ブロックは、急に出現した、激しい腰痛に非常に有効なのですが、注射時に非常に強い痛みを伴うことがあります。(あまり痛まないこともあります。)そこで、トリオ治療を行ってから、施行しているのですが、激しい痛みは、半分ぐらいになる印象です。

 電極は図のように、尾てい骨のすぐ上の注射する箇所をクロスで囲むように装着します。左側の臀部や、右の下肢が痛くても、電極を装着する場所は痛む場所と関係なく図の場所(尾てい骨を中心にした中央部)です。10分通電するのですが、それにより、急に楽になって、来院されたときのあの激痛はどこに行ったのかという方が現れました。痛い注射をしないで済んだのです。それ以来、このトリオ治療を施行した後、必ず起き上がっていただいて、痛みがどのくらい楽になっているか確認するようにしています。少なくても激痛を取る作用はあり、10人に2人ぐらいは、注射を避けられることがわかってきました。
 なぜ、これほど痛みが取れるのか、実は詳しいことはわかりませんが、仙骨部には、自律神経が集まっていて、そこに作用するのではないかと勝手に推測しています。自律神経は自分でコントロールできない、心臓、呼吸、消化機能などを支配していて、作用が相反する交感神経と、副交感神経があり、バランスよく働いています。自律神経の作用が乱れて、バランスが悪くなり、交感神経が副交感神経よりも強く作用するときに、痛みを伝える神経にも影響を及ぼして、痛みに敏感になると考えています。この治療で自律神経の作用を整えることにより、痛みに過敏になっている部分を改善するのです。したがって、この治療で痛みが楽になる方は、痛みに敏感になっていて、強い痛みを感じている状態の方 と考えています。言い換えますと、この治療で楽になる方は、実際に椎間板ヘルニアがあって、それに見合う痛みが出ている方よりも、強く痛みを感じていて、余計に痛がっている方 と考えています。=痛みは気からになっている状態の方。別の診方をすると、腰から下肢にかけての痛みに関しては、実際に椎間板ヘルニアが急に生じて神経に触り、激しく痛がっているのか  ヘルニアはひどくないのに、痛みに敏感になっていて、激しく痛がっているのか  区別が非常につきにくい と言うことです。
| 私の薦める治療 | 08:53 | - | - | - | - |
私の薦める治療
トリオ治療器には、こんな効果があった!!3

開業してから、驚いた例です。

58、トリオ治療で創傷を早く治す、消毒薬を塗っても痛みがない!

 トリオ治療器は、皮膚表面に電流を流します。超音波治療器と違って、皮膚の深部に達し、深部を温める作用ではありません。皮膚の神経を刺激して、痛みを抑える、回復力を増します。皮膚、皮下の浅い部分の痛みの改善、回復に有利なばかりでなく、創の治り、皮膚病の治りも早めます。創といっても、汚くて、感染している可能性が高いときは行わないほうがよいです。装置の電極自体が清潔ではないためです。この装置の元となった、テンズ理論は、痛みをブロックする神経を働かせ、痛みを遮断することでしたが、傷の周りに通電した後、消毒しても(=消毒薬を塗っても)痛がらないことから、これは本当に痛みを遮断している と確信したのです。擦り傷などは、消毒すると非常に痛いのはお分かりかと思いますが、その痛みがなくなるのです。つまり、皮膚の表面に麻酔作用があると言うことです。痛みがなくなるばかりか、創の治りも早くなるのですから、一石二鳥の器械です。他のリハビリ器械、たとえば、低出力レーザー治療器(当院ではスパーライザー治療器(ホームページ参照))にも創の治りを早める作用が歌われていますが、消毒時の痛みを取る印象はなく、治りも、トリオ治療器械のほうが良い印象です。さらに、痛いところにシップを貼って、かぶれた後などにも、この治療器械で通電すると、皮膚のかぶれの治りも早くなります。=皮膚疾患の治りも早めると考えられます。
 皮膚の麻酔作用は確実にあると言うことがわかりましたので、次に、注射の前に行うと、注射の痛みが少しでも楽になるのではないかと考えました。そこで、静脈注射、筋肉注射よりも痛い、関節,腱鞘への注射の前に行ったら、少しでも注射が楽になるのではないかと思い、行ってみました。ガングリオン(関節の弱いところから袋が出てきてゼリーが溜まる状態)の穿刺(水を抜く注射)、足首の表面に水が溜まる滑液包の穿刺などのときの痛みはかなり抑えますし、他の関節の注射でも、足、手、肘、肩など皮膚の表面に近い関節には、効果があります。しかし、注射薬の入れたときの関節の深部の痛みまでは取れないようで、痛みが半分ぐらいになる印象です。今は、注射が苦手な方、関節の痛みが注射する前からひどい方には、この治療を行ってから注射しております。
 また、関節が痛くて動かせない場合も、この治療器械で、電流を流してから、運動を行うと、痛みを半減出来ますので、運動治療の効果が上がります。痛みが少なくなる分、固くなった関節を、痛みなくある程度大きく動かせるということです。関節の動きが極端に悪い場合は、この治療を行ってから、運動治療を行うようにしております。
 
 追加して述べます。電気鍼を元に考案されたSSP治療器(ホームページ参照)にも、鍼麻酔と同じような効果が期待できる と考えられますので、同じように関節注射や、固くなった関節の運動前に行っております。こちらは電極の数が多いので、膝、肩、股関節など、大きな関節に施行しております。SSP治療器は、関節の注射時の痛みを取るより、動きの悪い関節の運動の前に行うと、運動治療がよりスムーズに行く印象です。
| 私の薦める治療 | 11:39 | - | - | - | - |
私の薦める治療
トリオ治療器には、こんな効果があった!!2

開業してから、驚いた例です。

57、トリオ治療で筋肉損傷の治りを早める

 下肢の筋肉損傷は、しばしば起こります。ふくらはぎの損傷が特に多く、走っていたり、踏み込んだときに、ぶたれたような、球が当たったような感覚が起こります。これは、アキレス腱の上部に続く腓腹筋(ひふくきん)の損傷です。アキレス腱が切れるときも同じような受傷機転(損傷の仕方)と、同じような感覚がありますが、頻度は、この筋肉損傷のほうが、はるかに多いです。さらに、腓腹筋(ひふくきん)は、内側、外側に大きく二つに分かれますが、内側の損傷がほとんどです。この筋肉損傷のあと、静脈が血栓などで詰まって、むくむことがあります。
 損傷の程度や、周りの組織の損傷具合により、腫れたり、痛くて足首が動かせなかったり、体重が載せられなかったりしますので、状態により、包帯で固定したり、松葉杖を使用したり、ひどいときは、ギブスで固定もします。 このような例で、トリオ治療を行うと、改善が早い、むくみが起きにくいなど、いいこと尽くめですので、通院できる方は、必ずお薦めしております。
 次にしばしば遭遇するのが、腿の前の筋肉=大腿四頭筋損傷です。特に、スポーツをしている10台の男性に多く診られます。トリオを行って、最も早く治ると言う印象は、この筋肉損傷のときです。年齢が若くて回復が早いと言うことや、腓腹筋(ひふくきん)損傷よりは、静脈が詰まってむくむことは少ないなど、回復の条件はよいと考えられますが、かなり早く回復した例もあり、驚いたのを覚えております。
 この大腿四頭筋のすぐ内側にある、大腿内転筋損傷は、放って置くと非常に治りが悪くなります。又裂きで起こすことが多く、完全に治らないうちにスポーツを再開すると、いつまでも、痛みが残ることが多くなります。元横綱の若乃花もこれで苦しんでいたと記憶しています。このような例でも、トリオ治療を行うことで、かなり早くスポーツに復帰できる印象です。
 トリオ治療のむくみ(腫れ)そのものに対する治療効果について述べますと、腓腹筋(ひふくきん)損傷の時のむくみを改善するほか、骨折や捻挫で、痛くて腫れているときに行うと、痛みと腫れを改善し、早く治る印象です。原因不明のむくみに行っても、ある程度の効果が期待できます。
 また筋肉損傷の後など、そのまま治らずにしこりが残ることがあります。これは、治っていく途中の過程で生じることがあるものです。損傷した組織の出血が強いときなどにみられ、治る途中で組織が繊維化を起こし、硬いしこりとなります。しこりになると、何ヶ月もそのまま残り、なかなか治りません。硬くなっている組織が、吸収されて小さくなって、自然に消えるのに、何ヶ月もかかる場合があるということです。この治りを早めるのが、このトリオ治療器です。超音波よりは効果がある印象です。
| 私の薦める治療 | 10:38 | - | - | - | - |
私の薦める治療
トリオ治療器には、こんな効果があった!!

開業してから、驚いた例です。

56、断裂したアキレス腱の治りが早くなる。

 アキレス腱が断裂したときは、手術的に縫って、つなげた方が、しっかり強く治り、早いと考える先生がまだ多いと思いますが、一部の大学病院では、アキレス腱は手術せずに保存的に治療しています。
行った例がまだ少ないのですが、アキレス腱の治りが早ったことが、一番の驚きです。
 腱と筋肉の境目に近い部分の断裂なら、手術するよりもかなり早いです。
勤務医時代はすべて手術していましたので、保存的に治るかどうか、私もまだ不安ですので、必ず、エコーで、断裂部を確認すると同時に、足先を強く足底方向に曲げる尖足位で、腱と腱の断裂部が近づいて腱が良好に癒合する状態になるか確認しています。癒合する状態に持っていけると診断した場合は、この尖足位で、まずギブスを固定します。(もっていけない場合=尖足位でも腱の断裂部が離れすぎている時などは、手術を薦めます。)次の日に、腱の断裂部のギブスに、窓を開けます。(=開窓する)そこに、トリオ治療器の電極を4つ当てます。終わったらまた窓を閉じます。(窓型に切ったギブスでふたをします。)必ずふたをしておかないと、固定力が弱くなる、ギブスが壊れやすくなるからです。

連日、刺激してみました。(週一回ぐらいの治療ですと、あまり早く治りません。)こうすることで、毎回、アキレス腱の断裂部の凹みを見ながら治療できます。結果、驚くほど早く、その凹みがなくなってゆくのがわかりました。診てわかるのですから、いつ、ギブスを巻きなおしたらよいかも決めやすいのです。非常に便利でした。
 今では、足部の骨折や靭帯断裂でも、可能なら、ギブスにこのような、開窓を行って、患部に早く治るトリオ治療を行い、患部を診て、いつギブスをはずすかも決めています。靭帯の損傷のときには、早く治ることに加えて、皮膚の上から治り具合を確認してから、ギブスをはずすかどうか決められます。手の骨折にも同じ様に、ギブスを開窓して、同じように治療します。あまり大きく窓を開けると、固定力が弱くなりますので、小さく開けられる場合がよい適応です。手の舟状骨骨折など、治り難い骨折の場合など、実際に皮膚の上からの症状を見て固定期間を決められますので、有用です。


| 私の薦める治療 | 08:52 | - | - | - | - |
私の薦める治療
 超音波治療器の話が出たついでに、今まで、しばしば登場してきた、トリオ治療器の話をします。こちらは、音波を体の深部まで届かせることではなく、皮膚の表面に電流を流す装置です。この治療器も非常に有用で、小さいので、超音波治療器と同様に、持ち運んで、色々なスポーツ選手が活躍する現地での治療が可能です。超音波治療器と併用している例も文献には載っています。

55、トリオ治療器との出会いと、他の治療器との違う?特徴



 最初の出会いは、西窪病院(現 陽和会武蔵野病院)の勤務医時代です。色々な治療を模索しているときに、先輩の先生から、テンズ理論を知っているか ときかれました。私は、そのとき、名前は知っていましたが、詳しく内容までは知りませんでした。そこで、この理論を調べてゆくうちに、たどり着いたのが、この治療器械です。
 この理論を簡単に言いますと、西洋医学の考えで、神経には、痛みにはそれを伝える機構と、それを抑える機構があり、神経の痛みを抑える機構を刺激することで、痛みは伝わりにくくなるというものです。二つの電極の間を、交互に行ったりきたりして電流を流す(交流電流)ことで、神経を刺激します。1分間に何回いったり来たり電流が流れるかをあらわしているのが、周波数で、低い周波数に当たります。これは、2本の鍼の間を、電流を流す、電気鍼や、それに基づいて考案された、SSP治療器(ホームページ参照)と同様です。また、一般的に使用されている、低周波数の電流治療器も、その電極が大きくなっただけで、まったく同様です。
 特に、トリオ治療器は、装置自体は、非常に小さく、電極数は4つしかありません。電極も小さく、指先でも使用可能です。個人購入を考えて造られたものなので、医療器械の中では安価です。針治療を元に考案された、SSP治療器も、電極の先は、小さいので、この二つは、考案された理論の元が違う(トリオ治療器は西洋医学のテンズ理論の考え、SSP治療器は、東洋医学の電気鍼の考え)だけです。本には、作用や、効果の違いが色々書いてありますが、大きな違いは、SSP治療器は、大型で、電極数も多く、電極の先が針のようにややとがっている、高価な治療器械である と考えています。

次に、トリオ治療器の他にはない特徴(SSP治療器や、他の低周波電流治療器との違い)的な作用を述べます。
 他の低周波電流刺激治療器は、電圧の強さを変えたり、波形を変えたりできるだけですが、トリオ治療器は、電流の強さを変えられます。そのため、人体にもともと発生する生態レベルの非常に微弱な電流を流すことが出来きます。この電流は、組織の回復をかなり促すと考えており、他の治療器との一番の効果の差です。
 加えて、EMSといって、本来は、筋肉を刺激して、筋力の落ちた部分の、筋力を回復させる治療も出来ます。一時、おなかにこれを当てると、筋トレになり、ウエストが細くなるという、シェイプアップ効果のほうで、注目された刺激方法です。

最初に驚いた例を具体的に挙げてみます。

偽関節になると考えた骨折手術例の、骨が癒合した。

 西窪病院で下腿骨の手術した40前後ぐらいの男性の患者さんでした。骨の粉砕がひどく、過去の例からでは、レントゲン上、いつまでたっても骨折が癒合しない(=偽関節といって、骨折が治らずに、関節の様に動く状態になる)と予想されました。骨が癒合してこない場合は、1年から1年半で、再び骨を癒合させるための再手術(骨移植手術)を行います。したがって、時間がかかっても、その間に骨が癒合すればよいのです。癒合した場合は、最初に骨折を固定した金具を抜く、簡単な手術だけで済みます。
 この患者さんは、退院された後、経過を週一回診ていましたので、トリオ治療器で、その生態レベルの微弱な電流を流してみました。一月に一回ずつレントゲンを撮影して経過を診ていたのですが、少しずつ骨折の隙間が埋まってゆき、一年半目には、すっかりついてしまいました。過去の例からすると、これは本当に予想外で、この治療器には、週一回の治療だけで、こんな力があるのかと、驚いたのを覚えております。手術は、金具を抜くだけの簡単なもので済んだのです。
 
 超音波治療器と同様、これは効果があるに違いないと確信し、開業した当初から、数台購入して本格的に使い始めたのは言うまでもありません。
| 私の薦める治療 | 19:13 | - | - | - | - |