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赤坂整形外科

院長のオリジナルの考えをのせています。今までの考えを残してゆくつもりで筆を執りました。読み物だと思ってください。
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新しい痛みを抑える薬はどこまで効くのか

長い間、お待たせしました。

更年期の症状でしょうか。ブログの更新する気力がなくなったことと、病気も重なり、ブログから遠ざかっていました。その間、さらに経験を重ねて?新たに分かってきたこともあります。少しずつ書いていこう と思っています。

 

今回は、薬のお話しです。よく使われる3つの薬です。以前もお話ししています。よく使われるようになってきて、効果も一般に認められてきました。

 

プレガバリン=リリカ という薬

 

痛みを伝える神経の信号の伝達をブロックします。神経ブロックは痛みを伝える神経を麻酔薬でブロックしますが、これを薬でブロック(遮断)するのです。遮断する力は弱いですが、麻酔薬と違って飲み続ければ持続的に効きます。ブロック注射が苦手な方にも朗報です。

神経に直接作用しますから、眠くなる、ふらふらする、気持ち悪い など副作用が出ることがありますので、少量(25,75,150ミリグラムのうち、25ミリ)から、夜寝る前に開始しています。それでも、朝起きた時に副作用がでる方は飲めません。

 

私の、はじめの出し方は

用量は

25ミリの少量の1錠を夜寝る前からです。一般的な痛み止めは食後に飲みますから、夕食後が最後で、夜から朝にかけて効果が弱くなります。夜痛くて目が覚める、朝起きるときに痛い という症状の方にはこの飲み方がぴったりです。一般的な痛み止めに加えて処方できます。副作用がなく、効果が弱い時は、徐々に増やしてゆきます。一日2回投与が原則なのですが、3,4回に分けて飲む方が効く方もいます。

増やし方は、1錠を2錠へ、あるいは2錠を一日2回、あるいは2錠を一日3回 ぐらいにしています。いきなり、次は、75ミリ一日3回など、急に増やすことはしません。途中で副作用が出ることもあるからです。減らすときも、徐々に減量がよいのですが、75ミリ3,4錠など、比較的大量に飲んでいる方以外すぐに止めても問題ないようです。

 

どのような方に開始するのか

痛みが出たので来院(初診)されてから、消炎鎮痛剤と呼ばれる いわゆる痛み止めで効果がない時、効果が弱い時には、開始します。初診から1,2週間で開始です。

最初から激痛の方

最初からブロックをした方がよいと考えられる方(+注射が苦手な方)=初診時の急性期に最初から投与です。

痛み止めに加えて、処方します。痛み止めは食後なので、寝る前に飲むことに抵抗は少ないです。また、坐薬の代わりに処方できますので、痛み止めの副作用は軽減できます。

痛みが強い方は副作用が出ることは少ない印象です。

そこで痛みに応じて、昼にもう一つ飲んでもらったり、つまり一日25ミリ2錠 から開始したり、2錠ずつを一日2回(寝る前、昼後)で投与開始したりします。少しずつ増やすのがよいので、週に2回ぐらい来院してもらって、次に増やすかどうか 決めるのがベストですが、来院できない方もいますので、最初から用量を多く出す方もいます。

この薬のおかげで、坐薬の使用が少なくなりました。坐薬は肛門から入れてしばらく我慢しますので苦手な方も多いのです。神経ブロックが苦手な方にも福音です。

 

一般的には慢性期の痛み(3か月以上治まらない痛み)に使う薬ですが、

急性期に使っても充分効果ありです

しびれ は痛みが弱くなってきたときに現れる症状の一つです。痛みを伝える神経を伝わって感じています。つらいしびれ 気になるしびれ にも痛みを伝える神経をブロックするこの薬は効果あり(全例には効きません) です。

 

 

トラマドール=トラマール トラムセット ワントラム という薬

 

リリカが飲めない方、リリカで効果が弱い方に使っています。

 

リリカが痛みを伝える神経をブロックする作用に対して、こちらは、痛みを頭で感じにくくして、痛みを抑える神経の作用を高めます。トラムセットにはアセトアミノフェン=カロナールが入っています。アセトアミノフェンは炎症を抑える作用は強くありませんが、頭で痛みを感じにくくする作用もあります。一般の消炎鎮痛剤=痛み止めに比べ、胃にやさしく、喘息も起こしにくく、腎臓の機能にもあまり影響しません。

 

この薬も一般の消炎鎮痛剤=痛み止めと一緒に使えます。

作用点が違いますから、リリカに加えて処方もできます。

 

通常神経ブロックを行わない関節の痛みなどには、痛み止めの効きが悪い時には、リリカでなく、この薬をまず使うこともあります。

 

副作用は、神経に作用しますので、リリカと同じく、眠くなる、ふらふらする、気持ち悪い などですが、特に気持ち悪くなることが多いので、吐き気止めと一緒に処方しています。しばらく飲んでいると便秘することもあり、便秘気味の方には、下剤も一緒に処方がよいです。

 

この薬は、麻薬を元に作られていますので、飲む量を増やすと、癖になって止められない のではないか と最初は思われましたが、効果が弱い薬ですので、この可能性はほとんどなく、よく使われるようになってきました。効く薬は、飲み続けて効きが弱くなると、どんどん増やして飲みたくなる これが、癖になる止められないパターンですが、こうなるほど効かない という事です。

 

用量は

一日2回、1錠づつから開始しています。

一日8錠まで増量できるのですが、増やしたからと言って、どんどん効いてくる印象は

あまりありません。4~6錠ぐらいまで増やしても効果がない方は、それ以上増やしてもより効果は期待できない印象です。

 

デュロキセチン=サインバルタ という薬

 

精神科=神経科の先生 が うつ病 でしばしば使う薬です。

うつ病は、神経の信号を伝える セロトニン、ノルアドレナリンという物質がうまく作用しないで起こると言われていて、この2つの物質の機能を高める薬です。この2つの物質は痛みを抑える神経の信号を伝える物質でもあるのです。

一般に、うつ病の薬はこの作用があるので、痛みを抑える神経の作用を高めます。

ノリトレン という薬を使っていました。この薬は、うつ病の薬としては、トリプタノールという薬の作用を弱くした位置にある薬で、精神科の先生は、効きが弱いので、ほとんど使いません。弱い分副作用も出にくく、痛みを抑える作用が前面に出てきますので、整形外科医としては使いやすかったのですが、使ってみると、サインバルタのほうが、より作用が強いようです。

この薬、 慢性腰痛症 に保険が適応になりました。効果が正式に認められた という事です。うつ病薬として、よく使われていますので、うつ病の治療をしない整形外科医としては、処方しにくいのですが、うつ病の症状が全くなくても、効果があります。

トラムセット より効果ありです。

腰痛でなくても、首や背中の痛みにも効果ありです。

リリカ、トラムセットで効果がない方にも効果があります。

リリカ、トラムセットを使っても効かない方に処方しますので、急性期にはまだ使っていません。ただ、初診でもすでに慢性痛の方には初めから処方しています。

副作用は、他と同じですが、飲めない方は最初からひどく出て、全くダメ です。

 

用量は

一日1回 朝食後 ですが、夕食後でも構いません。

1錠から初めて、1錠ずつ増やし、3錠まで可能です。3錠を1回で飲む という事です。 

少しでも副作用が出ないように、吐き気止めと一緒に処方しています。

 

これらの3つの薬、よく効く ような書き方をしてきました。

確かに救われている方も、大勢います。

しかし、効かない方、飲めない方も多々います。

交通事故後 に強い痛みを感じている方、強い痛み(しびれも含む)が出る方 には、残念ながら効果がほとんどありません。

 

次回、さらに お話しを進めてゆくつもりです。

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