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赤坂整形外科

院長のオリジナルの考えをのせています。今までの考えを残してゆくつもりで筆を執りました。読み物だと思ってください。
私の薦める治療
 超音波治療器は、あまり(ほとんど?)普及していない と述べました。普及しなければ、その治療効果も知られることがありませんし、治療効果があるという文献も増えません。文献は、治療のエビデンス(証拠)となりますから、証拠がないものは、治療に取り入れない 整形外科では、このことの堂々巡りだと考えています。超音波治療器をよく取り入れているのは、医師ではない、接骨院(柔道整復師)と聞いています。

54、では、超音波治療は、なぜ普及しないのか

 超音波は、皮膚に密着していないと効果が出ません。(診断装置も治療装置も)そのため、ゼリーを皮膚につけて使用します。皮膚から浮いていると効果が出ません。直線的に進むことはなく、広がって進む上、均一に広がらないため、皮膚に密着させて、ゆっくり回しながら、均一に音波が広がるように使用します。回すことなく、じっと押し当てていると、均一に音波が広がらないだけではなく、音波の刺激で熱を発生しますので、皮膚に低温火傷をすることがありますので、要注意です。
照射口の大きさと、回して動かすため、ある程度の広がりが必要で、指先などのピンポイントの小さな箇所には不向きです。逆に、腰全体など、あまりに広い範囲を回しても音波が広がりすぎて、治療効果が出ません。そのため、悪い箇所が、適度の範囲、大きさであることが必要です。膝、肩、肘、足、手、腰、首、それぞれ照射する部分を決めておき(当院では、水性ペンでマーキングしています。)そこに当てて治療する必要があります。
自分で持って、当てられる箇所もありますが、腰、首など、自分で行うことが出来ない箇所は、一人の患者さんに付き、超音波を当てる施術者が一人必要になります。 実は、この点が、超音波治療が普及しない原因のひとつと考えています。
リハビリを行う患者さん一人に、一人の職員が必要なほど、効率の悪い治療はありません。一人の職員で、5人、6人、同時に治療が行えたほうが、よほど効果的です。装置をセットしたら、器械が自動的に行ってくれる、リハビリ器械の方が便利なのです。牽引装置、低周波電流刺激装置、マイクロウェーブなどの温める治療装置がそうです。


当てる箇所を診断して決めることが難しい。   
 たとえば、腰痛といっても、腰のどの部分に当ててよいのか、指示しなければなりません。これが、実は難しいのです。腰椎椎間板から痛みが出ている、仙腸関節から痛みが出ている、腰部の筋肉から痛みが出ている、など、確定できればよいのですが、そうでない場合も多々あります。患者さんが、ここが 痛いと言った所も、必ずしも原因部位ではありません。MRI検査で、第5腰椎、仙椎間が原因など、椎間板ヘルニアの場所が確定できても、そこから必ずしも、痛みが出ているとも限りません。原因部位でない箇所に当てても、つぼに当てる効果よりも低くなり、治療効果が半減してしまいます。
私は、関節運動学的アプローチや、大腰筋ストレッチの診断治療手技、腰脚症候群の考えで、痛みの原因部位が、かなり特定できる様になりましたので、患者さんの痛がっている箇所と、レントゲン、必要ならMRI検査を参考にして、いくつかのポイントを取って、治療を行っています。椎間板でしたら、第4腰椎、第5腰椎間、第5腰椎、仙椎間の2箇所、仙腸関節などが、主によく痛みが出る原因部位です。さらに、皮膚の上からですと、痛みの原因となる椎間板が一箇所であっても、椎間の位置を間違えることもありえますので、確信が持てないときは、2箇所、当てるようにしています。

 このことも、超音波治療が普及しない原因です。腰など、痛みの原因部位を細部まで特定することが難しいため、腰全体に当てる大きな電極の低周波電流刺激装置、マイクロウェーブなどの温める治療か、骨盤牽引、腰痛体操治療など、すべて、腰のどの部分から痛みが出ているのか 細かい診断の必要のない治療ばかり普及しているのです。
| 私の薦める治療 | 15:02 | - | - | - | - |
私の薦める治療
さらに超音波治療器械のことを詳しく述べてゆきます。

53、超音波治療とは、

 超音波とは、耳に聞こえない周波数の高い音波のことです。治療していますと、電気(電流を流す)治療と同じと思って、電気を流してもらっているといわれる方が多いのですが、電流は体に流しません。
 エコー検査は一般に普及していて、よく聞かれると思いますが、これは、超音波診断装置のことです。超音波治療器は、エコーと同じ、超音波を使用しますが、エコー検査が、3,5〜9メガヘルツの周波数の超音波を使用するのに対して、治療では、1メガヘルツと3メガヘルツを使用します。超音波の中では、低い周波数の音波を使うということです。音波なので、妊娠中の方でも検査が出来るように、比較的安全で、電流を流しませんので、ペースメーカーにも影響しません。治療効果もすばらしいと感じているのですが、エコーに比べて、ほとんど普及していない現状です。

超音波の治療効果

 組織の炎症を抑え、回復を促します。血行を改善して骨壊死(血行が悪くなって骨が死ぬこと)を改善しますし、筋肉のマッサージ効果があります。痛みの原因部位や、悪い箇所に的確に当たると非常に効果が高い治療器です。
 骨折を早く治す作用もあり、骨癒合専門の治療器もあります。こちらの方は、治療効果の高さに、最近注目されてきています。
 効果のある病気は、腰痛、頚部痛、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、膝、肩、肘、足などの変形性関節症や関節炎、外傷、筋肉の障害、こり、など、多岐にわたります。つぼに当てても効果があり、針治療のあとに、重だるくなる、得気(えき)と呼ばれる状態になる方もいます。
 治療効果抜群なのですが、施行後に、刺激による痛みが出ることがあります。つぼに当てたあとの得気(えき)と呼ばれる重だるい感じになるのは、そのあと楽になりますので、効果があると診断できるのですが、“痛みは気から“=痛みを抑える神経がうまく働いていない 方は、辛さが残ってしまうことがあります。施行後から、圧迫されて、重苦しくなって、痛みが辛くなって、なかなか取れなくなります。さらに、比較的深部の温熱効果が高いために、組織が熱を持ってダメージを受けたときも、逆に辛くなる可能性があります。

 超音波は骨によく吸収されます。そのため、骨の壊死、骨折にも効果があるのですが、骨の裏側には届きません。そこで、椎間板や脊柱管内の神経に照射するときは、背中から、脊椎の後方中央に位置する棘突起の間から当てます。(図)横向きに寝て、できるだけ膝を抱えて腰を丸くしていただいて、棘突起の間を広げた位置で照射するほうが、よいです。高齢の方で、棘突起の間も骨化して骨になってしまっている方がいますが、骨の裏側(奥側)には届きませんので、脊柱管内の神経や、椎間板に届かないことになり、治療効果が出ません。(このような骨化している方に、脊柱管狭窄症の方が実は多いのです。)
 膝の治療のときは、 大腿の骨と、下腿の骨の間の関節の隙間に当てます。そのため、ベットサイドに脚をたらして座っていただき、下腿の重みで、膝の隙間を出来るだけ広げた状態で照射するほうがよいです。
 ついこの間まで、超音波の手術器械の洗浄器がありました。(現在使われているかどうかわかりません。) 音波の振動で、洗浄するのですが、殺菌、抗ウイルス効果もあるのではないのか と考えています。(この効果があるかどうか書いてある文献は見たことがありません。)風邪や、アレルギー(花粉症など)の、喉の痛みにもよく効きます。ただ単に炎症を抑えるだけではないのではない と考えています。腋臭にも効くという新聞の宣伝もありましたが、殺菌効果があれば、匂いが消えてゆくのもうなずけます。

 装置が比較的小さいため、軽く、持ち運びが出来きます。海外でも治療が出来るため、柔道のオリンピックの選手も使用している症例が紹介されています。ある程度長い時間使用したほうが効果が上がるのですが、週一回10分施行するよりは、連日3分ずつ施行した方が効果がよいです。当院では、分数を少なくして治療しているのが現状です。長い時間使用すると、皮膚の低温火傷や、深部の発熱などにより、施行後の痛みの悪化が起こりやすくなることは事実ですが、本音は、使用する患者数が多いため、より多くの方に治療を受けれてもらうためです。
| 私の薦める治療 | 17:20 | - | - | - | - |
私の薦める治療
私の薦める治療

 今回から、腰痛に少し関連する話に戻ります。
 整形外科で手術以外の腰痛治療に、器械で行うリハビリテーションがありますが、一般病院では、骨盤牽引、温める温熱療法ぐらいです。実際に腰痛で手術になる方はほんのわずかですので、それ以外の方を、この二つの方法だけでは、とてもよくなるとは考えられません。痛み止めのシップや内服薬、コルセット装着、腰痛体操、を加えても、なかなかよくならない方がいます。そこで、私が、治療に加えたのが、硬膜外ブロックなどの神経ブロック治療です。しかし、注射恐怖症の方は、受けることが出来ません。注射が嫌いでない方も、注射するほど痛くない と言われてしまえば、無理に注射できません。
 手術以外、注射以外で、より効果的な治療がないかと常に考えていたのですが、文献を見ているときに、目に留まったのが、次にお話しする超音波治療器です。

52、超音波治療との出会い


 ホームページの写真より、ひとつ新しい機種です。

 始めてこの治療器を知ったのは、西窪病院(現 武蔵野陽和会病院)に勤務していたころです。目に留まった文献では、腰部脊柱管狭窄症の患者さんに行ったところ、かなりよく改善したという内容でした。また、他の文献でも、骨が死んでゆく病気である骨壊死が改善する と書かれていたので、本当に効果があるのだろうかという気持ちで、この治療器械を導入したのです。
 当時私一人で整形外科を切り盛りしていたので、誰とも相談せず、誰のお咎めもなく、事務長と相談して、購入していただきました。これが、一人で整形外科を取り仕切っている特権です。リハビリの器械は高価なため、治療効果が未知のものに対しては、通常は取り入れるのに抵抗勢力(他の先生などの)があり、大変です。
 実際に使ってみて、これは効果があると確信したのは、病院の職員の看護婦さんに施行したときです。
 その看護婦さんは診察で、典型的な腰椎椎間板ヘルニアの症状でした。症状は、ブロック注射するほどはひどくなく、かといって、骨盤牽引治療するには痛みが強すぎました。レントゲンでは、椎間板のヘルニアは写りませんので、症状より、第4、第5腰椎椎間にヘルニアがあると判断し、その部分の背中から、超音波を当ててみました。結果は、驚くほど効果がありました。初めて施行した次の日には、かなりよくなってこられました。さらに次の日には、さらによくなり、結局、3、4回ほどの治療で、治ってしまったのです。超音波治療は、腰部脊柱管狭窄症に効く  と文献に書いてありましたが、椎間板ヘルニアにこれほど効果があるとは、どこにも書いてありませんでしたので、驚いたのです。
 その後、膝の治療にも使ってみて、効果があることがわかりましたし、医院を開業するときは、是非この治療器械を数台導入して治療しようと考えるようになったのです。

現在、当院の器械によるリハビリテーションの主力は、やはり、超音波治療器械です。それほど、この治療器械は、有用だという確信を持っております。
| 私の薦める治療 | 17:29 | - | - | - | - |
私の薦める治療
 むくみの話を続けます。
 むくみの改善する治療は実は難しい という印象です。むくみの治療に関して、私が効果があると考えている、他の治療も述べてみます。もちろん、原因が明らかなときは、それぞれの病気の治療が必要です。

51、むくみを改善する治療

 温冷浴は、怪我の後のむくみに薦めていて、一般に、自然にむくむ場合には、ほとんど薦めていませんので、どれほど効果があるか実は私はわかっておりませんが、次に述べることは、怪我の後に限らず、むくみ一般に効果がある方法です。

1、まず、一般的に言われることは、むくんでいる部分を心臓より高くすることです。
 心臓より高くすることで、重力の力を借りて、静脈の流れをよくするねらいです。
上肢の場合、
 起きているときは、頭の上に手を載せる。以前勤めていた病院の上司の先生が、手の骨折などの怪我の後、手術のあと、こう伝えていましたが、ずっと頭の上に手を載せ続けることは困難だと思います。ただ、出来るだけ載せておくことが重要です。
 寝ているときは、胸の上に手を載せる。手が胸より下にならないように、肘の下に大きな枕を入れておくのも方法のひとつです。
下肢の場合、
 出来るだけ、足を下にたらしておかないこと。座っているときも、他の椅子の上に乗せておくなど。
 寝ているときは、膝から下に大きな枕などを入れて、心臓より高くします。

2、加えて、筋肉を動かして、血液、リンパ液の流れを良くする
 手の指、足の指の運動をよくおこなうこと。たとえば、ギブスをしていても、出て動く部分はどんどん動かすことです。ギブス固定は、動かしていけないところを固定しています。出ているところは動かしてよいのです。固定していると、すべて、動かさない方がいますが、これは間違いです。動かなくなってしまうと、関節が硬くなり、治療期間が、予想期間より、平気で3〜4倍長くかかります。
注)1 ギブスなどの皮膚の外で固定する固定力には、限界があり、動かして、骨折部がずれてしまうものは、最初から皮膚の中での固定(=手術)が必要と考えられます。
注)2 動かすことと、負荷をかけて使うということは違います。重いものを持ったり、体重を乗せて、負荷をかけると、余計に骨折部がずれたり、変形してしまうことがあります。負荷をかけずに、ゆっくり、大きく動かすことが重要です。

以後は、オリジナルの考えや治療です。

3、大腰筋ストレッチ
大腰筋ストレッチの方法

   赤い筋肉が大腰筋

 筋肉を動かして、血液、リンパ液の流れを良くする事 に基づきます。
 大腰筋、大腿四頭筋などを、引っ張ったり、緩めたり、ポンピングして、血液、リンパ液の流れを改善します。炎症の強くない下腿むくみには有効です。特に、重だるい程度のむくみ感の方には、効果的面です。(この動かす治療は、エコノミー症候群、血栓性静脈炎、蜂窩炎(ほうかしきえん)痛風による強い炎症などのときは駄目です。)

4、残念ながら西洋薬は効果が悪い
 尿量を多くして、むくみの改善を狙った利尿剤は効果が弱い印象です。西洋薬には、むくんでいるところの水を減らしてその部分を改善するという能力がありません。怪我の後むくんだときに出す消炎酵素剤(ダーゼン、エンピナースなど)はむくみを改善する作用がある、効くという印象が全くありません。
 静脈の流れが悪くなっているときは、アスピリンの少量投与が有効です。(保険適応は、動脈の詰まっている病気ですが、静脈が詰まっているときのほうが、効果が明らかにわかると思います。)

5、漢方薬のほうが効果的です。 
 体のバランスを整える作用があり、むくんでいるところの水を減らそうとする作用があります。リンパ液の流れが悪い、腎臓の機能が悪いときは、水を調節する サイレイトウ ゴレイサン チョレイトウ などが有効です。
 静脈の戻りが悪く、血栓が詰まっている可能性のときなどは、血液をさらさらにする作用が証明されている ケイシブクリョウガン などがよいです。
 怪我の後、むくみがひどいときは、水を調節する漢方薬と、血を調節する漢方薬の両方併用も有効ですし、さらに、西洋薬のアスピリン少量を加えると、より有効です。

6、リハビリの器械
 下肢をくるんで圧迫する治療器械は、使ったことがないので、どれほど効果があるかわかりません。
生態レベルの電流を流すことのできるトリオ治療(ホームページ参照)が、一番効果がある印象です。このレベルの電流は、もともと人体で発生するぐらいの強さですから、流していても、何も感じません。人には、組織を修復する、元にもどそうとする能力がありますが、それを促す作用があります。したがって、むくんでいる状態を、元にもどそうとする作用もあると考えています。
 超音波治療器(ホームページ参照)も静脈の位置に照射すると(下腿のむくみなら膝の裏側と、ふくらはぎ)、静脈の流れがよくなり、むくみを改善する作用があると考えています。
| 私の薦める治療 | 23:17 | - | - | - | - |
私の薦める治療
 久々に医学の話に戻ります。腰痛の話をしていて、どんどん違う内容に向かっていますが、41で温冷浴を、むくみを改善する治療のひとつとお話しましたので、むくみの話をここでしてみます。
 まず、むくみにも色々あることからお話します。むくみというと、よくみられるものは、下腿のむくみです。ほとんどが、最後に述べる、原因のわからないものと考えてよいです。私が、思いつくものを並べてみました。難しい話となりますので、なんとなく読み飛ばしてください。

50、むくみの原因となる病気

 身体の血管には、心臓から手足の先(抹消)へ送る動脈と、抹消から心臓へ戻る静脈があります。このうち、戻る方の静脈の流れが悪くなると、むくみが出やすくなります。加えて、血管から水分が、血管から外へ出やすくなることや、血液以外のリンパ液の流れが悪くなっても、むくみます。
 動脈の流れが悪くなる方は、動脈硬化などで血管が詰まる場合で、むくみません。

危険と考える、むくみの原因となる病気から順に述べます。

1、エコノミー症候群  
 今、話題の病気です。狭いところに長時間同じ状態でいると起こりやすくなります。たとえば、飛行機の中、車の中で、長時間座り続ける、避難所であまり動かずにじっと過ごすなどです。
 下腿から下が、プクッとはれますが、無症状です。痛くもかゆくもありません。下腿の静脈に血栓が出来るのですが、炎症が少ないため、痛くも赤くもなりません。放って置くと、血栓が肺に飛んで、肺塞栓症という恐ろしい病気になりますので、専門医にしっかり診て治療してもらう必要があります。

2、血栓性静脈炎
 こちらも、静脈に血栓がつまって起こります。下肢に多いのですが、はれてむくむと同時に、炎症が強いので、進行すると痛くて赤くはれたりします。軽いものは、少量のアスピリン(大量だと痛み止め、少量だと、血栓をとかす作用があります。)、一部の漢方薬で効果があります。整形外科ですと、ひふく筋損傷(=ふくらはぎの肉離れ)の後に起こることがあります。肉離れの後、むくみが強いときは、要注意です。当院では、エコー検査を行っています。この検査で、血栓がつまり気味の静脈は、足先側(抹消側)が、血が心臓に戻りにくくなって太くなりますので、静脈の怒張(広がって太く写る)として写ります。このような時は、要注意ですので、予防的に薬を飲んでもらっています。進行したり、改善ないときは、専門医の治療が必要です。

3、蜂窩炎(ほうかしきえん)
皮下の組織に細菌が感染してむくみます。赤くはれて、痛みも強いです。むくみが長く続いている下腿では、自然にマイルドに起こることもあります。(小錦の現役時代の晩年はこれで悩まされていたようです。) 細菌感染の治療などを行いますが、慢性的になると、改善が悪くなります。

4、他の原因の炎症によるむくみ
 関節炎によるむくみ  
 変形性膝関節症でも、炎症が強いと、静脈の還流が悪くなるようで、下腿がむくみます。こちらは、むくみ自体による強い痛みはありません。
 痛風による赤く腫れたむくみ  
痛みが強く、外から診たところも蜂窩炎(ほうかしきえん)(=細菌の感染による)のむくみと区別付きにくいこともありますが、患者を多く診るという経験で、診ただけで、ほぼ区別が付きます。もちろん、怪我の後のむくみとも景色が違います。むくみとしては、局部に留まります。痛風は、尿酸結晶による炎症ですが、逆に、他のカルシウムなどの結晶による炎症との方が、見た目では区別付かない場合があります。レントゲンで、写らないのが尿酸(痛風)、写るのがカルシウム(石灰沈着)で、区別可能です。
それぞれの治療を行うとむくみは改善します。

5、腎臓の機能低下のときのむくみ
 下腿に多く診られますが、痛み止めを飲んだ後むくむときは、この可能性があります。
 痛み止めは、炎症を抑えますが、炎症を抑える物質と、腎機能を維持する物質が同じなため、腎機能も抑えられて、尿の排泄も抑えられてしまうためです。逆に、原因もなく下腿がむくんでいる方は、腎機能がもともと悪い可能性もありますので、消炎鎮痛剤(=痛み止め)は使いにくくなります。他に、使ってみてわかったことですが、グルコサミン、コンドロイチン硫酸などの、軟骨の成分の薬?(=処方薬としては認められていませんので、副作用もよくわかっていません。)腎臓に負担が強いようで、ときどき下腿がむくみ方がいます。

6、静脈の戻りが悪いときのむくみ
 下腿に静脈瘤がある方
 深部の静脈の戻りも悪く、むくむことがあります。薬としては、少量のアスピリン、一部の漢方薬が効果があります。
 心臓の悪い方、下腿からの静脈の戻りが悪く、むくむことがあります。
 肝硬変の方、骨盤内や、肝臓の付近に大きな腫瘍がある方、下腿から戻る静脈が圧迫されてむくみます。
 それぞれの病気の治療が必要です。

7、自律神経の異常反応のむくみ
これは病気として認めらていませんが、私はこうだと考えているものです。
比較的強い痛みを伴うむくみです。怪我の後に痛みが強いときは、すべてこの反応が関係していると考えますが、怪我でなくても、軽い炎症でも、痛みが強くて、腫れてくる方がまれにいます。とくに手に多く診られます。
 痛みにより、自律神経の機能が悪くなり、=異常となり、血管から、水分が、外に漏れてむくむと考えています。血液検査しても異常が出ません。温冷浴は効果があると考えます。炎症が強くないため、痛み止めの効果は弱いと考えます。

8、栄養障害によるむくみ
 タンパク質不足 血液中のタンパク質の濃度が低いとむくみます。やせて、栄養状態のよくない年取った方に診られます。
 ビタミン不足 脚気などでのむくみがこれに当たります。今では診られなくなりました?が、アルコール中毒、胃切除後の栄養状態の悪い方には、15年ほど前までは診たことがありました。
それぞれの治療が必要です。

9、原因がはっきりしないむくみ
  症状は、一般に、むくむ、むくんだ感じがする、はばったい、重だるい、だるい などです。
 上肢(手)では、朝だけむくむ むくんだ感じがする。
 静脈が、上腕や、鎖骨、肋骨周囲で、圧迫される頚腕症候群などが原因と考えています。
 下腿では、
 骨盤の中を中心にして、静脈や、リンパ流の流れが悪くなって、むくむと考えています。これらは、通常の血液尿検査では、異常が出ません。つまり、異常無しとなります。
 明らかにリンパ液の流れが悪くなって、むくみが強いのは、象皮病とよばれますが、ほとんど診たことがありません。
| 私の薦める治療 | 18:20 | - | - | - | - |
私の薦める治療
 今回は、温めて冷やすことに関連して、シップの上手な使い方のお話です。またまた腰痛の話ではありません。シップ薬は、実は日本では多用されていますが、欧米ではその効果が疑問視され、ほとんど使用されていないようです。日本でも、シップは効かない と使われない先生もおられますが、私は、シップは上手に使うと効果がある と考えています。混雑している外来では、とてもここまで説明できませんので、文面に残して説明とさせていただきます。個々の切り方、貼り方ではありません。それは、薬局でも説明してもらえますと思いますから。

42、シップを効果的に使うには

 シップは、冷シップと温シップがありますが、一般的なものは、貼ってひんやりする、冷シップのことです。まず、効果がない場合、欠点からお話します。
 冷やす効果はさほど強くないため、怪我のあと、腫れが強いとき、やけどで熱を持っているときには、氷枕などで、ちゃんと冷やすことが重要です。
 動けなくなるほどの強い痛みには、効果が弱いです。飲み薬や、坐薬の方が効果的です。
 かぶれ易い方は、貼り続けることができません。
 うまく貼らないとすぐにはがれてしまうものもあります。

などでしょうか

効果的に使うには、

 軽度から中等度の痛みに対して、風呂に入って温まったあとに貼る。
39、で述べたように、温めると血管が広がり血流がよくなり、シップの消炎鎮痛剤の吸収はよくなることと、シップを貼った後は、冷却効果は少しはあるので、血管が縮まり、はがしたときにまた血管が広がり、血流が少し改善するので、少しは、血管の自律神経の調節効果があり、痛みを軽くする方向に働くはず だからです。

 怪我や痛みのときに、シップをして、テープで止めると、何もしないより、あるいは塗り薬を塗っているだけよりも、サポートになる。支持性が増す。

 一日のうちの、シップを貼りかえる回数を多くする。
 多くのシップは、一日2回替えるように指示されています(一日一回替えるだけでよいもの最近発売されました。)が、実際は、12時間も効き続けているとは思えません。貼り続けると、含まれている消炎鎮痛剤は減ってゆくため、後半の6時間には、あまり残っていないはずです。効果が期待できるのは、8時間ぐらいまで、より効果的なのは、6時間までと考えると、一日、3回、4回取り替えるほうが効果的です。特に、小さく切って使っている場合は、トータルの消炎鎮痛剤の量が少ない(大きく一枚で使うよりも薬の量が少ない)ので、頻繁に取り替えるほうが効果的です。

 かぶれ易い方は、シップを貼る時間を短めにして、休む時間を増やす。
 シップをはがしている間に、皮膚の状態が改善すれば、またシップを貼ることができます。シップをはがしただけで、縮まった血管が広がり、温かくなったような感覚が得られることがあります。シップをしていない間に、自然に血管が広がり、またシップを貼って血管が縮まれば、自然に自律神経の訓練になります。
 シップをしない時間には、ヒルドイドソフトという薬を練った方がさらに効果的です。この薬は、血流を良くして、炎症を治め、組織を修復する作用があります。シップを貼っている間に縮まった血管を、再び広げて血流を良くすることは、自律神経の訓練になりますし、炎症を抑えることは、痛みを抑えることになりますし、組織を修復することは、かぶれかかっている皮膚を修復します。いいこと尽くめです。シップとヒルドイドソフトを交互に使うことは、かぶれにくくするだけではなく、痛みの改善にもより効果的です。
| 私の薦める治療 | 17:57 | - | - | - | - |
私の薦める治療
前回に関連して、外傷後は、むくみの改善が、重要なことをお話します。

41、温冷浴で、むくみを改善することは重要だ。

 怪我のあと、よくむくみが残ることがあります。骨折しているときだけではなく、捻挫でもむくみます。痛みがあまり出ないため、むくんでも気にせずに、治療されている先生が多いのですが、実は、このむくみが長く続く(目安として、4週間以上)と、最終的な治りが、非常に遅くなります。6週間で治る怪我が、平気で、4〜6ヶ月かかることもあります。
 まず、むくみが続くことによって、関節の動きが悪くなります。これは手の怪我では、指の動きが悪くなって、非常に不利です。一度硬くなってしまった、手指の関節をやわらかくするには、非常に時間(何ヶ月も)がかかります。
 さらに、時間がたつにつれ、筋肉が萎縮して、骨ももろくなってきます。怪我をしてから2,3、ヵ月後にレントゲンを撮ると、まるで、その部分だけが骨粗鬆症です。このような状態ですと、使うと痛くなる、腫れる、むくむ、皮膚が照かる、赤くなる、と色々な症状が残り、外来通院を続ける状態が、4〜6ヶ月も続くこともあります。
 むくみが続くということは、血管に作用する自律神経の機能が悪いことが考えられます。自律神経の機能が悪くなると、血管の中を流れる水分が、血管の外に出やすくなることや、血行、リンパ液の流れなど、血水の流れが悪くなることが起こると考えてください。
 自律神経とは、自分ではコントロールできない神経で、内臓や、血管を支配しています。気分が落ち着かせて、消化器などの内蔵の機能を高める方向に働く副交感神経と、緊張したり、緊迫した場面で、消化器などの機能を弱めて緊急事態に備える方向に働く、交感神経があります。つまり、この2種類の自律神経は相反する作用をもっています。自律神経の機能が悪い ということは、一般に副交感神経より、交感神経の機能が高まっている状態と考えられています。
この自律神経の機能が悪い状態が続くことは、人によって違い、むくみがなくても起こりますが、少なくとも、むくみが続いていることは、自律神経が悪い状態が続いていると考えてください。
 このむくみの改善を促す治療方法のひとつが、自律神経の訓練になり、自律神経を調節する作用のある温冷浴です。
| 私の薦める治療 | 11:12 | - | - | - | - |
私の薦める治療
温めて冷やすことに関連して、お薦めの治療を紹介します。

40、温冷浴の効果

 前回お話した、血管を広げて、縮めて、また広げるという繰り返しを利用した治療が、お湯と水に交互につける温冷浴です。自分ではコントロールできない自律神経の訓練になりますので、痛みが軽くなるばかりか、血行もよくなり、むくみの改善にもなります。
 温める方は、自分の好きなお風呂の温度(42度ぐらい)、冷たい方は、水道水では冷たすぎますので、プールぐらいの温度25度〜28度ぐらいがよいと思います。まず、温めて、血管が広がるように、やや長めにお湯につけます。次に、冷たい方につけますが、すぐに血管が縮まりませんので、1分ぐらいつけておく必要があります。次にまたお湯につけて血管を広げますが、1回目よりはやや短めにつけます。次にまた、冷たい方に1分つけて血管を縮めます。これを繰り返します。下図に表します。

 この通りの回数や、正確に時間を測ってやる必要はありませんが、時間を短くして、湯と、冷水に交互につけても、血管が充分縮まり、広がりませんので、ある程度の時間つけておく必要があること、湯と、冷水を必ず交互に行うことが、大事です。
 腰の場合は、下半身全体を行うことになってしまうため、通常は、手足の外傷後の、むくみの改善にお薦めしています。手足なら、バケツ2個用意して、交互に行うことが出来ます。何もなければ、湯船とシャワーでも構いませんので、入浴中に行うことが可能です。
| 私の薦める治療 | 15:55 | - | - | - | - |