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赤坂整形外科

院長のオリジナルの考えをのせています。今までの考えを残してゆくつもりで筆を執りました。読み物だと思ってください。
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整形外科の病気の話15
 

整形外科の病気の話15

 

足の病気の話

 

踵骨骨端炎

少年少女

距踵関節炎

 

踵骨棘

アキレス腱足底筋膜炎

足底筋膜炎

 

踵骨骨折

 

足根管症候群

 

外反母趾

開張足

第1趾MP変形性関節症

外反母趾と合併

扁平足

外脛骨 縦アーチの減少

 

 

第5中足骨骨折

 

中足骨疲労骨折

若年 3,4中足骨

趾骨骨折

 

 

踵周囲の痛みの病気の話

 

踵周囲の痛みは、後で述べる距踵関節(きょしょうかんせつ)が原因のことが多く、順番を少し変更してお話します。

 

踵骨骨端炎(しょうこつこったんえん)

 

前回少し話が出ました。踵の骨の後ろには、骨の成長線(=骨端線こつたんせん)があり、すべて軟骨であったところに、少しずつ骨が出来ていきます。この出来てきた骨を、踵骨骨端核(しょうこつこったんかく)といいます。ここが炎症を起こして痛みが出る病気です。骨の成長線ですから、子供の病気です。男女とも診られます。足をよく使う、スポーツをする子に多いです。

レントゲンではいろいろな形、状態に写り、この形だと障害を起こしています とは言い切れません。診察で踵の後ろに痛みがでますのでわかります。アキレス腱が付いている部分が痛むこともありますし、足の底側の筋肉が付いている部分が痛むこともあります。

治療は、テーピング、弾性包帯、ゴムバンド、装具など、踵周囲の固定が必要です。歩いて使っていると=動いているとなかなか治らないためです。スポーツはもちろん無理せずに控え目に です。

 

踵骨棘(しょうこつきょく)

 

こちらも前回少しお話した、踵の骨に出来る骨棘(こつきょく)のことです。アキレス腱が踵の骨に付く部分と、足の底の筋肉(足底筋そくていきん)が踵の骨に付く部分に主に出来ます。骨がとがってくるわけですから、レントゲンでわかります。こちらは中年以降が多くなります。男女は問いません。つまり、かかとの障害は、お子さんと、中年以降のよく動く方、スポーツをする方に多く診られるということです。

したがって、治療もお子さんの時と全く同じ考え方、方法 です。

ただ、骨がとがってきている=痛みがある ではありません。炎症が治まれば、痛みもなく、症状が出ませんので、痛みがでなくなれば、治ったと考えてください。

 

足底筋膜炎(そくていきんまくえん)

 

上に述べた、足底筋(そくていきん)が踵の骨に付く部分から足底にかけての痛みがでます。レントゲンで、同じに骨棘が見られることがあります。中年以降に診られます。治療はやはり同じです。

 

距踵関節炎(きょしょうかんせつえん)

 

踵骨(しょうこつ)の上には、距骨(きょこつ)があり、その上が脛骨との足関節です。その、踵骨(しょうこつ)と距骨(きょこつ)の間の関節が、距踵関節(きょしょうかんせつ)です。位置は、足関節のくるぶしの下の部分にあり、ここに痛みが出て腫れると、足関節が腫れたように見えますし、足関節の痛みと区別しにくくなります。

子供から大人、年寄りまで、男女問わず診られます。レントゲンでは、痛みが出やすい形はありますが、異常が出ません。

自然に痛みが出ることもありますし、スポーツなどの使いすぎ、捻挫などの怪我でも生じます。 

治療は今まで述べた踵の病気と全く同じになります。

 

多くの患者さんを診てきて、この関節が弱いと、今まで述べてきた踵周囲の障害、痛みが出ることがわかってきました。加えて前回のアキレス腱の炎症、脛骨骨膜炎も、起こりやすくなります。したがって、それらの病気の時のテーピングは、この関節の固定が必要=この関節を固定することになります。

 

足根管症候群(そくこんかんしょうこうぐん)

 

足の内くるぶし(内果)の後方に、足根管(そくこんかん)と呼ばれる足の底へ行く神経や、血管が通る管があります。ここでの神経が圧迫される病気です。症状は、足底から足趾へのしびれがでます。直接その管で圧迫されることより、年を取ってきて、前項の踵骨(しょうこつ)と距骨(きょこつ)の間の関節=距踵関節(きょしょうかんせつ)の変形性関節症で、骨がとがってきたり、形が変わってきて生じることがあります。足底だけしびれる時は、この病気も考慮する必要があります。

治療は、足関節の固定安静です。テーピング、弾性包帯固定が考えられますが、距踵関節(きょしょうかんせつ)が原因の時は、その関節を直接固定するテーピングの方が有用です。

 

踵骨骨折(しょうこつこっせつ)

 

踵の骨の骨折で、高いところから飛び降りた時、あるいは落ちた時に、足底で着地して起こします。

レントゲンでわかりますが、軽いひび(ひびも骨折です)ぐらいですと、撮影方向によっては、写りません。

前回述べた、距踵関節(きょしょうかんせつ)の関節面が、骨折して、ずれている時(段差ができている時)が、歩くと痛みが残る可能性があるので、手術を考えます。それ以外は、ギプスでまず固定します。骨がついて、ある程度しっかりするまで、踵を着いて歩くことが出来ません。おおよそ810週になります。そこで、踵だけ浮く形のギプス、あるいは装具を着けて歩くようにします。

 

前足部の痛みの病気の話

 

今までは、踵=足の後方の障害の話でした。こちらは、足の前=前足部(ぜんそくぶ)の障害

の話です。足の前の部分の痛みは、現代の靴社会で足趾(あしのゆび)を使う機会が少なくなり、機能の退化と、筋力低下が原因のことが多く、結果として、後述する開張足(かいちょうそく)という状態になります。また、年を取ってくると、踵周囲の障害と同時に診られる方もいます。

 

 

外反母趾(がいはんぼし)

 

この外反の外という意味は、足の中央部からみて内側外側ではありません。体の中央部に縦軸を考えた時に、その軸から外側に向いているという意味です。

原因は、足の横軸アーチが弱くなって、中足骨の先の頭部分(足のMP関節)が、横に広がってしまう開張足(かいちょうそく)と呼ばれる状態があることです。足の甲の先の部分が横に広がっている状態で、先の狭い形の靴をはくと、母趾は、外側に向き、小趾は、内側に向く形になってしまいます。かかとが高い靴ですと、さらに前足部分に体重がかかって、余計にひどくなります。力の弱い、女性の方に多く診られます。多くは、中年以降に起こりますが、若い女性でも診られます。

診断はレントゲンでわかります。

症状は、形の変形だけでなく、母趾のMP関節にこぶが出来たり、痛みが出ます。小趾のMP関節も同様です。加えて、横のアーチが減少しますので、前足の着地が、2,3趾MP関節部中心なり、その部分の足底に“たこ”が出来たり、痛みが出ることも多いです。

 

多くの患者さん診てきてわかったことですが、足趾(あしゆび)の力がない方、特に足趾で、手の指のように、母趾先の関節をきちんと曲げてタオルとつまみあげたり出来ない方が、このような状態になります。つまり、足趾を使う必要がなくなっている現代で、足趾が退化してきている結果です。(猿のように足趾を木に引っ掛けて木登りするなら退化しません。)よい表現をすれば、足趾を使う必要がなくなる進化です。

 

治療は、足趾の形を元にもどす、いろいろな装具類を着けたり、テーピングを行います。足趾の力が落ちていますので、タオルをつまむなどの筋力トレーニングも必要です。ひどい状態ですと、手術を行うこともあります。うまく行くと、見た目も形がよくなって、美容外科的な効果もあります。ただし、骨を切って、別の形につなぎ直す必要がありますので、骨がつくまでの治る時間がかかります。

 

第1趾MP変形性関節症

 

第1趾は、母趾のことで、MPは外反母趾の時に痛みが出る関節のことです。つまり、外反母趾の全く同じところに痛みが出る病気の名前です。変形性関節症ですから、中年以降の方がなります。レントゲンでは、軟骨がすり減って、関節の隙間が狭くなる、その結果、関節面を修復しようとして骨がとがってくるなどの変化が見られます。外反母趾と同時に見られることも多くなります。ただし、中年以降の男の方にも診られ、男性は外反母趾になっていないことが多いです。男の方で、この関節が痛む原因は、この状態が多く、外反母趾は少ないということです。他には、痛風の発作です。あるいは、発作の予兆段階で痛みがでます。

 

痛風は、体の血中に尿酸という物質が増えて(この状態を高尿酸血症(こうにょうさんけっしょう)といいます。)、血液中に溶けきれなくなり、それが、関節の周りに溜まって、急激に炎症を起こす病気です。痛風の発作は、激痛と、発赤がひどいため、見た目で区別がつきますが、予兆ぐらいですと、痛みもマイルドで、見た目も変化がありません。レントゲンでは尿酸は写りませんので、異常なしです。逆に白く写るものがあったら、カルシウムの沈着(石灰沈着性の炎症も激痛、発赤を起こします。)ですから、痛風ではないことになります。尿酸は中性脂肪あるいは、コレステロールとともに増える方が多く、放って置くと血管が痛んでくる、生活習慣病と同じなのですが、進行が遅く、重症になる方はほとんど診られなくなったため、今は、特定健診(=公的な健康診断)の項目からははずされています。

 

扁平足(へんぺいそく)

 

開張足(かいちょうそく)が、前足部の横のアーチの減少で起こし、外反母趾の原因とお話しましたが、こちらは、足の内側のたてのアーチの減少で起こる病気(状態)です。いわゆる土踏まずがなくなって、べた足の足跡が着く状態です。

この状態で、痛みが出るわけではありません。症状はないのです。原因もないことが多いのですが、ただ、この状態の原因となる外脛骨(がいけいこつ)などがあると、痛みがでやすくなります。

この骨は、距骨の前にある足の舟状骨(しゅうじょうこつ)の内側にあり、足を内がえしをする腱(後脛骨筋腱こうけいこつきんけん)や、靭帯がついています。ちょうど、内果(内くるぶし)のやや前に下の部分が出っ張ってふれます。内返しをする腱は、そのまま足底まで着いていて、土踏まずを持ち上げる役目もあります。この機能が弱くなり、扁平足になっている方がいます。レントゲンで見えてくるのは、10歳前後ぐらいですが、できるかできないかは、その前から決まっていますので、幼少時より扁平足になります。

また、この外脛骨(がいけいこつ)と、舟状骨(しゅうじょうこつ)とのつなぎ目が弱いため、運動をしていても痛みが出ますし、捻挫しても痛みがでます。男女問わず、子供に多く痛みがでます。大人になると痛みがでないことが多いのですが、若い女性で、怪我や運動なしでも、痛みを訴えてくる方も診られます。


治療は、足の底、内返しなどの筋力強化です。(足趾(あしのゆび)でタオルをつまみあげる運動、片足での持続的な爪先立ち、かかと立ちの訓練など)外脛骨(がいけいこつ)部で痛みが出るときは、テーピング、足の底を上げる足底板(そくていばん)装具の装着が効果があります。

 

第5中足骨骨折(だいご ちゅうそくこつこっせつ)

 

足を内返しにひねった時に起こします。下駄(げた)を履いていてひねった時に見られたことから、下駄骨折と呼ばれていました。起こす場所は、足の甲の、中央の外側の部分です。ちょうど、第5中足骨の立方骨とのつなぎ目に近い部分です。レントゲンでわかります。骨折がなくても、第4、5中足骨と立方骨の関節を痛めて同じ症状が出ることもあります。

治療は、必ずしもギプス固定は要りません。テーピング+弾性包帯固定でも治ります。だた、骨折の形では、骨がつきにくく、この部分は、足を外がえしする腱(腓骨筋腱ひこつきんけん)がついていますので、骨折部が離れていき、なかなか癒合しないこともあります。

 

 

中足骨疲労骨折(ちゅうそくこつひろうこっせつ)

 

こちらは、スポーツをする10代の若者に診られます。第5中足骨より細い、第3,4,(2)中足骨の中央部分に診られることが多いです。繰り返し負荷がかかることで起こり、ひねって起こすものではありません。痛みが出てくるのが先で、レントゲンでは、最初わからないことがあります。時間がたって、骨折線が見えたり、新しい骨(仮骨かこつ)が出来て、疲労骨折していたのだとわかることもあります。

治療は、テーピングをすることもありますが、局部の安静が第一です。経験上、レントゲンで新しい骨が充分にできていないと、運動すると痛みがでます。そのまま酷使するとまた再骨折します。

 

 

趾骨骨折(しこつこっせつ)

 

足趾(あしゆび)を壁の柱、机の柱、家具にぶつけたときなどに見られます。端っこの第5趾が多い印象です。足の位置感覚が鈍くなる、中年以降が多いのですが、若年者でも診られます。レントゲンで診断します。

治療はギプスなどのしっかりした固定は靴も入りませんので、つけるほうが苦痛になることも多く、テーピング治療をする方が多いです。

 

初めはレントゲンでわからないことがあります。足趾の退化?(あるいは使う必要がないための進化)により、5趾の末節骨(まっせつこつ)と中節骨(ちゅうせつこつ)は癒合している(くっついてひとつの骨になっている)方が多く、さらに4,3趾もこれらの骨が癒合している方もいます。この本来は関節であった部分を骨折しますと、関節になろうとするのか、骨折が離れてゆく方が多いのです。ギプスでしっかり固定しても、歩かないわけは行きませんので、離れてゆきます。したがって、最初わからないほどの骨折は、後からはっきり見えてきます。その後は、離れてきたあと癒合する方、そのまま関節となってしまう方(偽関節ぎかんせつ)がいますが、癒合しなくてもあまり不便さが残りません。

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