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赤坂整形外科

院長のオリジナルの考えをのせています。今までの考えを残してゆくつもりで筆を執りました。読み物だと思ってください。
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痛みの治療に携わってわかってきたこと
7、痛みは気から 症例編
具体的に、遭遇した例を挙げてゆきます。手が動かない、膝が曲がらないなどの明らかな所見はなく、話した印象も、全く普通な方ばかりです。

交通事故後の頚椎捻挫後に見られる痛みの暴発例(症状編2の△両態)
 当院では、大した衝撃のない事故にもかかわらず、首が動かなく例をしばしば見かけます。しかも、受傷後しばらくして首が段々動かなくなります。関節運動学的アプローチ手技で、治療しようとすると、激痛で、全く行えません。低脊髄圧症候群が最近話題になっていますが、これは、少しずつ脊髄液が、くも膜外(脳や脊髄を包んでいる膜)に漏れ出して出る症状で、膜に穴が開くほどの、最初にそれに見合う衝撃を受けたはずですし、
これとは違うと考えています。(脊髄液がもれているのなら、それを補うように点滴を行えば改善が少しでも見られるはずですが、効果があまりありません。)何らかの理由で、痛みを抑える神経がほとんど働かなくなって、痛みがどんどん増してゆき、首が動かなくなると考えています。
線維筋痛症もこのような状態になっていると考えています。(実際に線維筋痛症と診断されてきた例を診たことがありませんので)

腰から下肢に痛みに敏感になっていると考えられる症例 
 腰から下肢のかなり強い痛みを訴えて来られる方の治療で、すぐにきいて、効果が高いのは仙骨硬膜外ブロック(ホームページ参照)です。この注射は施行時に非常に痛いことがあるので、注射の痛みを少しでも和らげる目的で、当院では、必ずトリオ治療(ホームページ参照)を行っていますが、このトリオ治療を受けるだけで、かなり痛みが楽になって注射を打たずにすむ方がいます。このような方は、痛みに敏感になっていると考えています。この治療では、尾骨から仙骨にかけて電流を流すのですが、仙骨の前方の骨盤内には、交感神経や、副交感神経がたくさん走っていて、自律神経の調節作用があるのではないかと推測しています。
この症状の方は、当院に来院された患者さんの中に、時々診られます。本当に、急に椎間板ヘルニアが飛び出しているのなら、その場で少し楽になっても、またすぐに痛くなると考えられ、この治療だけで、よくなる場合は、痛みに敏感になっていたのだ と診断にもなります。

下肢の痛みの暴発例(症状編2−)
腰椎硬膜外ブロックを行うとき、確実に目的の場所に針先が行くように、レントゲン透視を見ながら行っていますが、腰椎の神経に届く手前(硬膜外に届く前と考えています。)の黄靭帯と呼ばれる部分で、激痛が走り、ブロックを行えなかった例を2例経験しています。
 一人の方は、右下肢に痛みを強く訴えられていた方で、改善が悪い為、硬膜外ブロックを施行していましたが、何回目かの施行時に、硬膜外に到達する前に激痛が走ったため、そこで中止しました。
 もう一人の方は、うつ病で、セロトニンをだけを活性化する薬(=SSRI)を飲まれていました。テシプールというノルアドレナリンを活性化する薬を加えてしばらく落ち着いていたようなのですが、どうもその薬が切れてから再び来院された時に、右下肢に激しい痛みを訴えてこられました。あまりに痛みが強い為、硬膜外ブロックを施行したところ、レントゲン透視を見ながら、硬膜外に達する前まで、針を進めたところ、激しい痛みを訴えた為中止しましたが、その後も、痛みを訴え続け、ひどくなってゆくので、抗不安薬を点滴しましたが、改善しませんでした。そこで、向精神薬を点滴に加えたところ、されに痛みがひどくなり、震えまで来てしまったので、中止して、拮抗性鎮痛薬(=麻薬の構造をまねて人工的に作られた薬)を注射したところ、しばらくして、痛みが楽になったと訴えられ、帰る頃には、痛みがきたときよりもずっと楽になったと喜んで帰られました。  このことが、理論編で、痛みを抑えることが全く出来なくなっている状態は、ドパミン(=向精神薬では、作用を抑える方向に働く)と、脳内麻薬(拮抗性鎮痛薬は、これに構造が近い)が、うまく働いていないという推測に至ったのです。

 麻薬に構造の近い拮抗性鎮痛薬で楽になった症例
 
通常、拮抗性鎮痛薬は、手術後の痛みや、胆石、腎結石などによる痛み、がんの痛みなど、激しい疼痛のみに使用されます。アメリカでは、ERに見るように、怪我の後の痛みにもすぐに麻薬であるモルヒネを打つようですが、日本では、麻薬の構造を真似して造った拮抗性鎮痛薬でさえ、なかなか打たない場合が多いのです。ただ、次ような痛みの暴発例では、有効でしたので、例を挙げてみたいと思います。すべて、症状編2−△両態に近いと考えています。
怪我により、足の親指の爪の下に血が溜まったため、針を使って血を抜いたところ、激痛が走り、そのまま痛みが引かないため、抗不安剤を点滴しましたが、改善ないため、拮抗性鎮痛薬を投与したところ、改善しました。
 足の怪我により、激痛を訴えてこられた患者さんですが、レントゲンでは、大きな骨折もなく、痛みが抑えられなくなっている状態と診断し、拮抗性鎮痛薬を投与したところ、痛みが改善し、その後、驚くほど、早く改善してこられなくなりました。
 下肢の激しい痛みで来院された患者さんで、診察で、腰椎椎間板ヘルニアなどの症状ではなく、痛みが抑えられない状態になっていると診断し、拮抗性鎮痛薬を投与したところ、痛みは改善し、その後は楽になったようで、来院されませんでした。

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