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赤坂整形外科

院長のオリジナルの考えをのせています。今までの考えを残してゆくつもりで筆を執りました。読み物だと思ってください。
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整形外科の病気11
整形外科の病気11

股関節の病気
変形性股関節症          加齢
大腿骨頚部骨折          骨粗鬆症
内側型  
外側型  
大腿骨骨頭壊死          外傷後 ステロイド
股関節炎 小児
先天性股関節脱臼           乳児
   
大腿四頭筋損傷          スポーツ少年〜
大腿二頭筋損傷          スポーツ少年〜

変形性股関節症(へんけいせいこかんせつしょう)

中年以降の女性に多く診られる病気です。股関節は、大腿骨の骨頭(こっとう)部分が、骨盤の臼蓋(きゅうがい)にはまっていて、動くようになっている構造です。
原因がわからないことも多いです。
ただ、骨頭(こっとう)が臼蓋(きゅうがい)に充分に覆われていない(=臼蓋が浅い)と、骨頭の一部分に体重負荷が集中して、この病気になりやすくなります。
先天性股関節脱臼(せんてんせいこかんせつだっきゅう)(後述)の治療がうまくいかない時は、股関節が臼蓋(きゅうがい)にうまくかぶらなくなり,10代以前からこの病気に陥ります。
大腿骨骨頭壊死(=だいたいこっとうえし)(後述)の治療がうまくいかない時も、大腿骨骨頭が変形したまま治り、つぎに臼蓋の傷んできてこの病気に陥ります。
どのような状態になるかというと、まず、股関節の軟骨が磨り減ってゆき、レントゲンでは、関節の隙間が狭くなります。次に、それを修復しようとして、骨がとがってきたり、磨り減った軟骨の下の骨が硬くなり、レントゲンでは白く写ります。
症状は、レントゲンで変化が出る前に、痛みが出始めます。進行しているときは、通常痛みが出続けます。進行が止まると、痛みが出なくなり安定します。進行してくると、関節の動く範囲が狭くなります。関節を動かす筋肉の力が落ちてきます。痛みで歩く距離が落ちてきます。

治療は、手術以外の治療で進行を強く防ぐ“これだ”という有効な方法が見当たりません。

股関節を持ち上げる大腰筋(だいようきん)を中心とする筋力トレーニング、股関節を外側、後ろに持ち上げる筋力トレーニング
歩く時は股関節と骨盤を支えるサポーター、ゴムバンド、テーピングなどをつける。杖を使って手で体重の一部を支える。
超音波などの体の深部まで到達する治療器を使う。
ヒアルロン酸の関節内への注射は有効ですが、保険適応がありません。
などでしょうか。
いずれにしても、出来るだけ歩かずに、大事に使うしかないということになります。

歩けなくなったら、手術を考えます。
大腿骨の骨を切って、骨頭の壊れていない部分を荷重面に回す骨きり術などもありますが、
通常は人工の関節に置き換える人工関節置換術(じんこうかんせつちかんじゅつ)を行います。
うまく行くと、10年20年持つのですが、うまくいかないこともあり、5年前後で手術をやりなおすことも見られます。


大腿骨頚部骨折(だいたいこつけいぶこっせつ)

骨粗鬆症になっている方が、転倒した時に起こしやすい骨折で、治療しても、歩けなくなることがあり、今日の高齢化社会で問題となる骨折です。
内側型=大腿骨頚部内側骨折(だいたいこつけいぶないそくこっせつ)

大腿骨は、近位部(=体の中心に近い部分)が、球面となっていて大腿骨骨頭(だいたいこつこっとう)と呼ばれます。その骨頭のすぐ下の部分で骨折を起こすのが、内側型です。骨折すると、骨頭へ栄養を送る血管が一緒に切れる=断裂するため、非常に骨がつきにくくなります。特に、骨折が転位(てんい=ずれる)していると、骨がつく見込みがないため、人工の骨頭に取り替える手術を行わないと歩けるようになりません。→大腿骨の人工骨頭置換術(じんこうこっとうちかんじゅつ)といいます。 骨がつかないと痛みが残って体重が掛けられませんので、歩けるようになりません。

外側型=大腿骨頚部外側骨折(だいたいこつけいぶがいそくがたこっせつ)

大腿骨の骨頭から離れた部分の骨折です。転子部(てんしぶ)で骨折すると、大腿骨転子間骨折、転子貫通骨折、などとも呼ばれます。こちらは、待てば骨がつきます。ただ、骨がついて、歩く練習が出来るようになるまで、2〜3ヶ月かかりますので、動けなくなって、歩けなくなる可能性が高くなります。転位(ずれ)が大きいときは、手術で固定して出来るだけ早く動き、早く歩く練習を開始することが大事です。固定方法はいろいろあります。早く歩く練習が出来るようになるのは、体重が充分支えることが出来る髄内定(ずいないてい)とスクリュー固定を利用したものです。

大腿骨骨頭壊死(だいたいこつこっとうえし)

大腿骨の骨頭部分の骨の血管が詰まり、骨が死んでゆく病気です。中年以降に起こります。
原因は、先に述べた、大腿骨頚部内側骨折のあと、骨折をスクリューでつないで癒合をまっているうちに起こしてきたり、アルコール中毒で肝硬変になるくらい進行している時、膠原病などで副腎皮質ホルモン(ステロイド)を長期に内服している時 などがありますし、わからないこともあります。
レントゲンでは、初期は、骨が固くなって白く写る硬化像(こうかぞう)として始まることが多いのですが、体重が乗る部分の骨が死んできますので、骨頭が次第につぶれてきます。症状も痛みが伴って歩けなくなります。
治療は、体重が乗る部分の骨の血流をよくするため、その部分に体重が載らないようにすることです。松葉杖で体重をかけないように歩く、骨盤の坐骨で体重を支える、長下肢装具(しょうかしそうぐ)を使用して歩く、などがその方法ですが、治るまで非常に長期に続けることが必要で、ある程度の年になるとほぼ不可能です。そこで、骨を切って、つぶれてきている骨頭部分に体重が載らないように骨頭を回転させて止めなおす方法や、人工骨頭置換術(じんこうこっとうちかんじゅつ)の手術を行うことが通例です。
まれですが、5〜7歳ぐらいの幼児にも骨頭の骨が死んでゆく病気があります。ペルテス病といいます。こちらの原因は不明ですが、2,3年で自然に治癒しますので、先に述べた、体重を載せないようにする免荷(めんか)治療をします。つまり死んできている部分に体重をかけないように歩くことです。体重をかけていると、骨頭の形が左右に大きくゆがんで治り、将来、変形性股関節症の原因となります。

股関節炎(こかんせつえん)

5歳前後の幼児に多く診られます。原因がわからない単純性股関節炎と呼ばれるものがほとんどで、レントゲンや血液検査で異常が出ないことが通常です。風邪の後、風邪の最中に診られることもしばしばです。
症状は、股関節が痛いと訴えてくれればよいのですが、痛くて足を付いて歩かない、歩いてもびっこを引いている症状だけのときや、膝を痛がることもあります。
治療は、痛み止めのアセトアミノフェンを飲ませると効果が高いのですが、安静だけでも治ります。運動はおろか、歩かせないようにすることです。外来通院でも、1週間以内にはほぼ改善します。痛みが先に取れますので、勝手に治ったと判断して運動をして痛みが再発することもあります。安静が保てない時や、改善が悪い時は、入院して、脚を引っ張って安静にさせると3,4日で改善します。また、改善が悪い時、他の関節も痛みが出てくる時などは、溶連菌感染症(ようれんきんかんせんしょう)のことがあります。その菌に効く抗生物質(こうせいぶしつ)を飲ませるとよくなります。
先に述べた、ペルテス病のときも、最初はこの症状です。改善が悪い上、レントゲンで変化が現れますので、区別がつきます。

先天性股関節脱臼(せんてんせいこかんせつだっきゅう)

乳児の股関節が外側に脱臼する病気です。生まれた直後は、股関節の開きが悪いぐらいの症状しかないため、月ごとに経過を追ってレントゲンを撮る必要があります。
原因は不明ですが、ほとんど女子に診られます。股関節は、大腿骨骨頭が、骨盤の臼蓋(きゅうがい)に覆われている構造です。この臼蓋(きゅうがい)の形成が不十分ですと、骨頭が充分覆われないため、次第に外側にはずれてゆくのです。
治療は、この形の不充分な臼蓋(きゅうがい)を、うまく骨頭を覆うようにつくらせることです。そのため、最初はリーメンビューゲル装具を着けて、股関節を開いた恰好でうごかさせて、骨が造られるように促します。軽い方は、大きい布オムツをつけて、脚を伸ばさずに、股関節が開いたままで動かさせることで充分です。
まれですが、うまく脱臼が整復できない時は、一歳前ぐらいから、入院して脚を持続的に引っ張ったり、股関節を手術して脱臼をもどす、股関節を開いたままギプスあるいは装具で固定する治療を行います。それでも脱臼が戻らない重症例が、10歳ぐらいから早期に変形性股関節症となってゆきます。

大腿四頭筋損傷(だいたいしとうきんそんしょう)

大腿(=もも)の前にある筋肉の障害です。膝を伸ばす作用があり、4つに分かれているので、四頭筋(しとうきん)と呼ばれます。
経験上、10代のスポーツをする男性に多く診られます。激しい運動で、筋肉を傷めます。この筋肉は、股関節周囲の骨盤についています。この骨についている部分が損傷されると、骨盤の剥離骨折となります。
筋肉損傷、筋肉断裂、いわゆる肉離れ どのくらいの程度かは、診ただけではわかりません。エコー検査をするとわかるのですが、手軽に外来で出来ない病院が多い上、なれないと画像の判断が難しく、あまり普及していません。エコー検査で、実際に筋肉が大きく断裂する(肉が離れている状態になる)ことは稀です。
治療は、筋肉は自然に修復しますので、安静を保つことで充分です。

大腿二頭筋損傷(だいたいにとうきんそんしょう)

大腿の後ろにある筋肉の障害です。膝を曲げる作用があり、2つに分かれているので、二頭筋(にとうきん)と呼ばれます。
こちらも、10代のスポーツする若者に多く診られます。この筋肉は骨盤の下の坐骨についていますので、この骨が剥離骨折することも稀にあります。
診断治療は、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)と同じです。
| 病気の話 | 19:54 | - | - | - | - |