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赤坂整形外科

院長のオリジナルの考えをのせています。今までの考えを残してゆくつもりで筆を執りました。読み物だと思ってください。
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整形外科の病気の話9
整形外科の病気の話9

手周囲の病気の話1

橈骨遠位端骨折             子供〜高齢者 骨粗鬆症
尺骨茎状突起骨折            成長期以後〜高齢者 骨粗鬆症
手関節炎                 三角線維軟骨障害
母指狭窄性腱鞘炎            腱鞘炎
手根管症候群            正中神経麻痺
母指CM関節症            高齢者 変形性関節症
ばね指                 腱鞘炎
手ヘベルデン結節            変形性関節症


橈骨遠位端骨折(とうこつえんいたんこっせつ)

老若男女問わず、しばしば見られる骨折です。
転んで手を着いたときに起こす手首の骨折で、最も多く診られます。
骨の成長期のお子さんでは、軽いと、若木骨折(木の細い枝を折ったときつながって折れる形)となります。2〜3週間のギプスシーネ(ギプスで造った当て木)固定で充分治ります。
同じお子さんでも、この骨折がひどく転位(ずれる)していると、局部、あるいは上肢全体に麻酔してもどします。ただし、隣の尺骨(しゃっこつ)が折れていない時は、転位が大きい(骨折部がかみ合っていないほどの)と、戻りませんので、手術が必要なこともあります。少し切開してもどして鋼線で止めます。
高齢者では、骨が弱くなっている骨粗鬆症の方は、少しの外傷でも起こしやすくなります。激しく手を突いたときは、骨が3つ4つに割れて骨折して、短縮してしまいます。この場合、麻酔して元にもどしても、ギプス固定中にまた短縮してしまう場合が多いので、元の形にもどすには、手術して、固定しておく必要があります。今のはやりは、手のひら側にプレートと、スクリューで固定する方法です。 ただし、手術を受けずに、短縮して手首の形が変わっても(=変形治癒(へんけいちゆ))、手首を酷使しない方にとっては、あまり痛みも出なく使えるのが通常です。

尺骨茎状突起骨折(しゃっこつけいじょうとっきこっせつ)

尺骨の尖端ある突起の骨折です。骨の成長期のお子さんでは、この突起は充分骨になっていませんので、成長期が終わった後の年齢から、通常は、橈骨遠位端骨折(とうこつえんいたんこっせつ)に合併して診られます。(骨の成長期のお子さんは、尺骨も橈骨と同じ高さ(=位置)の遠位端で骨折します。)
初診時は、見落とされることもしばしばですが、癒合しなくても、痛みが残らないことも多いです。症状が残る場合は、手首を回すと痛みが出ます。橈骨遠位端骨折(とうこつえんいたんこっせつ)より、骨癒合が悪く、ギプス固定期間を長くする必要があります。

複合性局所疼痛症候群(ふくごうせいきょくしょとうつうしょうこうぐん)=CRPS

前にもこの話をしましたが、この骨折のあと、指が動きにくくなる方がいます。放って置くと、全くというほど指が動かなくなってしまい、使えない手になってしまいます。女性の中年以降の方が多い印象です。指を動かすように外来で頻繁に診てゆくのですが、それでもある程度までは進行して、指の動きが悪くなって、元にもどすには、3,4ヶ月、半年、あるいはそれ以上かかります。この状態になるかならないかは、人によって決まっているようです。遺伝子に素因があるのではないかと推測します。この状態も、上病名の一種と考えています。

手関節炎

手首の関節に炎症があり、痛みが出る状態です。炎症は強いと、腫れる、熱感がある、赤みが出るなど、目に見える症状が出ますが、軽いと、見た目ではわかりません。
自然に痛みが出ることも多く、中でも三角線維軟骨障害(さんかくせんいなんこつしょうがい)のことが多いです。
手首の前腕側の骨は、橈骨(とうこつ)と尺骨(しゃっこつ)が関節をつくっています。この二つの骨の間と、手側の手根骨(手首を構成する小さな骨群)とがスムースに動くように軟骨のクッションがあります。これを三角線維軟骨(さんかくせんいなんこつ)といいます。この部分が傷んできて炎症が起こり、痛みが出る場合が多いのです。
尺骨の方が橈骨(とうこつ)より長かったり、尺骨の端が、手の甲側に出っ張る方は、痛みが出やすくなります。自然に痛みが出る方は、若い女性に多い印象です。
もちろん、怪我をしてここの障害を起こすこともあります。スポーツで酷使して痛みが出る方もいます。この場合は、若い男性が多い印象です。
症状は、手を小指側に動かすと痛む、手のひらを上側に回すと痛む、手のひらを上を向いた位置で、さらに手の甲側にそらすと痛む、などです。お茶碗をもつ手の位置や、手のひらを上に向けて物を持ち上げて、手首をそらした時などが、これに当たります。
他に、手根骨の間に痛みが出ることもあります。これも若い女性に多い印象です。痛みが出た後しばらくして、痛みが出ている部分の手の甲が膨らんでくることもあります。これは、痛みが出ているところの関節が弱くなっているために、袋が関節の外に出て中にゼリー状の分泌物が溜まる ガングリオン と呼ばれるものです。
さらに手首全体に腫れが強い時は、関節リウマチのこともあります。これも女性が多くなります。
治療は、レーザー光線や、超音波を当てる消炎鎮痛処置(ホームページ参照)と、弾性包帯固定で安静にします。手のひらを上にして手を使わないこと、手首をこねて使わないこと、=手のひらを下に向けて手首を固定して使うことがベストです。
三角線維軟骨(さんかくせんいなんこつ)の損傷が強い時は、装具で固定したり、ギプスの当て木(=ギプスシーネ)を作って、固定します。
さらにひどい損傷で改善しない時は、手の外科の専門医で、関節鏡を見ながら修復する手術を行うこともあります。

母指狭窄性腱鞘炎(ぼしきょうさくせいけんしょうえん)

手首の親指(母指)側の部分には、母指関節を伸ばす腱や、母指を外側に開く(=外転する)腱が走っていて、その腱が浮いてこないように、腱鞘(けんしょう)と呼ばれるトンネルの中を通っています。このトンネル内で、炎症を起こして、トンネル(=腱鞘)の壁が厚くなり腱がうまく動かなくなるのがこの病気です。→実際の症状は、母指を小指に近づける方向に動かすと痛い、逆に外側に開こうとすると痛くて出来ないなどの症状です。
原因はわからないことが多いのです。が、通常2本の腱が3本に分かれていたりしている方は、なりやすく、また治りにくいため、手術治療になることがあります。また、出産後2、3ヶ月〜半年ぐらいでこの状態になる女性が時々診られます。
治療はレーザー光線や、超音波を照射する消炎鎮痛処置を行い、厚手の包帯、装具、ギブスの当て木(ギプスシーネ)で固定安静にします。改善が悪い時は、副腎皮質ホルモン(ステロイド)を腱鞘内に注射します。産後に生じる方は、まず、ここまでの治療で改善します。改善しない時は、この腱鞘を切開する手術を行います。ただし、3本目の腱に気づかずに切開し忘れると、症状が残ることがあります。

手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)

手首の関節は、前腕の骨の指先側(=遠位(えんい)側)は、手根骨と呼ばれるいくつかの小さな骨で構成されています。この手のひら側は、靭帯で支えられていて、その中には、手のひらに向かう、正中神経(せいちゅうしんけい)と呼ばれる神経が走ります。この部分を手根管(しゅこんかん)といい、この部分で、正中神経が圧迫される病気が手根管症候群です。
原因はわからないことが多いのですが、人工透析をしている方には時々診られます。
症状は正中神経麻痺です。母指、人差し指(=示指(じじ))中心に痺れる、同指先の感覚が鈍くなる、母指の付け根の手のひらにある筋肉(=母指球)が麻痺して細くなり、示指と母指でOの字を書くようにつまむことがうまく出来なくなります。
症状がはっきりせず、診断が確定できない時は、筋電図(EMG)検査(きんでんずけんさ)が有用です。針を刺して母指球の力の入り具合を測定したり、知覚伝導検査(ちかくでんどうけんさ)といって、皮膚の間隔を脳のほうに伝える知覚神経の伝わる早さを測定して、
治療は、ビタミンB12を飲んだり、レーザー光線を当てて神経の回復を促します。手首を固定安静にして刺激を減らします。改善しない時は、手術的にこの手根管を切開して開放します。

母指CM関節症(ぼし しーえむ かんせつしょう)

母指の付け根の第一中手骨と手根骨との関節をCM関節といいます。この部分は、加齢で、変形性関節症になることがあり、それにより痛みが出る病気です。男性より、女性が多い印象です。軟骨が磨り減ってきて、レントゲンで、関節の隙間が狭くなり、骨が固くなって白くなったり、骨がとがってきたり(骨棘(こつきょく))が出来たりします。
症状は、母指の付け根の部分が腫れて出っ張ってくる、押すと痛みが出る、母指を動かしたり、力を入れると痛みが出る などです。
治療は、レーザー光線や、超音波を照射する消炎鎮痛処置を行う、厚手の包帯や、装具、ギプスシーネで固定安静を保つ。改善ない時は、副腎皮質ホルモン(ステロイド)を関節内に注射するなどです。手術は、この関節を固定する手術ですが、高齢者で不便をあまり感じない方が多く、通常は手術までは至りません。

ばね指

指の先から2番目の関節(母指では一番目)を曲げて、伸ばす時に、ばねのように引っかかってガクンと来る病気です。痛みもこの2番目の関節に感じることが多くなります。症状が軽いと、まずは痛みだけ、次に朝だけ曲げて伸ばした時に引っかかるが、使っていると引っかからなくなる。進んでくると、2番目の関節が完全にまっすぐ伸びなくなる、曲げるとなかなか元に伸びない、そのため曲げることを恐れて、充分に曲がらなくなってくる などの症状になります。
指先から1番目の関節をDIP関節、2番目の関節をPIP関節、3番目の関節をMP関節といいます。母指では、1番目の関節をIP関節、2番目の関節をMP関節といい、3番目の関節が前に話したCM関節となります。
症状はPIP関節に出るのですが、実際の悪いところは、MP関節です。(母指でもMP関節です。)このMP関節の手のひら側を通る指を曲げる腱は、皮膚表面に浮いてこないように、腱鞘のトンネルがあります。このトンネル内で炎症を起こして、腱鞘(=トンネルの壁)が厚くなって中を通っている腱が動きにくくなります。つまり腱鞘炎を起こします。この腱は、DIP、PIP関節を動かす腱なので、動きが悪くなるのは、より指先の関節となります。
治療は、レーザー光線、超音波などを照射する消炎鎮痛処置、腱鞘内にステロイド注射します。改善が悪い時は、腱鞘を切開する手術をおこないます。固定治療は言われていませんが、実際は、MP関節を固定して、指先の関節だけ動かすように固定し続けると改善してきます。

手ヘベルデン結節

DIP関節(指先から1番目の関節)に起こる変形性関節症です。痛みが出てきて、腫れてきて、ごつごつした塊が触れてきます。進行すると、指先が曲がってきます。レントゲンでは、軟骨が磨り減って、関節の隙間が狭くなります。関節の周囲の骨がとがってきます。(骨棘形成(こつきょくけいせい))
中年以降の女性に多く診られます。母指には起こりにくく、起こすのは、示指(人差し指)、中指、環指(薬指)、小指です。どの指から起こるのか、どの指までがなるのか、どの程度までに進行するかは個人差があります。(→ならない方は全くなりません)
治療はレーザー光線を当てる消炎鎮痛処置や、テーピングなどで、固定して使います。薬は、長期に飲み続けなければなりませんが、痛み止めが効果があることがありますし、パロチンという皮膚の角化症(かくかしょう=皮膚が硬くなる病気)に使う薬が効果がある方もいます。
| 病気の話 | 09:18 | - | - | - | - |