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赤坂整形外科

院長のオリジナルの考えをのせています。今までの考えを残してゆくつもりで筆を執りました。読み物だと思ってください。
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変形性○○症の話
長らくお持たせしました。
今回は教科書にも載っている話 プラスαです。
出来るだけわかりやすく、難しい専門用語を使わないように書いてみました。
 


変形という言葉の話
 
骨折の変形
骨が変形している
 外から見た時、明らかに形が変わっている=変形しているときに使う言葉です。
例えば、手をついて倒れた後、手首が変形している という具合に使います。
外から見て、手首の形がゆがんで見えるときは、まず骨折していて、骨が“ずれ”ています。つまり、この変形は、ずれ を表します。元ある形から違う形になっている のです。
 
変形性関節症
 
こちらの変形は、骨が“ずれる”という意味とは違います。
変形性○○ というときは、まず軟骨が傷んできて、つまり、軟骨がすり減ってきて関節の隙間(すきま)が狭くなります。それを補おうとして、軟骨に接触している部分の骨が膨らんだり、とんがってきたりして、関節の接触する面積を増やそうとして、骨の形が変わることです。
別に ずれ は生じないのです。
また、軟骨が悪くなって起こるので、骨が弱くなって起こる(→骨粗鬆症(こつそしょうしょう))こととも違います。
 膝の変形
変形性脊椎症(へんけいせいせきついしょう)
 
こちらの変形も、変形性関節症と同じです。
脊椎をつないでいる、椎間板は柔らかい軟骨のクッションです。この椎間板が傷んできて高さ=幅 が減少してきます。それを補うように、椎間板に接する上下の骨がとがってきたりして、接触面積を増やします。
また、脊椎の後面には、椎間関節という関節があります。こちらの軟骨もすり減ってきて、それを補うように、軟骨に接触している骨が、とがってきたり、膨らんできたりします。
これらの変化が、変形性脊椎症です。別に脊椎=背骨が ずれる 曲がる 歪む わけではありません。し、骨が弱くなったから起こるわけでもありません。
 変形性腰椎症側面
腰椎=腰の骨の部分の、変形性脊椎症が変形性腰椎症です。腰椎症、腰部脊椎症も同じ意味になります。頚椎=首の部分なら変形性頚椎症となります。同じく、頚椎症、頚部脊椎症も同じ意味です。
 
脊椎の中の神経の通り道は、脊柱管(せきちゅうかん)と呼びます。変形性腰椎症で、椎間関節の変形が進んできますと、骨が膨らんできて、脊柱管が狭くなります。これが、
腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)です。
変形性脊椎症が腰部脊柱管狭窄症の原因になるのですから、若い方は少ない となります。
 腰の脊柱管の変形
誰でも年を取れば、多少なりとも、変形性○○症になります。
変形性○○症になるのなら、皆、痛みなどの障害が出るはずです。
ところが、実際は、違います
程度にもよります。
もちろん、ひどい変形性○○になると、痛い、動きづらいなど、それなりの症状は出ます。
ただ、軽い方は、症状も出ないことも多いのです。
問題なのは、
一度変形すると。元には戻りません。
変形しているから元には戻りません。
と、医者が言うことです。
元に戻る=若返る ことですから現時点ではまだ無理です。
軟骨の細胞を傷んだところに植え付けて、再生する治療がようやく始まったばかりです。
費用もかかり、普及はまだまだです。
でも、心配はないのです。
変形していても症状が出ない 状態になればOKです。
これが、治療です。変形を元に戻すことが根本治療ではないのです。
 
変形は、進行しているときに、痛みが出ます。
程度が軽くても、重くても です。
程度が重くても、進行が止まる あるいは、進行が遅くなると、つらい痛みは消えて、なんとか日常はOKになります。
治療は、この進行を止める、遅くする状態に持ってゆくこと です。
進行しているときには、炎症が起こっています。
炎症とは、腫れる、熱を持つ、皮膚が赤くなる、痛みが出る状態です。
軽いと、腫れる、熱を持つは外からはわかりません。赤くもなりません。痛みも出るのですが、常ではありません。使うと痛い、じっとしていると痛い、動かし出しに痛い などです。
したがって、炎症を抑える、消炎鎮痛剤=痛み止め が効くのです。
炎症を抑えることが、ある程度、進行を抑えることになります。
 
逆に、痛み止めが、効かない ときは、
1、上に述べたような炎症が痛みの原因となっていない。(どのような状態なのかは次回します)
2、痛み止めの量が少なくて、炎症が強すぎて、充分に効いていない。
3=炎症が治まらない状態 になっている、使っている。
炎症を抑えるためには、体の使いすぎ、負担のかけすぎ は禁物です。
膝なら、普通に歩いていたのでは、炎症が治まらないこともあります。
 
などが、考えられます。
 
変形性○○症は軟骨が傷んでくる のですから、軟骨に効く薬は?
グルコサミン、コンドロイチン硫酸などは軟骨の成分で、飲み薬が市販されていますが、日本では、医師が患者さんに出すための処方薬としては認められていませんので、効果がどのくらいあるのかは、はっきりしていません。=お医者さんの調べたデータがありません。
ヒアルロン酸は、主に関節液(関節をスムースに動かす役目がある。炎症が強くなると増えて、関節に水がたまる状態になる。)の成分です。
同じく医師の処方薬(飲み薬)はありません(市販薬はあります)ので、効果がどのくらいあるのかはっきりしません。
ただ、注射薬は普及しています。
健康保険では、膝と、肩関節に認められていますが、実際は、どの関節にも効果があります。
ただし、小さい関節に注射しますと、ヒアルロン酸は、関節液よりは、粘り気が強く、関節内の圧力が上がってしまって、かなり痛みが出ます。
肘、足関節ぐらいまでが限界です。
注射薬の種類は、3つあります。
最初から普及していた分子量(簡単に言うと粒の大きさ)が小さいもの、次に開発された、分子量の少し大きいもの、最近開発された、分子量の大きいもの です。人の体にあるヒアルロン酸に一番近いのは、分子量の大きいもので、効果も大きいのですが、値段も高く、ほかのヒアルロン酸が効果がない方で、3回までしか打てないという、健康保険上の制限があります。
 
変形性○○症は元に戻すことはできません。が、
症状が出なくなるように持ってゆけばよいのです。
変形性○○症があっても、必ず痛みが出るとは限らないのです。
変形性○○症を恐れることはやめましょう。なっているからと言って、悲観することはやめましょう。
 

なりやすい方と、なりにくい方
なりやすい部位 があります。
親がなっていると、子供もなる こともあります。
遺伝的に弱い関節が決まっている とも考えられます。
 
例えば、指先の一番目の関節が腫れたり、膨らんだりして痛みが出ている方。
中年以降の主に女性に診られます。
一番目の関節が腫れる、膨らむ、痛い は、関節リウマチではなく、その関節の変形性関節症です。
二番目の関節が、腫れる、膨らむ、痛い は、変形性関節症と関節リウマチがともに考えられます。関節リウマチが起こる関節は、他に、指先から三番目の関節、手首の関節などです。それに対して、変形性関節症は、三番目の関節や、手首の関節に起こることは珍しくなります。ただし、親指の付け根の関節(指先から三番目の関節)は、変形性関節症の方が起こります。
このように、変形性関節症が起こりやすい 部位 はあるのです。
 手の関節
+他になりやすい要因は
膝が変形性関節症になりやすい方
 腿(もも)の筋力が弱い方
 O脚の方(脚を伸ばして立つとがに股になる方) 膝の内側に体重の重心がきますので、内側の軟骨がすり減りやすいのです。
 →脚のかたちをX脚に持ってゆくと、体重が外側に載ります。そのために、かかとの外側が高くなっている足底板という装具をつけるのです。
 O脚
腰部脊柱管狭窄症になりやすい方
もともと脊柱管の形が狭くなりやすい形の方がいます。
このような方が、年を取ってゆきますと、後方の椎間関節が変形して、骨が膨らんできたり、黄色靭帯が厚くなってきて、脊柱管が狭くなるのです。
 
痛みが出る、進行する方
 
変形性○○症は、なりやすい方がいるお話はしました。+さらになりやすくする原因の話です。
 
最近は、常に力を入れて使っている方 と考えています。
指先一つにしても、字を書くときも、日常の作業をする時も、指に力を入れている方。
常に緊張して、指先を使っている方 です。
膝ですと、膝から下に力を入れて歩いている方、→足で地面を力強く蹴って歩くと、膝にも力が入ります。→早く歩くと力が余計にかかります。
関節は筋肉を緊張させて使っていると、関節に余計な負荷がかかって、どんどん悪くなるということです。
一方、関節は、力を抜いて動かすと、関節に負担がかかるどころか、関節液の流れがよくなって、関節の中の状態を修復すると考えています。また、一緒に筋肉を動かしますので、血流も良くなります。関節を動かして治すとされる関節運動学的アプローチや、 マッサージ、ストレッチなど、すべて力をぬいてうければ、効果がてきめん ということです。
以前のべた、座っているときの、貧乏ゆすりもよい例です。
これは、力を抜いて、無意識に股関節、膝関節、足関節を動かしていることになります。
腰にかかる力も、分散されますので、腰痛にも良いのです。
座ったまま、緊張して、じっとしていると、股関節、膝関節、足関節、腰に力がかかって、負担がかかることになります。そして、立ち上がるとき、歩きだすとき、膝が痛い、腰がいたい、下肢がしびれている ということになります。
立っているときのゆすり運動も同じです。
立ったままじっとしていると、筋肉が緊張して、関節に負担がかかります。
脚をゆする、足の位置をしょっちゅう踏みかえる、と、同じように力が分散して負担が軽くなります。

誰も見ていないときは、大いにゆすりましょう。
 
指先は、できるだけ力を抜いて使うように努力してみましょう。
反対側の手で、もう一方の指の関節の力を抜いた状態で、動かしたり、引っ張ったりすることは治療になるということです。
親指の一番先の関節がカクンと引っかかる、ばね指は、2番目の関節の手のひら側で、指を曲げる腱が引っかかっているために起こります。2番目の関節を指で押さえて動かないようにして、一番目の関節だけを動かすと、力が絶対に入りません。この状態で動かす練習をすると、腱の滑りがよくなって治ってゆきます。つまり、力を抜いて動かす 治療になっているのです。
 ばね指の運動法
膝関節が痛いときは、力強く地面をけって歩く歩き方を避けましょう。
脚全体の力を抜いて、膝を腿(もも)の力で前へ送る歩き方がよいです
蹴り返しを行わないと、べた足で、雪道で滑らない歩き方と同じ感じです。
が、力を抜く感じで、踏ん張る感じでもありません。
軽く蹴って歩いても力を抜く感じでOKです。
早く歩けませんから、ゆっくり歩く感じです。
歩き方がわからないときは、ゆっくり歩くのでもよいのです。
 
力を抜いて膝関節を動かす。
湯船の中につかる恰好で、膝を曲げ伸ばしします。
手を使っても良いです。体重がかかりませんので、力を抜いて行います。
膝の伸びや、曲がりが悪いときは、痛いところまで、曲げ伸ばしをしないと、動くようにはなりません。痛みがつらくならない程度に行います。頑張りすぎると痛みが悪化します。
動かしただけで、痛みが出るときは、ゆっくり痛みが出ないように行います。
痛みが少なくなったら、少し早目に動かせるようになります。
→動かしたときの痛みが強い方は、ここまでできるのに、ともて時間がかかります。根気が必要です。
回数は、一生懸命やりすぎない程度でOKです。動かした後、痛みが強くなるときはやりすぎです。
 
膝の筋力トレーニング
力を抜いて動かすことばかりお話ししましたが、筋力があることも大事です。
 
膝が動かせる方は、行ってみましょう。→膝を動かすと痛みが強い方は、ある程度スムースに動かせるようになってからです。
 
座って行う筋トレ
足が床につく普通の椅子では、背もたれがあるのがよいです。背もたれがないと、腰に負担がかかります。
おもりは反対側の脚です。
力を入れるのは、悪い膝の腿(もも)の前の筋肉です。
力を入れ続けて、30数えてください。
職場の椅子に座っていてもできます。
仕事の合間に思い出したように行うことでOKです。
 座位四頭筋訓練
寝て行う筋トレ
この筋トレは、膝が動かなくてもできます。
 
伸ばすときお皿に力を入れる
お皿に力を入れて、膝を伸ばすように力を入れます。
伸ばしたまま少し持ち上げる 冬は、布団の中で行うこと(おもりは布団です)で十分です。伸ばす運動も、持ち上げる運動も、ともに30数えてください。数回でよいです。寝る前、起きる前に忘れずに行ってください。やりすぎはやはり禁物です。
 SLR訓練
以前にもお話しした、片脚立ちトレーニングをしてください。
腿を引き上げる力がついて、楽に脚を前に送れるようになります。
膝を曲げて腿を持ち上げて30数えてください。
腿は、高く持ち上げた方が、力が入ります。
出来ない方は、腿をあまり高く持ち上げずに、片方の手で支えながら開始してください。
歯を磨きながらでも、静止できるようになれば合格です。
→洗面所で、左右それぞれ一日2回ずつ行えばOKです。
早くできるように と、あせってやりすぎは禁物です。
片脚立位 
以上、いずれも日数をかけて少しずつ行ってください。やりすぎると、筋肉で痛みが出る方(筋痛症になっている方(次回お話しします。))は悪化します。半年から1年ぐらいでよくなったと実感できるので良いです。
 
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