2008.03.09 Sunday
足部の痛みでわかってきたこと
98、なかなか痛みが引かない足部の外傷の話2
骨折などで形が変わると、腫れや痛みがなかなか取れないのが、足の特徴です。足は、歩くたびに体重が載る、負荷がかかる部分なうえ、小さい面積で支える形になりますので、形が変わると、なかなか腫れや痛みが引かなくなります。
6、足部の足根骨の関節の形などが変わって治る時
前回の項目に6がありませんでしたが、今回に回しました。
踵骨(赤丸1)が骨折したあと、つぶれたまま治る、(=距踵関節の変形治癒になります。)楔状骨(けつじょうこつ)(赤丸2)が変形して治る、第4,5中足骨が、やや脱臼したまま治る(赤丸3) などです。形が変わると、足は体重以上に負荷がかかるので、なかなかむくみが取れない、痛みが取れない、局部の腫れが取れない などの症状が、3ヶ月〜6ヶ月以上続くこともあります。
治療は、痛みや腫れが広がっているときは、トリオ治療(ホームページ参照)を行っています。
温冷浴(私の薦める治療40,41参照)を毎日行うことも効果があります。
足底板装具(足痛79参照)をつけて歩く。
これは、土踏まずを支えたり、つぼ刺激を利用して症状を改善する作用があります。当院では、簡易テーピング(足痛78参照)や、ギブスシーネで、足底板の代わりになるものを作って装着してもらっています。
足趾の運動や、痛みが弱ければ、爪先立ちの運動(足痛92,96参照)をします。
8、足関節の骨折で、足関節の形が変わって治る時
関節の形が変わって治ると、痛みがなかなか引かないばかりか、近い将来、足の変形性関節症になってしまいます。痛みが一度引いても、何年か後に再び、変形性関節症による痛みが出てくるという具合です。(足痛88参照)
治療は、超音波治療、トリオ治療、スパーライザー治療(ホームページ参照)のどれかを行っています。
簡易テーピングをしてサポートします。変形や腫れがひどいときは、固定装具をつけます。(既製品でいろいろあります。)
関節運動学的アプローチによる治療(腰痛13、ホームページ参照)も効果があります。
炎症が強く痛みがつらいときは、ステロイド剤=副腎皮質ホルモンを関節に注射します。
軟骨の状態を改善するには、ヒアルロン酸の関節内注射が効果があります。しかし、足関節はもともと関節が小さいので、ヒアルロン酸のような、分子量の大きい、粘度の高い物質を入れると、打った後、3日ぐらい痛みが続くこともあります。
筋肉トレーニングは、爪先立ちが良いと考えます。足関節を支える、下腿の筋肉を鍛えます。踵立ちは、足関節に体重が載るので、お薦めしません。
常に歩行などで体重の何倍もの力がかかる下肢の股関節、膝、足関節の場合は、体重ほどの大きな負荷がかかることが少ない上肢の肩や、肘、手関節より、少しの形の変化で痛みが残る可能性が高くなります。このうち、股関節は関節面に直接変形を残すような外傷は少ないのです。膝と足の関節が、関節の変形を残す外傷が多くなります。特に足関節は、膝に比べて、色々な方向の動きがある反面、関節の安定性を保つ機構が少なく、荷重する面積も小さくなります。足関節の骨折のあとの変形治癒は、痛みを残したり、変形性関節症になる可能性が高く、正確な整復=手術を薦めることが多いのです。わたしは、どこまで手術をしないで楽になるか、手術をしないで治るかを専門にしている いわば、整形内科医です。それでも、足関節の外傷は、活動性の高い、若い方には、手術で正確にもとの形に戻すことを薦める場所のひとつになっています。
骨折などで形が変わると、腫れや痛みがなかなか取れないのが、足の特徴です。足は、歩くたびに体重が載る、負荷がかかる部分なうえ、小さい面積で支える形になりますので、形が変わると、なかなか腫れや痛みが引かなくなります。
6、足部の足根骨の関節の形などが変わって治る時
前回の項目に6がありませんでしたが、今回に回しました。
踵骨(赤丸1)が骨折したあと、つぶれたまま治る、(=距踵関節の変形治癒になります。)楔状骨(けつじょうこつ)(赤丸2)が変形して治る、第4,5中足骨が、やや脱臼したまま治る(赤丸3) などです。形が変わると、足は体重以上に負荷がかかるので、なかなかむくみが取れない、痛みが取れない、局部の腫れが取れない などの症状が、3ヶ月〜6ヶ月以上続くこともあります。
治療は、痛みや腫れが広がっているときは、トリオ治療(ホームページ参照)を行っています。
温冷浴(私の薦める治療40,41参照)を毎日行うことも効果があります。
足底板装具(足痛79参照)をつけて歩く。
これは、土踏まずを支えたり、つぼ刺激を利用して症状を改善する作用があります。当院では、簡易テーピング(足痛78参照)や、ギブスシーネで、足底板の代わりになるものを作って装着してもらっています。
足趾の運動や、痛みが弱ければ、爪先立ちの運動(足痛92,96参照)をします。
8、足関節の骨折で、足関節の形が変わって治る時
関節の形が変わって治ると、痛みがなかなか引かないばかりか、近い将来、足の変形性関節症になってしまいます。痛みが一度引いても、何年か後に再び、変形性関節症による痛みが出てくるという具合です。(足痛88参照)
治療は、超音波治療、トリオ治療、スパーライザー治療(ホームページ参照)のどれかを行っています。
簡易テーピングをしてサポートします。変形や腫れがひどいときは、固定装具をつけます。(既製品でいろいろあります。)
関節運動学的アプローチによる治療(腰痛13、ホームページ参照)も効果があります。
炎症が強く痛みがつらいときは、ステロイド剤=副腎皮質ホルモンを関節に注射します。
軟骨の状態を改善するには、ヒアルロン酸の関節内注射が効果があります。しかし、足関節はもともと関節が小さいので、ヒアルロン酸のような、分子量の大きい、粘度の高い物質を入れると、打った後、3日ぐらい痛みが続くこともあります。
筋肉トレーニングは、爪先立ちが良いと考えます。足関節を支える、下腿の筋肉を鍛えます。踵立ちは、足関節に体重が載るので、お薦めしません。
常に歩行などで体重の何倍もの力がかかる下肢の股関節、膝、足関節の場合は、体重ほどの大きな負荷がかかることが少ない上肢の肩や、肘、手関節より、少しの形の変化で痛みが残る可能性が高くなります。このうち、股関節は関節面に直接変形を残すような外傷は少ないのです。膝と足の関節が、関節の変形を残す外傷が多くなります。特に足関節は、膝に比べて、色々な方向の動きがある反面、関節の安定性を保つ機構が少なく、荷重する面積も小さくなります。足関節の骨折のあとの変形治癒は、痛みを残したり、変形性関節症になる可能性が高く、正確な整復=手術を薦めることが多いのです。わたしは、どこまで手術をしないで楽になるか、手術をしないで治るかを専門にしている いわば、整形内科医です。それでも、足関節の外傷は、活動性の高い、若い方には、手術で正確にもとの形に戻すことを薦める場所のひとつになっています。