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赤坂整形外科

院長のオリジナルの考えをのせています。今までの考えを残してゆくつもりで筆を執りました。読み物だと思ってください。
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整形外科の病気の話14
 

整形外科の病気の話14

 

下腿〜足の病気の話

 

腓骨神経麻痺

 

脛骨骨膜炎

シンスプリント

脛骨骨幹部骨折

 

下腿コンパートメント症候群

  スポーツ障害

腓腹筋損傷

 

アキレス腱断裂

 

アキレス腱炎

 

 

 

足関節外果骨折

 

足関節内果骨折

 

 

 

足関節捻挫

靭帯損傷は含まれる

足関節靭帯断裂(損傷)

 

 

腓骨神経麻痺(ひこつしんけいまひ)

 

腰から出て,足の趾先(ゆびさき)まで行くのが坐骨神経ですが、膝の後ろで、外側を回って、足の甲にでて趾先まで行く神経の部分を、腓骨神経(ひこつしんけい)といいます。この神経は、膝の後ろの外側で、皮膚のすく下まで出てきます。この部分には、腓骨頭(ひこつとう)と呼ばれる、下腿の外側を支える細い腓骨の端があり、この骨と、皮膚上からの圧迫とで、神経が圧迫されて麻痺を起こします。

原因は、ギプス固定した時、手術して、脚を台などに固定されている時、寝ている間に圧迫されて起こすこともあります。

症状は、足の甲(足背そくはい)の中央部分中心の知覚障害、しびれ、足趾、特に母趾の背屈障害(足の甲側に持ち上がらなくなります。)ひどいと、足関節そのものが足の甲側にそらすことが出来なくなり、歩くと、足がたれて、趾先が床に引っかかります。(下垂足かすいそく)

ギプス固定中や、手術後に脚を固定している時は、麻痺の前兆として、膝の外側に痛みが出たり、足背に痛みが出ますので、これらの痛みが出た時には、すみやかに膝の外側の後ろの圧迫を取り去る必要があります。

診断は、坐骨神経と同じ神経ですから、腰の椎間板ヘルニアなどで坐骨神経が圧迫されて麻痺する時と同じ症状ですので、腰の病気との区別=鑑別が必要です。

腓骨頭で圧迫されているこの麻痺の時は、圧迫されている部分をたたくと、足の方に響く症状があります。筋電図検査をすると、圧迫されている部分を確定出来ることがあります。(上肢の神経麻痺より測定がしづらくなります。)MRI検査では、腰の椎間板ヘルニアなどがありません。

治療は、膝で圧迫されていた部分の安静と、下垂足に対する処置です。

膝は屈伸しない方がよく、安静、弾性包帯などの固定で動きを制限させます。

下垂足は、そのままですと歩行に不自由ですので、足を90度に保つ装具、あるいは、着脱できるギプスを作成して、はめて歩行してもらいます。はずして、風呂に入ったり、拭いたり出来るようにしておきます。

神経を回復させる目的で、ビタミンB12を内服します。

改善が悪い時は、圧迫されている部分の神経の剥離術を行います。

 

脛骨骨膜炎(けいこつこつまくえん)

 

シンスプリントといって、若い、スポーツ選手の下腿の内側に起こる障害です。

脛骨のちょうど弁慶の泣き所の部分あたりに痛みがでます。

レントゲンでは骨膜は写りませんで、異常が出ません。診察の症状でわかります。

治療は、原則は安静です。痛みが治まったら、テーピングをして少しずつ運動を再開します。治ったと思って、急に元のように動くとまた痛みが出ることが多いです。下腿の筋力は強い方が有利です。ジャンプや、急にブレーキを掛けたり、下腿に負荷がかかるトレーニングを減らしたり、走り方などを変えたりする工夫が重要です。

 

下腿コンパートメント症候群

 

こちらを先にお話します。

前述は、下腿の骨である脛骨の障害です。

下腿には、そのほかに筋肉が豊富にあります。それらの筋肉は膜で4つの区画に分かれています。この区画をコンパートメントといいます。この筋肉が障害や損傷で腫れると膜は広がりませんので、逃げ場がなくなります。進行すると、筋肉が死んでしまって、大変なことになります。下腿は、体重がかかって負荷が非常にかかるため、筋肉の障害も起こしやすくなりますし、脛骨の骨折で腫れても同じ状態がおきます。(前腕も似たような構造ですが、体重が載るほどの負荷はかかりません。)この障害を下腿コンパートメント症候群といいます。

スポーツ選手では、脛骨そのものではなく、その内側、外側、あるいは後ろ側に痛みがでます。脛骨の骨膜炎と同時におきている方も診られます。足を動かして、その筋肉を引っ張る方向(ストレッチ方向)に動かした時に、痛みが出るときは要注意です。

診断はレントゲンではわからず、診察症状が大事です。筋肉そのものの圧を測定して診断は確定できますが、測定する方法、装置は普及していません。

治療は、まず安静と、下腿部分の高挙です。症状が強い時は、ギプスなどのしっかりした固定や、入院による徹底的な安静が必要です。進んだ状態で放って置くと、腫れた筋肉が壊死してきますので、皮膚を切って筋膜を広げる手術が必要なこともあります。手術後なら、縫った皮膚をまた開いて、さらに筋肉の膜まで縫った部分を解くことになります。

 

脛骨骨幹部骨折(けいこつこっかんぶこっせつ)

 

下腿骨骨折といったら、この部分の骨折を指します。骨幹部(こっかんぶ)とは、骨の中央の部分です。脛骨が膝の部分で骨折すると、前回お話した、高原骨折です。足の部分で骨折すると、後でお話しする、足関節の内果骨折です。腓骨も骨幹部で骨折しますが、このまま放置しても治りますし、骨移植の時は、この部分の骨を切除して他の場所に移植しますので、なくてもよい部分とも考えられ、重要視されていません。

脛骨の骨幹部は、前述していたように、弁慶の泣き所ですので、皮膚のすぐ下に骨が触り、骨折した時に、皮膚を破って、創ができる可能性が高くなります。この状態を開放骨折といいます。この場合は皮膚の下に骨折部が見える状態で、そこからばい菌が入って、感染する可能性が高くなるため、しっかり固定(ギプスより、創外固定(そうがいこてい)を使用することもあります。)して、抗生物質を投与して、感染を防ぎます。(外傷直後、生理食塩水(体の成分に近い水)で洗ったり、その後、傷を開いたまま毎日洗ったり、創を閉じて、チューブを入れておいて生理食塩水を還流させて持続的洗ったりします。)

開放骨折でなくても、ギプスなどの外からの固定だけでは、骨折部が不安定な時は、手術をする場合が多くなります。不安定で動く状態ですと、骨折が付くまでに時間がかかりますし、動いているうちに折れた骨が皮膚を突き破ってきて、開放骨折と同じになる可能性もあります。

手術は、髄内釘(ずいないてい)といって、骨の中を通して固定する方法と、プレートとスクリュー固定の二つの方法に分かれます。しっかり固定できた時は、手術なしでギプス固定で付くのを待つよりかなり短い時間で癒合します。(ただ、固定した金具をまた抜く手術が必要なこともあります。)

手術後、先に述べた、下腿コンパートメント症候群を起こすこともありますし、感染することもありますし、なかなか骨がつかないこともあります。

 

腓腹筋損傷(ひふくきんそんしょう)

 

俗に言う、ふくらはぎの肉離れです。

運動している時に、ふくらはぎにボールを当てられたような、ボンとくる感覚に襲われることもあります。若いかたより、青中年以降に、アキレス腱を切る方よりはるかに多く診られます。

診断は診察所見でわかりますが、エコーで損傷程度を診断すると確実です。

筋肉は、縫わなくても回復して癒合しますので、手術はしません。

ひどい痛みのときは、ギプス固定して、松葉杖で体重を掛けずに歩行して(松葉杖免荷歩行まつばづえめんかほこう)もらいます。が、通常は、弾性包帯固定で、安静で充分です。

この損傷後は、血栓が静脈に詰まることもある(エコーでは、静脈が太く写ります)ので、包帯で足先から巻き上げることは有用です。

 

アキレス腱断裂

 

スポーツ中に急に起こすところは、腓腹筋損傷(ひふくきんそんしょう)と同じですが、こちらは、中年以降の男性に多く診られます。

皮膚の下で断裂して、皮膚に傷はありません。足関節が、足底方向に曲げにくくなります。診断は診察でわかります。

治療は、以前は腱を縫い合わす手術が常に行われていましたが、現在は、手術しないで、固定治療で治す方法も行われます。手術する方が、しっかり確実に腱がくっつきますが、固定だけでも充分治るということです。

まず、足関節を、出来るだけ足底方向に曲げて→底屈(ていくつ)させて、切れたアキレス腱同士を近づける方向でギプス固定します。ある程度腱がくっついた時点で、少しずつ足関節を足の甲側にもどした位置(=すこしづつ背屈(はいくつ)させた位置)でギプスを巻きなおしてゆきます。足関節がほぼ90度の位置になった時点でギプスをはずして動かす運動を始めます。普通に歩けるまでに、2,3ヶ月、運動が出来るまでに6ヶ月ほどかかります。アキレス腱を手術して縫うとずっと早く運動できるようになるかというと、そうでもありません。

 
アキレス腱炎

 

アキレス腱が炎症を起こし、痛みがでます。若い10代の方でも起こします。

アキレス腱の踵骨(しょうこつ)についている部分に痛みが出ることもあります。この部分はレントゲンで、若い方では、骨の成長線部分(踵骨骨端核しょうこつこったんかく)があって、その部分で痛みがでますし、中年以降の方では、骨がとがってくる(骨棘こつきょく)が出来ていることもあります。

治療は、通常は、テーピング固定、弾性包帯固定などを来ない、安静を保つことで回復してきます。

 

足関節外果骨折(そくかんせつがいかこっせつ)

 

足関節(=足首)の骨折で最も多く見られます。そとくるぶしの部分の骨折です。この部分は、腓骨(ひこつ)の下端にあたります。

足関節を内返しにひねった時などに起こします。若い方より、骨が硬くなる青年以降の方に多く診られます。

診断はレントゲンで判断します。

骨折部のずれ(転位てんい)が大きい時は、手術して骨折部を金属のスクリューや、鋼線などで固定します。転位したままですと、骨がなかなかつかない場合がありますし、痛みがなかなか引かない場合もありますし、後年、変形性足関節症になる場合もあります。骨折部に転位がない時は、そのままギプス固定します。固定期間は、46週ほどです。

 

足関節内果骨折(そくかんせつないかこっせつ)

 

内くるぶしの骨折です。この部分は、脛骨(けいこつ)の下端の内側にあたります。足関節外果骨折(そくかんせつがいかこっせつ)に伴って診られることもあります。

診断は同じくレントゲンで判断します。

治療は外果骨折(がいかこっせつ)の時と同じ考えです。

 

足関節捻挫

 

足関節を内返しにひねった時など、骨折を起こしていない時は、この診断名になります。=レントゲンで、骨折がないことです。したがって、次項に述べる、靭帯の損傷、断裂は、広い意味では捻挫に含まれます。

頻度は、年齢、男女は問いません。

そとくるぶしを傷めることが多く、一緒に内側を傷めることもあります。かかとのすぐ上の関節、=足関節のひとつ下の関節=距踵関節(きょしょうかんせつ) を傷めることもあります。踵骨(しょうこつ)とその前方に位置する立方骨(立方骨)の間を傷めることもあります。このあたりまでが、足関節捻挫としてみなされることが多いです。それより足の前方の捻挫は足関節としてではなく、足部捻挫などの病名になります。

治療は、テーピング、弾性包帯固定、装具固定など、固定安静にした後、少しずつ動かして回復を待ちます。

 

足関節靭帯断裂(損傷)

 

足関節捻挫の中の、ひどい損傷と考えてください。足関節には、いくつもの靭帯がありますが、一番重要な靭帯は、そとくるぶし(腓骨(ひこつ)の下端から斜め下に走り、距骨(きょこつ)につく、前距腓靭帯(ぜんきょひじんたい)と呼ばれる靭帯です。この靭帯と、腓骨下端と踵骨をつなぐ、踵腓靭帯(しょうひじんたい)が切れると、足関節のかなりのゆるみがでます。

そのため、そのままレントゲン撮影しますと、異常はありませんが、内返しの方向にひねったまま撮影したり、足を前に引き出して撮影しますと、ゆるみがわかり、靭帯が切れていると診断できます。これをストレス撮影といいます。関節造影をおこなって、撮影して、造影剤が関節の外にもれているようであれば、靭帯の断裂の可能性が高いです。

治療は、症状に応じて、テーピング、弾性包帯固定、装具固定、靭帯の断裂の可能性が高い時、腫れや痛みが強い時は、ギプス固定をすることもあります。損傷直後は、固定安静が第一選択です。手術は最初の外傷では、まず行われません。最初の怪我の治療不充分で、足関節にゆるみ(=不安定性)が残っていて、痛みが出たり、何度もひねったり、日常生活が不自由な時は、手術を行います。足関節のそとくるぶしを回る筋肉の腱を利用して、足関節の靭帯を形成します。が、行う先生は整形外科の中でも少数です。

| 病気の話 | 16:28 | - | - | - | - |