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赤坂整形外科

院長のオリジナルの考えをのせています。今までの考えを残してゆくつもりで筆を執りました。読み物だと思ってください。
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足部の痛みでわかってきたこと
96、母趾の痛みに関連して

前回の話に関連して述べます。

1、母趾の痛みや障害を予防する運動

 陥入爪の障害だけではなく、母趾の障害による痛みには全て共通すると考えます。
 IP関節(=第一関節)を曲げることが重要です。
 母趾を伸ばしたままつま先立ちをすると、体重は、MP関節(=第二関節)に強く乗るため、前回お話した、母趾の付け根の関節(=MP関節です)が痛くなる方は、逆効果です。IP関節を曲げて、足趾を踏ん張る形の爪先立ちは、MP関節にも、じかに強い負荷がかかりにくくなります。このように踏ん張って爪先立ちの練習をすることが、母趾の痛みの予防にもなると考えています。
 もちろん、足趾を曲げたり伸ばしたりして、足趾の力で尺取虫のように前進する
井口 傑先生の薦める運動が出来ればベストです。

 運動は、やる開始時期を間違えないことです。やりすぎないことです。やり方を間違えないことです。運動を行って痛みが増す場合は、このうちのどれか、あるいは幾つかが間違っていると思ってください。そして、一生続けられるように、習慣付けることです。やめてしまっては、力が落ちて元に戻ってしまう可能性があります。

開始時期
 痛みがひどいときは、安静、固定です。歩いたり、動いたり、使ったりすることも控える時期です。目安として、少しでも力を入れて痛いときは、まだ です。
 痛みが楽になってきたら、負荷の軽い運動を始めます。足趾の場合は、物を掴みあげる運動です。
 痛みがなくなってから、負荷の強い運動を行います。足趾の場合は、爪先立ちの練習です。

やり方と回数
 繰り返し行うよりも、力を入れ続けてください。足趾の場合は、片足ずつ、30秒ぐらい力を入れて保持することを、1日2回ずつ行えば充分です。力がついたと感じるのは、3ヶ月先でかまいません。すぐによくなろうとして、頑張らないでください。

習慣付けるには
 つま先立ちなら、洗面しながら、歯を磨きながらやるなど、いつも必ず行っていることと同時に、必ず行うように癖を付けることが重要です。1、2分ですぐ終わることも重要です。足趾で物を掴む運動は、テレビを見ながら行うなどで、癖をつけてみてください。(足趾を踏ん張って爪先立ちをすれば、こちらは行わなくても充分と考えています。)一般に行われる10分〜20分かかる運動類すべて、最初の何年?何ヶ月?間はやり続けることが出来ても、一生涯やり続けることはできないと考えています。


母趾の痛みの話からはそれますが、前回の感染の治療に関連して

2、感染を抑える、化膿を改善する薬の話

 前回、抗生物質では、効かない細菌があると言うことを述べました。一方、市販薬のオロナイン軟膏は、消毒薬で、すべての細菌に効果があるので、清潔に使えば、有効と言うことも述べました。医師の処方薬は、抗生物質ですので、効果がない細菌が多くなっていることが最近の問題です。皮膚からの感染は、ぶどう球菌と呼ばれる種類の細菌の感染が多く、その中で抗生物質が効き難くなっているものをMRSAと呼びます。膿や浸出液で、細菌培養を行って、感染している細菌の種類を特定して、どの抗生物質が効果あるか調べる方法はあります。しかし、実際は培養を行っても細菌が繁殖せず、わからないことも多いですし、陥入爪の感染は、浸出液、膿が出ることも少なく、ほとんど調べることが出来ないのが通常です。そこで、抗生物質は、ぶどう球菌に効きがよいものを選びます。まず、塗り薬として、消毒薬と一緒に塗ります。それでも改善が悪ければ、内服します。さらに改善が悪ければ、筋肉注射します。さらに改善が悪ければ、点滴します。ただ、注射を嫌がる方も多く、そのような方には、漢方薬を使うこともひとつの方法です。

 漢方薬は、抗生物質のように効き方が鋭くない反面、この菌には効かない と言うこともありません。皮膚からの浅い場所の感染では、かなりの効果があります。特に、抗生物質との併用が経験上最も効果的です。抗生物質+漢方の併用で、あるゆる細菌に有効になるためと考えています。
 私の場合、使用する漢方薬は、ハイノウサンキュウトウ ツムラ(薬の会社名)だと122番 +センキュウチャチョウサン ツムラだと124番 の2剤併用です。122番は、文字通り、膿ノウを排ハイして、散(サン)らす薬です。124番はチャ(茶葉)が入っています。茶には、カテキンが含まれています。カテキンはあるゆる微生物に有効です。風邪のウイルスから、化膿を起こす細菌までです。(ですから本来は、風邪の時に使います。)122番単独よりも、124番を加えた方がより効果的です。(この124番の薬の使い方は私のオリジナルです。)自分で試して効果があったので、思いきって患者さんに投与してみましたが、やはり効果があります。化膿を起こしそうになったときに、予防的にこの漢方薬を飲んでも、効果があります。

抗生物質(筋肉注射、点滴もしました。)と漢方薬の併用でも改善しなかったので、入院治療を紹介した足関節周囲の感染と思われた例

 後日、担当の先生(と言っても私の友人ですが)と話をして、ただの感染=化膿ではありませんでした。壊死性筋膜炎といって、組織が死んでゆく病気だったのです。このような状態ですと、もはや、抗生物質は効果がありませんし、漢方薬を加えて利きを良くしても同じです。治療は、死んだ組織を取り除く手術しかありません。手術の方は、壊死が広がっていて大変だったとお聞きしました。
| 足痛 | 16:21 | - | - | - | - |