RECOMMEND
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
MOBILE
qrcode
LINKS
PROFILE
OTHERS

06
--
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
--
>>
<<
--

赤坂整形外科

院長のオリジナルの考えをのせています。今までの考えを残してゆくつもりで筆を執りました。読み物だと思ってください。
<< 下肢の痛みでわかってきたこと | main | 下肢の痛みでわかってきたこと >>
下肢の痛みでわかってきたこと
122、膝の痛み9

今回の話は、私の経験上、こうに違いない と考えている話が含まれます。

変形性膝関節症と、O脚

 変形性膝関節症は、レントゲンで、関節の内側の隙間が狭くなり、軟骨が磨り減って、骨棘(こつきょく)など、骨がとがってくる変形が多く見られます。痛みも内側に訴える場合が多いのです。関節の内側の隙間が狭くなると、脚全体は、O脚になります。逆に、もともとO脚がひどい方は、年を取った時に、内側からの変形性膝関節症になりやすくなります。

 膝の内側で痛みが出ている方で、関節の隙間が極端に狭く、変形も強い方は、O脚を矯正する治療を薦めます。矯正する直接の方法は、手術で下腿の骨を切って、まっすぐにすることですが、いきなりこの手術を受ける方は非常に少ない現状です。

O脚は、片脚立位で膝を伸ばした時に強く現れる。

 膝を伸ばして、片足で立った時に、O脚はひどくなります。多くの方を片足立ち(片脚立位)で撮影した時に気づいたことです。膝を少し曲げて片足で立つ方より、膝をピンと伸ばして立つ方のほうが、O脚が目立つのです。O脚にはっきりなるということは、その時に、必ず、膝の内側に全体重がかかることになり、内側の変形はどんどん進むことになります。

歩く時には、必ず片脚立位になる。

 歩く時は、一方の脚を前に送るので、送る瞬間の脚を上げたときに、もう一方の着地している方の脚は必ず片脚立位(片足立ち)になります。このときに、着地している脚の膝が伸び切っている方は、前述のようにO脚がひどくなります。言い換えれば、後ろからみて、O脚がひどい方は、一方の脚を上げ瞬間に、着地しているもう一方の脚の膝が伸び切っている可能性が高いのです。またまた言いますが、O脚がはっきり出るということは、内側に全体重がかかり、内側の変形性膝関節症になりやすいのです。

歩行時、一方の脚を上げているときに、もう一方の脚の膝は伸びきっていない方がよい。

 逆を言えば、こうなります。膝が伸びていない方が、膝が内側に入って、X脚となり、体重は膝の外側に載ります。O脚になりにくいのです。一方の脚を上げて着地するまで、もう一方の脚の膝は伸びていない方がよいということです。

膝を少し曲げて歩く歩き方が、膝にはよい。

 結論は、このようになります。膝を曲げて歩く歩き方は、日本人には多く、不恰好といわれてきました(私が若いころはこういわれていました。今は分かりません。)が、実は、膝にはよいことになります。膝を伸ばすのは、もう一方の脚が、地面に着いてからがよいのです。

歩き方を矯正するのは困難か

 片方の脚を上げたときに、もう一方の脚の膝が伸びきる歩き方をする方は、膝が伸びきらない歩き方に変えれば、膝の内側に負担がかかりにくくなります。しかし、長年、癖がついた歩き方ですので、なかなか変えられないのが現実のようです。

膝が悪い時に、装具は足の底に着ける

 膝の内側の変形が強い方につける装具は、膝には着けません。膝の外側に体重が載るように、足の底に、かかとの外側の高さが高くなっている、足底板と呼ばれる装具を着けます。膝が悪いのに、装具は足に着けます。足の外側を高くすると、膝は内側に入り、X脚の形になりますので、体重は、膝の外側に載ることになります。

足の底に着ける装具は、歩き方の矯正になる?

 膝が伸びきってO脚になる歩き方ですと、足の底は、外側に体重が載り、内側が挙がる形をとりますので、この外側が高くなっている装具を着けたまま、この歩き方を続けようとすると、足の底が痛くなって、非常に歩きづらくなります。自然に、膝を曲げて、X脚の形を取って歩くようになるはずです。この装具を歩く時に使い続けると、この歩き方を自然にするようになり、膝の内側にかかる負担は軽くなるのです。したがって、この装具は、立っていたり、歩く時に使うもので、座り続けていたり、寝ている時に使用する意味はありません。

O脚がひどくなりすぎると、矯正的な歩き方が出来なくなる。

 膝の内側の変形が強くなりすぎると、O脚もひどくなり、前述のような歩き方に矯正することは無理になります。この足底板は使えないのです。このような方は、逆の発想で、O脚では足の底の内側が挙がる形になりますので、足の内側が高くなっている足底板のほうが、足底の支えをしっかりさせて、歩行をサポートするようになります。

足の底は、硬いかかとの部分の外側を高くする方が、しっかり体重を支えられる。

 足底板の装具は、かかとの外側が高くなるように造る事が出来ます。これは、義肢装具適合士に造ってもらわなければならず、お金も手間もかかります。一方、安い値段で手に入る、既製品の足底板は、足首を固定するバンドについている形のものです。足首を固定する、=かかとの骨を固定することにもなり、かかと周囲の関節が弱くて、痛みが出る方にもよいですし、かかとが安定しますので、足底だけに着ける足底板の装具よりは、歩きやすくなります。しかし、実際につけると、足底板の位置が、かかとの骨のやや前方に来てしまい、(=骨に直接当たっていないと、体重を支える時に沈み込んで遊びが出来ます。)かかとの骨の部分で、しっかり体重を支えて外側が高く出来ませんので、矯正力が弱くなります。

もともとO脚の方は?

幼い頃から極端なO脚の方はいる

 歩き出しの1歳過ぎのころは、みなO脚です。その後、3歳ぐらいまでに、X脚となるのが、自然な脚の形の変化です。ところが、5歳過ぎでもひどいO脚の子供もまれにいます。このような子供に何か治療をするのか といいますと、一般的には、治療せずに、経過観察になると思います。

予防的に矯正手術はまず行わない。

 成長時期には、骨を切って形を矯正するような手術はまず行いません。骨の成長の妨げになる可能性がありますし、成長が終わってからでも、骨を切るわけですから、脚が短くなります。
装具やギプスで矯正する事が理論的には考えられますが、成長時期に着け続けることは、頻繁に造り直す必要があり、お金と、根気が非常に要ることになり、命にかかわる重大な病気になるわけでもないのに、という感じです。

歩き方に注意!

 前述した、歩き方を身体に覚えるようにしましょう。その時に、足底板は有効かもしれません。治療には、数年単位の長期の経過観察がいると考えます。幼い年齢の方や、若い方のO脚を長期に治療した経験はありませんので、このような表現です。
+次回に述べる予定の筋肉トレーニング方法も参考にしてみてください。
| 下肢痛 | 07:24 | - | - | - | - |